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【詞】不思議

不思議なものね
木陰で話す君の声
どこまでも色づいてゆく五月さつきから
不思議なもので
何か言いたげな猫の声
いつからか自由気ままな夏にまで


手繰る話
雨上がりの葉のように笑ったら
昼間の雲も相づち打つよ
木漏れ日に踊るワンシーン


たまに人見知り
透き通ったラムネ瓶を空けたなら
来る涼しさは君の合図だ
自転車を漕ぐワンシーン


不思議なものね
あの日 君と話した記憶を覚えてる
桜の木々も冬の寒さも
君と過ごした思い出が
今もここで色めいている
何か言いたげな猫がまた
鈴を鳴らして歩く度
今もきっと待ち焦がれている


瞼の裏で
雨上がりの窓を映したカーテンと
昼間は夕に通り過ぎてゆく
たまに人知れず
束になった花火を一つ点けた後
来る涼しさを切り抜いてみれば
ふたりにとっての一夏は
不思議なもので


不思議なものね
あの日 君と話した記憶を覚えてる
夏になって 夏が過ぎても
君と過ごした思い出は
今も昔も 心の奥で
景色が見える 感じ取る
何か言いたげな猫とまた
今もきっと待ち焦がれている


不思議なものね
あの日 君と話した記憶を覚えてる
桜の木々も冬の寒さも
君と過ごした思い出が
今もここで色めいている
何か言いたげな猫がまた
鈴を鳴らして歩く度
今もきっと待ち焦がれている



詞の新作です

読み返してみて、穏やかな詞になったと思います

以前投稿した「ラムネ」という詞の空気を引き継いでいるようにも思いました

自分の中で"夏"は、懐かしいことを色々思い出す季節だと感じていて、
それを "君と話した記憶を覚えてる" "今もきっと待ち焦がれている" などに反映しています

今回のタイトルは、星野源さんの「不思議」という曲に影響を受けています
素敵な曲です^ ^



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