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2024年5月の記事一覧

【詞】分度器

【詞】分度器

分度器の40°の近未来を測る
それは空から風に似て 通りをより色めく熱意
分度器の上へ行くほどまっすぐな近未来
時に犬など声に似て 歩く度にゆれる靴紐

考えの色 知っている 手を伸ばせば 膨らんだ月と
ひとひらの夢から定規で
線を引いては待ち焦がれ

景色たちは まるでカラー 朝には消える色彩と
時を刻んで5°上がる 分度器からより昇る光

考えを刹那に呟いてみる 言葉を寄せる
ひとひらの文字か

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【詞】ナイロン

【詞】ナイロン

カーテンを開けた瞬間がはじまりだとしたら
閉めきったままでもいいと思えたり
少し正直になれたら
手を振る物もあるでしょ 物もあるでしょ

歩き出す春を数えて どれぐらい
風の数だけ 先を行く
夢に見るまで もう少し
佇む未来

光にもなれるかもしれないね
弧を描く音へと深く
行けるかも あと少しだけ
星を向く 顔を上げて
風を呼ぶ

青の花火鳴る日いつまでも胸に仕舞っていてよ
ここからの握った手を

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【詞】Waterfall(in)

【詞】Waterfall(in)

雨という名の針が降って
道端のすべてが湿っていく頃
宇宙の展覧会を見て回る
銀河のような髪をなびかせた人も居る
ウルトラな軌道をめぐる
風に似たら東を走る
宇宙の展覧会はもうすぐ
星を反射した滝の中に

滝の中に

滝の中

対比してる

広がる

描写する

waterfall

in

瞳を開ける陽に

鼓動とともに

対比してる

見つめる

3時ごろ

closing



目を閉じる陽

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【詞】Ghost

【詞】Ghost

靴を鳴らしたら藍色
空は明るくなるかな
今ここから灯りを通る
影だけを見せるゴースト

夢のかたちで

街をなぞって

夜に踊った

気付く自分は

瞳を閉じて

なにかを映す

心の奥に開く花びら

風を膨らませた茜の雲と
思い浮かべた夏のゴースト
変わることが次々と
変わらない日々の間に移ろう時に
目を開いたら音を立てる海とさらに星
見上げた自分 見つめる冷夏
影をゆらして佇むゴースト

お久

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【詞】ラストシーンの向こう側

【詞】ラストシーンの向こう側

僕らの最深部のあの夏は欲しがったって手に入らない
最初から無いものだって思った方がいっそいいのかと思ったりもしたよ
よくある話を積み上げたその何気なさを振り返ることしかできないのだと

自転車に乗ってどこまでも行けそうさ
風に髪を泳がせて、全力で息を吐いたあの人の背はあの時のまま
段々自分だけ大きくなって、街と変わって、

あれから何年目の夏だっけ すっかり世界は別の物
時には恍惚とした日々に笑っ

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【詞】ラムネ

【詞】ラムネ

青い空を飛ぶ鳥をラムネ瓶と重ねて
何となく 何となくだけど
夏の音 近付くほど
深くなってゆく 深くなってゆく

エモーション 映しだして この地面
草のゆれるほどのあの鳥の飛翔
夏の音 遠のくほど
やがて消えてゆく やがて消えてゆく

この先の さらに先の いつの日にか
ラムネのビー玉ほどに小さな世界で
泳ぐ 丁寧 それは 遊泳
カランカランと鳴る鈴の猫が座る

歩き出したら 自分の手の平ほどの

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【詞】茶柱

【詞】茶柱

1年前のことから
つい最近のことまで
すべてを詰め込んだ茶柱は
プカプカ浮いて
またゆらゆら揺れて
何かを思い出すことが出来たらいい

数年前の部屋から
つい最近の掃除まで
飲み干す緑茶 間の茶柱
プカプカ浮いて
また生活に笑う
人のことを思い出せればいい

「おはよう」と言えないほど忙しい未来
僕をいつか見つけ出す近未来に
変わらないものが一つあればいい
それだけで明日に踏み出して
(ゆらゆら 

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【詞】皐月

【詞】皐月

標識の先の空
薄曇りは伸びて青
皐月の上を飛ぶ鳥の眺め
広い雲模様
僕はここから待っている睡蓮の歌を携えて
僕はここから待っている睡蓮の歌を携えて

ヒューヒューと行く
心は風にのってヒューヒューと
切り抜いた夢に見る雲間に
歌を描いたはじまりを
そう 船出は近付いている春の水面は弧を描き
そう 静かにときめいている花の雫の弧を描き

ただ 走る皐月よ
気付いているだろう 気付いているだろう
ただ

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