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2023年4月の記事一覧

【詞】"青"をテーマ

【詞】"青"をテーマ

幾ら泳いでも、青色は尽きないな
別にいいのだけれど、
時に期待が緋色でもいいから。

命纏う銘銘の魚の眼を見る、
それは疾風でも泳ぎ続けた夢の類です。

星を手招きすることに疲れても、
白夜の微々が汗みたいにこびり付くから。

憂う春の深海から先を見据えて、
夢が爪先から零れるまで。

透明になるふりをしているだけでも、
黎明積る知識の海に辿り着くから。

気まぐれな春の泡から目先の土地に、

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【詞】春雨スープ

【詞】春雨スープ

インスタントの春雨スープを飲んで、
一息ついたら、隣の家の窓に明かりが、
そうして今日はまた終点へ
向かっていくもので、
あっという間なもので。

例年より雪の積もった街も雪解け
街路樹に新芽が顔を出して、春を告げています。
気が付けば、天井を遊泳している抱負などを
すこしずつ摘み取って叶えていきたいものです。

ぷかぷかしたスープの湯気に
ここでやっと冬眠から覚めたみたいに
日々は目くるめく、駆

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【詞】二尺玉(仮)

【詞】二尺玉(仮)

想像上でも 海と空の合間に
二尺ほどの花が咲いたら この距離感に変わりはあるかな

本音も浅瀬で水沫になるから
温度も空気も ほぐれない侭だな

夏というのは一つの国で
青はいつでも豊作で、

あちらこちらに実っているはずなのに
僕はいまだにそれに気付けないでいる。

向日葵畑と同じ背丈か
それ以上になっても、

口から発した言葉はいつも
羽根を持たずして散ってしまうから

日影に座る猫の目になっ

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(詞)雑感Ⅱ



言葉の端がうねりだしたら、
紙のなかでさ、うねる先から
作られていくサンゴ礁。
文字で作られたサンゴ礁。

。。

浅瀬から深くまで行くと
黎明の記録のむれが
冴えた視力で嘘を見抜くみたいだ。

。。。

人々のそれぞれの
日々の章節は、はじまりから
変わりが見られるから面白いのです。

。。。。

そして季節の変わり目には
前の季節のおもかげが
足元辺りに魚みたいに泳いでいるから
そうす

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【詞】月の睫毛(仮)

【詞】月の睫毛(仮)

金箔纏い、芳醇な海を掻き分けた今日を
嘘ということにして
明日が零れるのを待とう

陸地のない想像が回る水面に戻って、
微々な文を餌にして、
続きがかかるのを待とう

そうすれば気が付けば、眠りのなかなので
漠然とした夢で途端、空を見上げて

月から睫毛みたいな垂れ幕が下りたとき、
夢のなかでさえずりの聞こえる扉を
コンコンとノックするのです。

書いてみて面白い文が出来たと思いました。

最後の

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【詞】"深夜"がテーマ

心の隅まですずしい季節。
真っ赤な夕景を飲み干して、得た言葉で

脳のなかで舟を編んで、
月揺る水面にそっと浮かべた

見なれた街では、雨がふっていたらしい
27時は残りすくない夏の様な焦燥感で、

ながめていれば、段々、夜空が白くなって
自分たちはもう、どうってことないのだろうか。

僕は文字の葉脈のなかで呼吸をしている。
昨夜の雨粒の残る葉脈に辿り着いた。

心にあるだけの仮初めの世界の
地図

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【詞】月とユリーカ(仮)

暗いです。

やるせない星になれたら、
そこから何を言うのだろう。
宇宙漂う雲たちに
「月の欠片がほしい」と言うのかな

月の方角を見ると地球の空気感じるよ。

話してみたいどうしても、
夜に秘めた僕の言葉
光の瞬く流星か、
26時の雨になって、

家の方角を見ながら夜の風をあびている。

思い出の水分を
夜な夜な月が吸い込むから

月のひと欠片ごとに
なつかしい気持ちになってしまうのだろう。

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【詞】"春雷"をテーマ

熱気溢れる夜の心象
哀愁を噛む季節
背伸びして大人になった真似ごとをしてたい

それも春がどうにも光りに光って
笑った顔の風を吹かすから

熱気溢れる夜のホール
思わせながら踊る人達が右往左往
背伸びして缶コーヒー飲んでいる自分が居た

それも外のサクラがどうにも
帰り際に寂しく見えてくるからです。

聴きたかったな、聴こえてくる
聴こえてくる様で聴こえてこない
あなたは春雷、そして属さない孤高の

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【詞】夜の魚(仮)

【詞】夜の魚(仮)

あなたのこと、街のなかで、
ひと際きらめいてみえる。
辺りはマリンブルーの造形で
そこに入り込む魚になったの。

月夜のしずく、それを餌にして、
なにもかも枯れ果てるまで
どこまでも延々と、
泳ぎだす真似、夜の魚だよ

現実的な夢想と、夢想的な現実の間を
漕ぎだした自分たち
夜景の向うを目指して

めくるめくオールを漕いで、
無口な渦を抜けたその先に
何が待ち受けているのだろう。

もうすぐ朝と隣

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【詞】Song

彼の奏でる音の優しさ
どうも、変わらないみたいで、
ほっとしたのです。

僕はまだ道半ば、ほんのすこしの光を携え
この儘、なつかしむ儘、道なりに歌っている。

赤い、赤い、赤い星雲
細かい話を膨らませている。
一つ、一つ、一つ屋根
仕舞った言葉を弦で弾いて、

新しいものが入り組む歌を書いている。

世界に向けても、一人に向けてもいいの
どれも歌だよ
歌の芯は色とりどりで尊いの

世界に向けても、

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