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宇宙兄弟「完璧なリーダー」は、もういらない。

先日のスーパームーンはご覧になりましたか?今から50年前の1969年、人類は初めて月面着陸を果たしました。
その時、ニール・アームストロング宇宙飛行士は歴史的な言葉を残します。

“That’s One Small Step For Man,One Giant Leap For Mankind.
(人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては大きな飛躍である。)”

彼の伝記映画“ファーストマン”(ルイ・アームストロングはジャズマンなのでお間違えなく)を観て分かったのが、彼の人柄。
多くの宇宙飛行士がそうであるように、とても謙虚な人なようです、、、
と、このまま行くとNNの本棚ではなく映画館になってしまうので脱線、戻します!

今回ご紹介するのは、“宇宙兄弟 「完璧なリーダー」は、もういらない。”

これはビジネス書に分類されるリーダーシップ論を説いた本ですが、漫画『宇宙兄弟』の主人公・南波六太を例に話が進んでいきます。
先ずは簡単に宇宙兄弟のあらすじを紹介すると、兄は、優秀だが自分の能力を信じられず、ネガティブ思考に陥りがちな青年・ムッタ。彼は失業という挫折のさなか、幼い頃に弟と誓い合った夢を取り戻し、「宇宙飛行士になる」という夢をすでに叶えていた弟・ヒビトの後を追い始めるというストーリー。
物語のはじまりはとてもリーダーには向いてなさそうなムッタですが、彼がいると何故か結果的に物事がうまくいくというストーリー展開で、宇宙兄弟ファンの中にはそのエピソードが、実際にビジネスでも応用できるというところが宇宙兄弟の魅力の1つになっています。

“リーダーとは、生き方や働き方のハンドルを自分で握っている人のこと。”と本書ははじまります。
“「Want思考」でリーダーシップを磨こう”という章の中で、ムッタが「兄とは常に、弟の先を行ってなければならない」という、自分で勝手に作り上げてしまった「Should」的思考でコンプレックスに苦しんでいた時、「自分は本当は何がしたかったのか?」と自らの「Want」を問いかけ、「俺は宇宙へ行きたい」という思いを取り戻し、その瞬間から、ムッタは自分の生き方・人生そのものに対してリーダーシップを発揮していくのですが、宇宙に行くという大きな目標ではなくても、日常生活の小さな「Want」はたくさん存在すると本書は気づかせてくれます。

たとえば自分は今、目の前にある案件をどうしたいのか?大切なのは、日頃から「Want思考」を意識しておくことと、「Want」で語る習慣をつけることだと綴られています。
リーダーシップと対であるフォロワーシップについてもまとめられていて、ポイントとして「自分でついていくと決めた」ということが重要で、依存とフォローの違いに気づかず、「やらされている」「してあげている」「こちらが合わせてあげている」と考えてしまうと結果ストレスになってしまうとあり、そんな経験をした人は少なくないのではないかと思いました。

本書を読んでいて思い出したのが、いまアメリカで大人気のコンマリさん。
“ネットフリックスのKONMARI〜人生がときめく片づけの魔法〜”で、家の片付け方を教えていくのですが、その中で物を片付ける基準として、“ときめく”か“ときめかない”かで整理をしていきます。
(“ときめく”という意味の英語はなかったそうで“Spark Joy”と訳したのも人気の理由のようです。)
宇宙兄弟の作中にも、“迷った時はね、どっちが正しいかなんて考えちゃダメ、どっちが楽しいかで決めなさい”というセリフがあります。

これからは、仕事も人生も“手間か”“手間じゃないか”や、コストが“安い”“高い”ではなく、自分が“ワクワクするか”“しないか”という自分の判断基準がたいせつな気持ちになれる良書です。

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