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私が居ない部屋

飲み干した珈琲が冷たかったのは
私の猫舌が理由なんかじゃなくて
片付いた部屋に置かれた時計の針が
妙に心地好くて聞き入っていたから

跡形もなくチョコが口どけたのは
貴方の甘い言葉なんかじゃなくて
汚されてしまった心の遺棄場所が
やっと見つかって笑みがこぼれたから

飾り気のない私にとてもお洒落な貴方は
お揃いなら良いでしょ?と細いリングをくれたよね
本当は知っていたんだ 一番にはなれないんだと
リングの跡を隠すためお揃いをくれたことだって

そんな事どうでも良かった
貴方は覚えてない私のバースデー
吹き消す蝋燭はほんの一瞬で
何だか2人の関係みたいで泣いた

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