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『小説の神様 あなたを読む物語』(上)(下)相沢沙呼

若き「小説家」の苦悩を表した作品。これってクリエイター全般、スポーツでも言えることですが、形のないものへの対価、文化が確立していないものに共通する悩みですよね。

または文化が崩壊しつつある状況・・・

人々の営みからこういった創造物が消えたらどうなるのかぞっとしますが・・・AIなどで「生産可能」と言われていますが、そんなところに多額の投資をするくらいならそういったクリエイターにBIのように保護するなら安価に提供していくのもありだとは思うのですが・・・

豊かな世界になってきていると言われていますが、実はものすごく貧困な、狭い世界、ルートの中で網目のように細かく囚われてきている、マトリックスのような社会をどうしても思い浮かべてしまいます。

また、なぜ小説がつまらないのか?という部分に考えさせられます。

なんとなく思ったのは、今の時代は相当量のストレスがあり、物語の中だけでもポジティブで明るい世界が描かれて欲しい、愉しい世界であって欲しい、ハッピーエンドが良いと思っちゃうんじゃないでしょうか?

それだけ閉塞感も不安も強いわけで。バッドエンドだとしんどい。過程が失敗続きだったり、人間味があり過ぎるとしんどいのかな?って。現実逃避したい時に、思い切り「現実」を見せられる小説は辛いのかな?と思います。

余裕があるヒト、そんなの気にしないで読み下せる人は良いですが、ごく少数なのかな?と感じます。だからnoteでも共感を得るものもあまりの長文、熱が入った文より、さらっと触れる程度までが良いのかな?と、思わないでもない。

作中にも出てくる「売れているものを研究し、提供する」はマーケでも常套句ですが、それに対する反発を持ちつつ、でも抗えない自分も居る。この小説の主人公もそんな感じ。

答えはないと思いますが、悩み、考え、選んで実行していくしかないのでしょうね・・・


この物語のベースになるのはこちらの小説。既にキンドル版のみとなっており、紙ベースで購入するのは中古?楽天ならありますね。

以前はこちらの方を記載しています。


多くの小説を読んでいます。履歴、紹介はこちら。

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