【読書感想文】「ヘ-ゲル『精神現象学』入門」長谷川宏
意識の途方もない旅を主題とする哲学書の解説書。「ただのこれ」が「ある」感覚的世界を、むしろもっとも低次の意識的状態と仮定する。そこから、個物の状態へと移り、更にそれが否定され…。次の意識へと進むを繰り返し、最後に絶対知に至る。
端的に言って、序中盤はよく分かったが、後半以降(特に絶対知への帰結)がよく分からなかった。なぜ、意識が行き着く先が学問なのか。精神的な過程を辿った後に、キリスト教→学問という過程は、僕も同様の状態にあるのだけど、それが最終結論な理由が全く理解でき