雪見だいふく

初めまして雪見だいふくです☃️たまに閃いたものを物語にします。皆様の心が少しでも安らぎ、…

雪見だいふく

初めまして雪見だいふくです☃️たまに閃いたものを物語にします。皆様の心が少しでも安らぎ、愛に目覚めるようなものになればいいなと思います。よろしくお願いします😊

最近の記事

始まりの物語

世界の始まりは一つの目覚めからだった。 何もない無の空間に一つの意識が目覚める。しかし、その意識は自分が誰なのか?何故ここにいるのか?全てを忘れてしまっていた。何が起こっているのかわからない。 その存在は永い時間その事を思い悩むことになる。 ある時その意識は自分が何者なのかどうしても知りたくなり、何か良い方法はないか考えていた。 そして、ふと気づく。 自分がこのように考えたり、感じたりすることがこの問いの答えではないかと。私は自分がわからず悩んでいる。それが私なのだと。しか

    • 閃き💡劇場⑨

      これは小さな少女の愛の物語。 『みなさん、もうすぐ母の日です。お母さんに日頃の感謝を込めて、何かプレゼントをしましょう』 ある日学校でそう言われたちーちゃんは、何をプレゼントするか悩んでいました。 そこで、お父さんに相談しました。 『ねー、ねーお父さん。母の日に何をプレゼントしたらお母さん喜んでくれる??』 『そうだなぁ…』 お父さんはしばらく考えるとこう言いました。 『ちーちゃんが得意な物語を作ってプレゼントしたらどうかな?』 『物語?』 『そう、お母さんが幸せになる物語を

      • 閃き💡劇場⑧

        今から割りと近い未来の話。 あるところに一人の老婆がいた。 その老婆の名前は百合。 百合は看護師をしていた。 自分は生涯仕事にこの身を捧げるんだと、結婚もせず、80になった今まで独り身でいた。 このまま独りでいたら、自分に何かあった時どうしたらいいのだろう? そう不安に思っていた。 そんなある日。 百合は友人とお茶をしているとこんな話を聞いた。 『今、老後の面倒を看てくれるAIロボットっていうのがあって、すごく利口みたいなのよ、死後の処理まで設定しておけば、自分が死んでも全

        • 閃き💡劇場⑦

          私は子供の頃から要領が悪く、母親に『お前は努力しないと人並みになれない』『お前は褒めるとすぐ調子に乗るからダメなんだ』と言われ続け、大人になってもずっと自分に自信が持てずにいた。 そんな自分だから、職場でもいつも自信がなく、仕事を押し付けられたりいつも損な役回りをしていた。 ある日のこと。 私がいつものように残業していると、先輩が声をかけてきた。 『あれ?まだ残ってたの?いつも大変ね』 『はぁ…。』 『まぁ、あまり無理しないようにね。』 先輩はそう言うとその場を立ち去った…

          閃き💡劇場⑥

          私の名前は片瀬奈々子。 子供の頃、私は天使に憧れていて、空を飛びたかった。だから何故人は飛べないの?何故天使になれないの?と両親を質問責めして困らせていた。 やがて大人になり、そんなことを忘れた私は客室乗務員。通称CAになった。 お客様の快適な空の旅を守るために表ではにこやかに振る舞っていても、裏側では戦場のような忙しさだった。 そんなただ仕事に忙殺された日々を送っていたある日のこと。 3人の家族連れが搭乗された。 だか何かがおかしい。子供の様子が何となくおかしいと思った

          閃き💡劇場⑥

          閃き💡劇場⑤

          今日私は結婚する。夫はとても優しい人でどんな時も私を包みこんでくれる。そばにいるだけで、幸せホルモンが出るくらいの癒し系の人だ。 ウェディングドレス姿の私を見て、式が始まる前なのに感動のあまり泣き出す夫。両親より泣いている。そのせいか、控え室の場はとても和やかだった。 その夫の涙を見て、私は5年前を思い出していた。 まだ夫に出会う前、私には生涯一緒にいたいと願っていた男性がいた。 彼はとても頭がよく、色々な事を知っていた。 まだお互い大学生だった頃。ある日私はバイト先で店長に

          閃き💡劇場⑤

          閃き💡劇場④

          私の名前は小早川緑。 俗にいう婚活中のアラサーだ。2年前に交通事後に遭い、それ以来私にはこの世にはいない人の声が聞こえるようになってしまった。 それからというもの、毎日特定の幽霊が私にちょっかいを出してくるようになった。 『なー、何か高い肉食わせろよー。』 『うるさい、私にはそんなお金ありません。』 『そうだよなーうだつが上がらないグズなアラサーだもんなぁ、俺達のがいい人間だよなぁ』 『そうよねぇ、こんなグズより私のがいい女よ』 『そうよね、私達あんたよりなんでもできるわよ

          閃き💡劇場④

          閃き💡劇場③

          私は山田玲子。結婚をしていて、近所の喫茶兼ケーキ屋さんでパートをしている。 昔から甘いものが好きなのと、美味しそうなケーキを見て、幸せそうな顔で買って行かれるお客様を見るのがとても幸せだった。 そんなある日、新しくパートの女の子が入ってきた。名前は秋山みずほ。その子は私より10歳年下で、すごく可愛く、愛嬌が良い子だったが、中々仕事を覚えず、いくら言ってもメモをとらない。だからミスばかりだったが、オーナー夫婦は何故か彼女を庇っていた。 いつか大きなミスをする…。そう思っていた

          閃き💡劇場③

          閃き💡劇場②

          私の名前は白木憲三。 長年医者をやっていたが、今は引退し、施設に1人で入所している。 若い頃ボランティアで医療の整っていない地域で医師として誇りを持って働き、やがて任期が終わり、そこで出会った妻と一緒に日本に帰国して結婚。程なくして子供が産まれた。 私は家族が何不自由なく幸せに暮らせるように大学病院で昼夜問わず働いた。そして定年を迎え、息子の孝志も医師として独り立ちし、ここから妻と2人でのんびりできると思っていたのだが…。3年前妻が病気で他界。私も体に衰えを感じ、施設へ入所し

          閃き💡劇場②

          閃き💡劇場

          ふと閃いたことを物語にします。よろしければご覧頂けると嬉しいです。 子供の頃、母に野に咲く花をプレゼントした。しかし母はそれをいらないと捨ててしまった。その時私は大泣きした。 それから何十年の時を経て、私は結婚し、子供を産み、その子も大人になり、孫ができ、幸せに暮らしていた。 ある日、近くの公園に孫を連れて散歩をしていると、孫が急にある方向へ走り出した。 そして嬉しそうに私の元へ駆け寄った。 『おばあちゃん、これあげるー』 それは一輪の花だった。 『あ、…』 その花

          閃き💡劇場