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出身大学というラベル

会社の依頼で、自己紹介動画を作ることになった。
動画と言ってもこったものではなくて、通話アプリの録画機能を使った簡単なものだ。

不思議に思ったのは、人事からのとある指示。

大学名を入れてください

別に大学名を伏せておきたいわけではないのだけど、「どうして未だに大学名を言わないといけないんだろう」とぼんやり考えてしまった。

◇◇◇

先月に一度、5-6人くらいずつの組に分けられて、先輩社員と話す時間があった。
zoomを通しての座談会みたいな感じだ。

その時も自己紹介をしたのだけど、最初に自己紹介した同期が

〇〇大学××学部から来ました、□□□□です

と言ったので驚いた。
大学はもう卒業してるじゃん、もう〇〇大学の学生じゃないじゃん…とつっこみたくなってしまった。

最初のひとりが言えば、なんとなく他の人も続くもので。
他の同期も次々と「△△大学です」「●●大学です」と言う。

違和感が拭えなくて、わたしは大学名を言わなかった。

◇◇◇

別に学歴にコンプレックスがあるとか、修了した大学が好きじゃなかったとか、そういうわけじゃないのだ。

ただ、修了した時点で大学のことは「過去」になってしまったというか…遠く離れたことのように思える(って、修了してからまだそんなに経っていないのだけど)。
もう終わったことなんだからどうでもいいじゃん、なんでまだそんなこと話してるの?という感じだ。

後からパートナーに聞いて知ったのだけど、新入社員が出身大学を聞かれるのはそう珍しいことじゃないらしい。
「先輩社員からしたら、同じ大学の後輩がいたら会話のきっかけにしやすいしね…」とのこと。

東京の大学に通っていた人からしたら、同じ大学の人が見つかると嬉しいものなんだろうか。
わたしの大学は地方にあるので、東京で同じ大学の人を見つけるのは難しい。というか、今の会社には多分いない。

◇◇◇

わたしについた「◆◆大学出身」というラベルはどこまでまとわりついてくるんだろう。

「女性」とか「日本人」みたいなラベルは、なんとなくアイデンティティの根本に関わるような気がするし、そもそも戸籍やパスポートにも必要な項目だから、ずっとついてまわるのはわかる。
だけど大学名なんて、そんなにずっとまとい続けないといけないような大したラベルかな、と思ってしまう。

「気に入らない指示には従わないぜ!」なんてパンクな性格をしているわけではないし、言えって言われたからには大学名も言うけれども、やっぱりなんか、変な感じ。

どんなラベルが付いているか、より、どんな中身をしているか、の方がよっぽど大切だと思うのだけどね。
ラベルがラベルで便利なのは理解できるから、仕方ないね。


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