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レンジソーセージの逆襲。

ドイツに住んでいた時によく食べていた、肉々しいソーセージ。

香辛料が香るなかに、肉の旨味がしっかりとあって。皮は皮で美味しく、焼きソーセージは香ばしくパリッと、茹でソーセージはプリッとした歯ごたえがたまらないのです。

そんなソーセージが恋しくなっていた時に、ちょっと作ってみた電子レンジの手作りソーセージ。

「レンジでソーセージ!?それって美味しいの??」

自分でもそんな疑念に囚われつつも、作ってみたら、案外、いやかなり美味しかった。

作り方は簡単で、豚ひき肉と塩、ハーブ、スパイスを適当に組み合わせ、しっかり混ぜこねたらラップで細長く包みます。あとはレンジにかけて火を通し、食べたい時にフライパンで焼くだけ。

本物のソーセージにあるはずの皮はないし、ちゃんとした「ソーセージ」かと言えば、やっぱりなんちゃってではあるのだけれど。それでも肉だねをよく混ぜこねたことで生まれる肉質のきめ細やかさとか、口あたりを良くするために泣く泣く加えた片栗粉だとかが良い仕事をしてくれます。

お肉の旨味がしっかり感じられる「ソーセージ」

少なくとも噛みしめるほどに肉の旨味があふれるこのしっかりした味わいは、ご飯によく合う日本のウィンナーとも少し違っていて、とてもクセになります。

レンジで簡単ソーセージ ドイツ屋台グルメ「カリーヴルスト」風

【材料(ソーセージ3本分)】

豚ひき肉 250g
片栗粉 小さじ4
ハーブソルト(塩+ドライハーブで代用可) 小さじ1/4
あらびき黒こしょう 小さじ1/8
ガーリックパウダー 小さじ1/8
ナツメグ 少々
クミン 少々

※以下はカリーヴルスト用
ケチャップ 適量
カレー粉 適量

  1.  肉だねの材料すべてをボウルに入れて、白っぽくなるまでよく混ぜこねる。

ラップの端っこはねじって留めて、下に敷き込むようにするとほどけにくい。

2. ラップを大きめに切り取って2枚重ね、その上に肉だねの1/3量をのせる。空気が入らないように細めに巻いて、形を整え、両端をキャンディ状にねじってしっかり留めたら耐熱皿に並べる。

3. 電子レンジ(600W)に1分30秒かけて、ソーセージの上下を入れ替えて、さらに1分30秒かける。そのまま庫内に5分置く。

4. 食べるときは、ソーセージの表面の脂を拭ってから薄く油を引いたフライパンへ。全面こんがり焼き色がつくまで焼きます。

食べやすいサイズに切ってから、ケチャップとカレー粉をかけるとベルリン名物のカリーヴルスト(カレーソーセージ)風。ピックを刺せば、雰囲気も満点。

付け合わせには、あいにくと定番のじゃがいもがなかったもので、ソーセージを焼いたフライパンでソテーしたミニトマトとアスパラを添えました。本物のソーセージよりかなりあっさりした味わいなので、この組み合わせも夏らしくてなかなかです。どんな野菜にも合わせやすいのがいいですね。

肉と塩、スパイスとハーブ(そして片栗粉)。それを混ぜこねるだけのシンプルな作り方ですが、やっぱり肉と塩を丁寧に混ぜ合わせると、こんなに美味しいのだと再認識しました。

ちっとも本格的じゃない、レンジソーセージと侮って申し訳なかった。
皮はなくても、これはこれでまた立派な美味しさ

電子レンジで火だけ通しておけば、いつでも肉の旨味いっぱいの焼きたてソーセージが食べられるという幸せ。もちろんお弁当おかずにも合います。

この手軽さで、この美味しさなら、今回はこちらを取ることにしよう。だって、ビールにも合うし、なんと言っても(気分的に)オリンピック観戦にピッタリ。そう決めた夏の午後でした。

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本日も最後までお読みいただきありがとうございました。


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庭乃桃 にわの・もも | 料理・食文化研究家、文筆家
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