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結局は新たな平衡を求めるだけ

LGBTの問題や同性婚の問題にしても、離婚後共同親権と単独親権維持派の争いにしても、夫婦別姓にしても、バランスを変える問題でしかない。

例えば同性婚やDINKsを推進して子供を産み育てる異性婚をバカじゃないの!とこき下ろせば単に異性婚を選ぶ男性が減るだけである。そうなれば同性婚の男女だけが結婚だということになって幸せな人生を目指すのかもしれないが、大多数の男が不利な結婚を選ばないのは単なる選好なので、異性愛の女性たちは結婚しようとしても男性が逃げるため、相手がいなくなる。左派リベラルは子供がいなくなって「社会が静かになった!うるさい子供のいない社会は快適だ!」と叫ぶことだろう。彼ら左派リベラルが年老いた時には「現役世代がいない?若者には八公二民、いや、九公一民で搾り取れ!若者たちは老人を支える奴隷でいいじゃないか!若者に人権はあるけれど老人にも人権はあるのだから若者は自ら自由と権利を放棄して我々老人のために奴隷労働すればいいだけだよ。」と言うことだろう。こういう状況で老人のために命を捨てて働く若者はむしろ愚か者である。老人より自分の人生のほうが重要であろう。

離婚後の親権問題も進んでいるのだろうか。彼女たちはDVと言いさえすれば子供やその親権を自由に母親が奪い取れるという主張である。確かにDVを行う男はいないわけではない。けれども、DVを主張しさえすれば(男、父親が子連れ別居した場合は誘拐だが)母親は自由に子供を連れて別居でき、DVを主張しさえすれば(例えDVの事実がなくても)父親からその別居先の住所を秘匿でき、その結果、子供に会うことのできない父親は離婚裁判で監護の継続性から親権を失うことになり、親としての義務から養育費の支払いだけは求められるけれども、親権親の権力で面会交流は拒否され、親権親が再婚した場合には一言のエクスキューズもなく特別養子縁組が行われて別居親は真に子供とは無縁になってしまうという制度が日本の結婚・離婚制度である。

そんなはずはない、といっても当の離婚弁護士さんがそう主張されているわけである。彼らにとっては顧客はシングルマザーのみで、父親の方は「諦めてください」というのである。離婚弁護士さんは父親というものはDVであり、モラハラである最低の人間、もしくはもう害虫扱いである。
今までは家父長制とかいう妄想でフェミニストさんは男の権力を剥ぎ取れ!と叫んでいたわけだが、日本の民法を彼女たちが読み解くと、男女同権というのは嘘であり、女性が子供についての全ての決定権を持ち、男はもう債務奴隷として何の権利もなく、ひたすら養育費を支払うだけの賎民にしか過ぎないということになっている。いや、どこかのお花畑の世界には円満離婚して共同養育を行なっている離婚家庭があるらしいのだが、そういう家庭はイデアの世界の住人らしく、実例は決して出てこない。現実は例え養育費を支払っていてもそんな少額で偉そうにいうな!全く足りないという親権親の怨嗟の声が溢れているわけである。

そういう声を聞いたためかどうかは知らないが、もう男性の50歳時未婚率(生涯未婚率)は28%を超えている。女性のそれは17%であるのでおよそ1割の女性は初婚男性とは結婚できず、バツイチ男性しか結婚相手はいないのである。男性の生涯未婚率は国勢調査のたびに増加しており、減少する気配はない。今後も結婚しない男性は増え続けるだろうということが予想されるし、晩婚化も顕著である。

フェミニスト団体やシングルマザー団体は「悪いのは家父長制!家父長制を打倒して男女平等を達成せよ!」っていまだに叫んでいるわけだが、もう家父長制などなくて、少なからぬ男性が父になることを選択しなくなっている時代になっている。フェミニストたちには「女性のシングルで生きる権利!」を叫ぶ人たちもおり、こういう人たちは「女性の結婚せずに職業戦士として人生を送る多様性」を叫んでいるが、もう職業戦士となる女性は一般的であり、多様性というマイノリティではない。むしろ結婚して専業主婦になる方がマイノリティ、多様性という時代になっている。

女性団体の目指す輝ける未来は女性が結婚せずに一生職業婦人として仕事を続ける世界だが、実際のところは扶養の範囲内で仕事したり時短勤務で仕事する女性がほとんどであり、新卒から結婚するまでを除いてはフルタイム残業ありで仕事する女性はいまだに少数派である。(いないわけではない)

男性にしてみれば女性が本当に男性と同じように責任ある職業人として働いてくれることに異論はないだろうし、女性が管理職にもなってくれればいいと思っている人がもう多くなってきているだろうけれど、現実には女性管理職の候補を見つけることが大変だという。無論、結婚できない女性もしくは職業婦人として一生を貫く女性が多数出現したら「男などより我々女性の方が責任を持つべきだし、管理職としてふさわしい!」と叫ぶ女性が増えて人事の苦労なく管理職や重役に女性が増えてゆくかもしれない。 

こういう社会になると今永久は結婚する方が多様性になる訳である。結婚して子供を産むという人たちが少数派になり、子供はいなくなり、若者がいなくなると、ある一線を超えたところで若者が老人を支えるというスキームは崩壊せざるを得ないのである。もう鐘や太鼓で探しても若者がいなくなると老人も諦めざるを得なくなる。
「どうして私を若者が命をかけて支えないのよ!」といくら女性たちが叫んでも答えはないのである。若者たちも下手に稼げば全部老人たちに奪われることはわかっているのでもう子供を作って育てているので老人に渡す余裕はないと言わざるを得ない。「それとも、諸共に滅亡しますか?」が脅し文句ではなく現実になる時代ということである。

離婚母についても、子供に養育費!という前に男どもが老人たちに毟り取られることになる訳なので若者は離婚しない方が最適解になる。フェミニスト対老人というえげつない戦いになる訳である。左派リベラルも若者、男は毟れるだけ毟れと喜んでいうだろうけれど、老人対女性というある意味マイノリティ属性同士の戦いになればどちらを支援するかには悩むことになるだろう。

そうなれば男の勝利は生活保護のMGTOWということになるかもしれない。金のない男は誰もむしり取れるものがない。生活保護を受ける生活で、老人やシングルマザー、フェミニストの狂態を眺めながら安酒を楽しむのである。

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