一人旅は人生の投資スキルを磨く

一人旅は人生の投資スキルを磨くのに適している、と思うようになった。人生の投資スキルとは、「人生において何が必要で何が必要でないか見極め、必要なことにリソースを割くこと」とここでは定義しておく。

なぜ一人旅が人生の投資スキルに磨きをかけられるのか。まず前提として、一人旅においてスケジュールは全てひとりで行う。誰かに任せたり誰かに頼ったりしないはず。その上で目的地を決めて、したいことを決め、そのために交通機関を調べたり、必要な持ち物を用意する。そしていざ出発するわけだ。

この一連の過程が大切で、目的を定め、それに必要なものを用意する。つまり目的に対して何が必要かは自分で決める。もちろん、やりたいことが多ければスケジュールがパンパンになるし、必要なものが多けばれば荷物が重くなって大変だ。あれもこれもやると体はしんどくなるし、お金の負担もかかる。また、いろんな場所にウロウロするなら荷物はできるだけ軽量の方がいい。持っていく物が多いと疲れるので、いらない物は持っていかないようにしたい。

「何を持っていき、何を持っていかないか」「どこに行くのか、どうやって行くのか」それら全てを自分で選択することに大きな価値が眠っていると思う。

この見極め、判断であり、自分にとって必要なモノ・コトを取捨選択する能力は長い人生を歩んでいく上でかなり活きてくる気がしていて、人生において踏まなくてもよい地雷（無駄や失敗）を避けられる。そして、余ったエネルギーを本当に重要なことに割く。これが人生における投資スキルを磨く上で重要だと感じている。

特に若いうちは時間と体力はあるがお金がない。だからこそ、旅をするなら、どこに何にお金を割くのかはよく考えたい。手持ちのお金で、どこに行って何を見て何を得たいのか、何を体験したいのか、どこに泊まって何を食べるのか、どうやっていくのか、いついくのか、全て自分で考える。

限られた時間とお金で、自分が望む最大限のことをするにはどうするべきなのか。そのために捨てなきゃいけないのは何か。そうやって一人で考えていると、自然と人生に対して必要なモノ・コトが見えてくるんじゃないかなと思う。

もちろん一人旅は、しゃべり相手もいないから観光を存分に楽しる。気を遣うことなくフットワーク軽く動ける。などのメリットはある。しかし、それ以上に計画しているときや、荷物を減らしたりスケジュールを調整して旅を快適にしようとする時が楽しかったりする。

「いやぁ、一人旅なんて楽しくないでしょ」という意見を聞いたこともある。価値観は人それぞれなので否定はしない。けど、一人旅したことある人はみんな口揃えて言う。「やってよかった」と。