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冥道(ハザマ)の世界

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きっと、あなたのすぐ側にもある世界のお話。
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記事一覧

冥道(ハザマ)の世界の中で:まえがき

物心ついた時から、違和感、というか、人と違う事を意識させられた。 友達は、必要なのか。 …

冥道(ハザマ)の世界:第十九話(最終話) ケサランパサラン 

「オマタセシマシタ。コレデゴチュウモン、ゼンブソロイマシタカ?」  カタコトの丸暗記した…

冥道(ハザマ)の世界:第十八話 狭間百香の世界

「狭間さん、悪いんだけど、このプレゼン資料データの数字の更新、急ぎでお願いできる?」  …

冥道(ハザマ)の世界:第十七話 クチナシの庭

「どうだった?」  白い犬が百香に声をかけて来た。  その声にはっとして、百香は自分が今…

冥道(ハザマ)の世界:第十六章 本当の心

 これは、百香がかつていた世界で、今年の梅雨の頃のことの話だ。  小さな男の子が雨の日に…

冥道(ハザマ)の世界:第十五話 ハザマの世界 四日目

 目覚めたとき、百香の年齢は七十歳を軽く超えていた。この世界に時計というものがないので今…

冥道(ハザマ)の世界:第十四話 還暦の夜

「なんか、《黒と白の間》の方が騒がしい」  ボッコ姉さんが百香の耳元でささやく。さきほどの《生と死の間》の隣、奥の部屋に最も近い側にある部屋だ。部屋の前の廊下は、さらに一段上がっているのだが、部屋の中は他の部屋と同じ高さのため、襖を開けると、さっきの《生と死の間》よりもさらに下りの階段が増えていた。 《黒と白の間》は、主に事故や事件で亡くなった人がやって来ている部屋とのことだった。亡くなられた時の姿のままでいるようで、これまで見たどの部屋よりも恐ろしかった。そこに《神々の

冥道(ハザマ)の世界:第十三話 ハザマの世界 三日目

 目覚めると百香の腰と肩には刺すような痛みが走った。  昨日緊張しすぎたのかもしれない……

冥道(ハザマ)の世界:第十二話 心の中の鬼

 廊下に面した襖を少し開けて中を覗くと、部屋の中から吹き出してくるいい香りの理由が百香に…

冥道(ハザマ)の世界:第十一話 ハザマの世界 二日目

「それで、昨日は会いたい人に会えたのかい? 橋向こうの《一の間》は、どうだった?」  懐…

冥道(ハザマ)の世界:第十話 ハザマの世界 一日目

「痛たたた……」  どれくらい塀の横でしゃがんでいたのか百香にはわからなかった。自転車と…

冥道(ハザマ)の世界:第九話 二度目の坂道

 ゆるやかな細い坂を上り、広い道と交わるところまで自転車が近づくと、オレンジ色の曲がった…

冥道(ハザマ)の世界:第八話 二度目の夏期講習

 七月に入ると、塾は受験を目指す子供たちでいっぱいになっていた。去年から勉強を始めていな…

冥道(ハザマ)の世界:第七話 津曲先生と日本人らしさ

 百香が初めて美加ちゃん、あやちゃんとの三人で出会ったのは、六年生になって、美加ちゃんに頼られて津曲先生の《出待ち》をした時だったのだが、その日以降、三人で会うことは無く、塾の廊下ですれ違って挨拶をするくらいだった。  にもかかわらず、三人は百香を通じて情報を交換するようになっていた。しかも、このネット時代に手書きのメモや手紙でだ。美加ちゃんは、手書きの方が心を感じられてロマンチックで好きと言い、あやちゃんは、イラストを添えられる紙を好んだ。百香はというと、手書きにこだわる