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サラリーマンの実績もなく”起業”してはいけない 〜今、大事なのは「励まし合う仲間」づくり〜

起業家の中に、「サラリーマンなんてやってられない」から経営者になる、あるいは「自分はサラリーマンなんかの(小さな)器でない」とか言って起業する人がいますが、必ず失敗します。

経営者になり起業すると言うことは、経営理念や社会への貢献の強い信念がなくては成功しません。

例え、そんな崇高な考えがなく、「金儲け」が出発点でも、顧客を創造し、社会の問題解決に貢献しなくては成功者にはなれません。

サラリーマンを辞める”口実”では、経営が上手くはずはない。

そもそも、サラリーマン生活において、組織の中で任された、狭い範囲の職務すらも全う出来ないで実績を上げることができない人が、経営者という重責を負うことが出来るとは思えません。

さらに、自らが起業するということは、人を雇って会社という”組織”を創り上げるということになります。

自らが組織人として結果を出せない人に、自分の会社の従業員・社員としてのサラリーマンの心理(心)を掌握し、活力ある組織づくりは不可能でしょう。

サラリーマンだけでなく、社長の2世3世の子息にも、よく見かける傾向です。

先日も、ある社長のお坊ちゃんが「自分はこんな会社(親の会社という意)で仕事をするより自らが起業する!」と息巻いていました。

よく聞いてみると、そのご子息は以前勤務していたサラリーマンとしての輝かしい実績はないようです。

さらに、こうした2世3世にありがちなのは、若手の経営者の団体・会合に所属することです。

社会に出て大した実績もない御坊ちゃまの集まりです。

もちろん、真剣に”経営を学ぶ”場(会合)なら大いに結構です。

しかし、殆どが、(実態は)会社の経費を存分に使える、ただの飲み仲間の会に過ぎません。

こうした会の会員の特徴として、戦後の創業者の代が終わり、2世3世ばかりが目立ちます。

創業者(親)の事業家としての苦難や、会社へ投資するための質素な生活を、側にいて体験している2世なら、まだちゃんとしているかもしれませんが・・・。

自分はまるで、経営者となるべくして生まれたんだという驕りがあり、豊かな生活環境が当たり前で、サラリーマンとしての仕事での実績すらも残せていない者の集まりがほとんどです。

こうした烏合の衆の集まりを、昔から「慰め合う」仲間と称します。

「自分たち(中小企業経営者)は、頑張っているんだ」

「(2世3世でも)苦労も多い」

「(根拠のない)親を乗り越えるんだ」

と言いつつ、経営者としての悩み・愚痴を語り合い酒を飲む”慰め合う”仲間です。

また、自分よりも小さな会社の経営者から祭り上げられて、床の間を背にして有頂天になることもこうした慰め合う仲間の特徴です。

昭和の時代から、経営者としての”学び”とは、”励まし合う仲間”作りです。

「まだまだ自分たちの夢やロマン実現には、努力が足りない」

「さらに大きな目標に向かうために勉強しよう」

「上場するためには、もっと経営の技術を磨こう」

と言った仲間づくりなのです。

経営者としての前向きな”付き合い方”は。

(自らの会社が)1億の売上げなら、10億の売上の経営者と付き合え

10億の売上げなら、100億の売上の経営者と付き合え

100億の売上げなら、1,000億の売上の経営者と付き合え

1,000億の売上げなら、1兆円の売上の経営者と付き合え

という考え方です。

経営者の集まり(宴会)において、常に、その部屋の”入り口”に座っているようなイメージです。

そうした夢やロマンを持っていれば、その(企業規模から)仰ぎ見るような尊敬する経営者たちは必ず可愛がってくれて励ましてくれるはずです。

そして、時には、先輩経営者として親身になり厳しく叱ってくれることもあります。

2世3世経営者が、社外ではこうした”慰め合う仲間”作りに励んでいると、やがて社内では”茶坊主”に囲まれて行きます。

こうした2世3世経営者に(逆らうことなく)ついて行けば、サラリーマンとして、部長になれる役員にもなれると考えるのですから、提灯持ち、太鼓持ち、腰ぎんちゃくばかりで周りを固めることになります。

ますます、2世3世経営者は裸の王様状態になって行くのです。

昼はヨイショしてくれる側近に囲まれ、夜は”慰め合う仲間”に囲まれていては、現代の厳しい経営環境での舵取りは不可能です。

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