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ドライブマイカー/村上春樹 小説
結論からいうと、かなり面白かった。
村上春樹には嫌悪していたのだが、覆った。
伏線⬇️
- お酒と言われた時の表情
- 演技の意味が然るべき形をとらないとやめられ ない
p66と同様に語り始めた時にも止められない
好きな言い回し⬇️
- 観客のいない演技を。
- 性的な関係を持った男たちのリストの末尾 (冷酷に物事を観察している、怖さの味わい)
- どれだけ愛していても、他人の心は覗けない。本当に他人を見たいと望むのなら、自分自身を深くまっすぐ見つめて、自分の心と正直に折り合いをつけるしかない。
- 妻のことを一般論で話さないで欲しいね
妻が不倫をした理由(子供を失った直後)⬇️
p37 p51
中身がないからこそ、切れる踏ん切りがつけやすい奥行きに欠ける人を選んだのかもしれない。
自分は心が深いから、皮肉にはなっているが。
しかし人間の行動は理由のない物が多い。
だからこそ、分かったふりor自分の中で答えを出して、その物語に沿うように演技をする。
それをしている時には自己から解放されるから。
手の描写が多い⬇️
手の感触 握手 手が綺麗
why👇🏻
妻の事と、妻の不倫相手である人との心の距離を表すため。
なぜ妻の不倫相手との交友を辞めたのか⬇️
大きく分けて2つ。
1つ目は演技ではなくなるから。
真剣に話し合った後の握手は、普段は息苦しい気持ちになるはずなのに、その時はならなかった。それは高槻が演技を辞めて本当に自分と向き合ってくれたのが1つある。お互いに演技をしている空間が無くなってしまったのだ。
他方でそもそもその握手の息苦しさで、妻の存在を感じとれていた可能性も考えられる。
2つめは仕返しのようなものをしようとしていたが、どうでも良くなったからだ。
自分より価値の低い人と不倫していた事実を忘れるために、怒りをぶつけようとしたが、突如としてそれが消滅してしまった。
自己を離れ自己に戻る時同じ場所ではないとは⬇️
これは未解決問題。全く検討がつかない。
未来の私はわかるのかな?
感想⬇️
主人公は、ある男が自分の妻と不倫しているからこそ、その人が自分の友達になったと言った。
その詳しい説明が、俳優のときと同じように、演技をする事で自分以外のものになれる、そしてまた元の自分に戻れる嬉しさからという狂気じみたものだ。
理屈が通っていて、逆に怖い。
文章から味わいを感じとれた。
非生産性は文化的だとはこのことだったのか。
これといって大事なものとかは無いのが肝だ。
これすらも私の演技かもしれない。
私の場合は、高尚のような自己の離れた認識の事を好きなだけだが。
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