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書きたいことをつらつらと。

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マキシマイザー心理学

皆さんはこの言葉を知っていますか?おそらく聞いたことがない人がほとんどだと思います。これは選択をする際に、常に最高なものを求めてしまう人の事を指します。いわば超完璧主義者です。仮にこれが一番いいと判断した場合でも、もっと他にいいものがあると満足する事が出来ないのです。 私は人間関係の際にこの症状が強く作用します。友人や家族と過ごしている時でも粗探しをしているわけではないのですが、嫌な所に非常に目がいきます。その度にもっと自分にとっていい人がいるはずだと考えてしまうのです。

    • シェエラザード/村上春樹

      あらすじ👇🏻 羽原(はばら)はその女をシェエラザードと名付けた。彼より4歳年上の35歳で、基本的には専業主婦で、小学生の子供が二人いた。彼女は週に二度羽原の住む「ハウス」を訪れ、『千夜一夜物語』の王妃シェエラザードと同じように、性交するたびに興味深い不思議な話を聞かせてくれた。 感想👇🏻 どこまでが真実なのか分からない曖昧性が、読んでいてとても楽しい。 歪曲した私の好きな考察👇 シェエラザードが高校生時代に空き巣に入っていた相手は、実は羽原だったというもの。 ハウ

      • フィリップ・K・ディック/凍った旅

        あらすじ👇🏻 ケミングズが他の惑星へ移住する際に、冷凍睡眠カプセルが上手く作動せず、意識だけを持ったまま10年間の旅をする事になった。 人工知能搭載の船は、彼の精神が壊れないようにする為に、彼の過去の楽しい記憶を蘇らせるように感覚刺激を供給する。 しかし本当に他の惑星に着いた時には、彼は現実の区別がつかなくなった。 そんなお話。 感想👇🏻 彼は神経質すぎて物事を悪い方向に囚える。 自分が幼少期にした自責の念から、楽しい記憶をも真っ黒に覆い尽くしてしまう。 そし

        • フィリップ・K・ディック/電気蟻

          あらすじ👇🏻 主人公が右手を失った事故がきっかけで、自分がロボットであることに気づく。 そこで自分の知覚を制御している紙テープを発見し、それを操作する事で現実を変えようとする話。 感想👇🏻 自分がロボットと分かったら私はどう思うのか👇 絶望感と高揚感だ。6:4の割合で。 普段から人と違う事をしたいと考えているのにも関わらず、物理的な違いが明確になると嫌悪感に変わるのは皮肉なものだ。 私はなぜ生まれたのか、そして親や友達はそれを知っているのか、私に対してどのような

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          余り見て欲しくない弱音

          自転車で忘れ物を取りに行った。 誰もいない空間にドキドキしているのに、人間を見つけたいという欲求も同時に存在している。 かくれんぼの時みたいな衝動。 私は今、結構大きな分岐点にいる。 自分の好きな事をしようと決めていても、周りの視線や羨ましさに完全に勝てていない。 あまりにも寂しすぎる人間だ。 選択肢がそれ程多くないながらも、自分のキャパを超えているので決めるのを先延ばしにしてしまう。 私は自分を大きく見せようとする。 この感情を達観してみると、人間の性質として不

          余り見て欲しくない弱音

          独立器官/村上春樹

          大雑把にあらすじ⬇️ 男性である1人の医師の、恋の物語。 本当に人を好きになった事がなくふらふらと遊んでいたが、ある時1人の女性に恋をする。 今まで体験した事がない感情に振り回され、自分の存在意義に疑問を持つようになる。 最終的には、その人に浮気をされ餓死する事を選ぶ。 そんな物語。 感想(分析的な思考は野暮に感じるが)👇🏻 奇を衒った発言に感じた言葉も、伏線になるように繋げている事に感嘆した。 初めて真剣に付き合った女性に、蔑ろに扱われていた事を知ったら非常

          独立器官/村上春樹

          湯を沸かすほどの熱い愛

          感想⬇️ 母親が生きたいと言った時、1番心にきた。 感動ポルノだが、、 遺伝子論を掲げている人は私は嫌いだ。 言っている人はほとんど知識がない。 特定の遺伝子バリアントをどんなに持っているかどうか、そしてそれがどう作用するかなど、全て説明できる事を必須として欲しい。 ⚫️母親 母親の教育は嫌いだ。 虐めされている子供に対して、学校に行けは正直ヤバすぎる。 呪術廻戦の、名前は忘れたが母親の"水槽は1つだけじゃない"のコメントが花丸。 不登校になる子を無理やり学校に行かせる

          湯を沸かすほどの熱い愛

          mother マザー

          もう1回見たい。 感想⬇️ ⚫️子供が小さい頃の場面 母親から適当に扱わられ、ご飯もまともに食べられない。 しかし本当の父親からの救いの手も、選択の考慮にすることが出来ない。 母親から離れる事が出来ないのだ。 この原因の根本的なものは、母親への依存による愛である。 例え学校に行って、自分の母親がおかしいと知っても違う選択をとる事は難しい。 母親も息子に依存していて、息子は自分のものであるという絶対的な価値観を持つ。 よって息子を粗末に扱おうが知った事では無い

          mother マザー

          シェイプオブウォーター

          単発⬇️ グリーンブックの車 手話 スノーデン ベットをそのまま持ち上げる 地下に映画館がある 最後の雨水を浴びてパワーアップ 漫画のさいたまと同じ 人体実験 亜人と同じ 感想⬇️ 最後の伏線がお洒落すぎる。 首の傷がエラになるなんて…… 同性愛者と喋る事ができない2人。 2人とも本当の意味では孤独に感じてる。 自分の事を、偏見なく他人が見てくれないからだ。 しかし人外である生物だけは、まっすぐ自分の事を見てくれた。 それが嬉しくて恋に落ちる。 なか

          シェイプオブウォーター

          イエスタデイ/村上春樹

          結論から言うと微妙かった。 簡潔にまとめる⬇️ 仲の良かった友人の恋人が、主人公に向かって浮気をしているとカミングアウトをする。 この何十年後に主人公がその女性と遭遇した際に、凄く後悔していた事を目撃するという話。 感想⬇️ 友人が主人公に “私の恋人と付き合ってくれ” と頼むシーンがある。 その理由が、浪人期に恋人に構う事ができないからというものだ。 ここで意外性を出したかったのかもしれないが、正直共感は出来たので心にあまり刺さらなかった。 伏線としても

          イエスタデイ/村上春樹

          ドライブマイカー/村上春樹 小説

          結論からいうと、かなり面白かった。 村上春樹には嫌悪していたのだが、覆った。 伏線⬇️ - お酒と言われた時の表情 - 演技の意味が然るべき形をとらないとやめられ ない p66と同様に語り始めた時にも止められない 好きな言い回し⬇️ - 観客のいない演技を。 - 性的な関係を持った男たちのリストの末尾 (冷酷に物事を観察している、怖さの味わい) - どれだけ愛していても、他人の心は覗けない。本当に他人を見たいと望むのなら、自分自身

          ドライブマイカー/村上春樹 小説

          アメリカンフィクション

          好きなシーン⬇️ 製造会社が同じ3つの価格の異なるお酒 言いたい事は、1番安い物を書いたからって、1番高いものを書けなくなる訳じゃない 結局は酔えればいいんだ 質は関係ない 芸術を競い合わせるのは、主観性が欠けてて馬鹿げてる。 アカデミー賞を受賞した事で皮肉が完成 感想⬇️ 作者が皮肉として、作品を作ったら採用 似たような事例として、物理の論文があった これを見ていると 直木賞とかアカデミー賞とか馬鹿らしくなる 自分の中での権威性が崩れて心地よかった 私は

          アメリカンフィクション

          ソフトウェアオブジェクトのライフサイクル/テッドチャン

          難しい問題提起 デレクの視点⬇️ ロボットの脳手術 or 好きな人の脳手術 どちらを許容するか 人間(好きな人)にアドバンテージ がある 加えてロボットそのものがしたいと言っている アナの視点⬇️ 何としてもロボットに脳手術を受けさせたくない だから自分が代償を払う。(脳手術) デレクと違って、好きな人より子供を選ぶ 感想⬇️ このようなデレクの選択肢を後押ししているのは、アナへの気持ちが決定打だが、人間の性質である、未来のリスクにおいて過小評価している

          ソフトウェアオブジェクトのライフサイクル/テッドチャン

          イニシェリン島の精霊

          正直、もっと凄い展開が待って居るのかと期待していたのもあって、物足りなさが残った。わかりやすい物に引かれやすい自分の醜さだ。 作中に出てきたコルム、パドリック、パドリックの妹にもある程度共感できた。 コルムは、戦争が始まる事で実際に自分の死を意識し始める。よって自分の中で、何か形が残るものを作りたいという欲求が湧く。 これには非常に共感できる。 私も人生を意識した時に、何も考えずに生きるのは嫌だ。 形あるものでなくても、自分の能力を無限に拡張したいという欲求がある。

          イニシェリン島の精霊

          重力ピエロ

          仮に自分or自分の妻がレイプされた子供を育てるとしたらどうするだろうか。 子供も親もその事実を知っている条件下では、どちらも一生背負うことになる。 私だったら耐えられそうにも無いが、子供には罪がないので難しい問題だ。 そんな哲学的な問題に、素敵な形で向き合っていく家族がこの小説に書かれている。 私が好きなシーンをここに。 父親が子供にかけた好きな言葉⬇️ 私の子供だ、と虚勢を張らずに発言する。 俺に似ている、という言葉も素敵。 母親に関しての向き合い方も好き⬇️

          重力ピエロ

          メッセージ/映画

          好きなシーン⬇️ カンガルーの比喩 もしも未来が分かっていてそれが変わらないとしたらどうする? 🛑本当の気持ちを沢山伝える 感想⬇️ 過去と現在と未来を行き来する事が出来る、言語という発想そのモノが面白い。 言語が違えば世界が変わって見えるという本を思い出す。 未来の言語の形の奇妙さや、未来人と対話する空気感が良く出来ている。 未来人を勝手に敵視して、違う国を攻撃しようと戦争へ発展していこうとする人間の滑稽さ。 主人公が戦争を止める説得をする言葉のセリフ、スト

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