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読書の旅③ 東京都同情塔/九段理江

2月、ふと福井に行きたくなって、金曜日の仕事終わりに電車に飛び乗った。

22時ごろにホテルに着いて、一息つく。
テレビをつけながら、ベッドの上でダラダラと本を読んだりネットサーフィンして過ごしているとニュースに登場していたコメンテーターさんが目に留まった。

九段理江さん
この間、芥川賞を受賞した作家さん
少し緊張されているけれど、しっかりと受け答えしていて最後に自身の作品『東京都同情塔』について説明していた。


注目の「生成AI」を使った作品と紹介されて、私は引っかかる。
どこにどんな理由でそれを使ったんだろうと

読んでみた感想は
言葉の実験を試みた作品という感じだった。

日本人が日本語を捨てたがっているからだ。

「東京都同情塔」9pより


感想文を書くまで、本を咀嚼できていないけれど上の言葉が1番印象に残った。

言葉の崩壊はコミュニケーションの崩壊?
感情の破綻?

そんな思考が残る作品だった。

●作品に出てきた「バベルの塔」の伝承

全ての地は、同じ言葉と同じ言語を用いていた。東の方から移動した人々は、シンアルの地の平原に至り、そこに住みついた。そして、「さあ、煉瓦を作ろう。火で焼こう」と言い合った。彼らは石の代わりに煉瓦を、漆喰の代わりにアスファルトを用いた。そして、言った、「さあ、我々の街と塔を作ろう。塔の先が天に届くほどの。あらゆる地に散って、消え去ることのないように、我々の為に名をあげよう」。主は、人の子らが作ろうとしていた街と塔とを見ようとしてお下りになり、そして仰せられた、「なるほど、彼らは一つの民で、同じ言葉を話している。この業は彼らの行いの始まりだが、おそらくこのこともやり遂げられないこともあるまい。それなら、我々は下って、彼らの言葉を乱してやろう。彼らが互いに相手の言葉を理解できなくなるように」。主はそこから全ての地に人を散らされたので、彼らは街づくりを取りやめた。その為に、この街はバベルと名付けられた。主がそこで、全地の言葉を乱し、そこから人を全地に散らされたからである。

『創世記』より

考えてることをまとめるの難しい
また感想は気が向いたら👋

-2024年3月の読書-

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