nini

心の赴くままに、自由にそして軽やかに。        色んな形の旅をテーマに綴ります🌼

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最近の記事

読書の旅③ 東京都同情塔/九段理江

2月、ふと福井に行きたくなって、金曜日の仕事終わりに電車に飛び乗った。 22時ごろにホテルに着いて、一息つく。 テレビをつけながら、ベッドの上でダラダラと本を読んだりネットサーフィンして過ごしているとニュースに登場していたコメンテーターさんが目に留まった。 九段理江さん この間、芥川賞を受賞した作家さん 少し緊張されているけれど、しっかりと受け答えしていて最後に自身の作品『東京都同情塔』について説明していた。 注目の「生成AI」を使った作品と紹介されて、私は引っかかる。

    • 雑記:匂いと記憶

      好きな匂い、嫌いな匂い、安心する匂い… 香りで一喜一憂することが最近増えた。 特に社会人になってから、気持ちのリセットで香り付きのハンドクリームを使う。 他にも香水や化粧品、身に纏う香りひとつでその日一日の気分に変化がある。 小さな変化だけど、この変化が日々を生きていく中で結構大切だと思う。 いろんなことに気づくし、時には香りがトリガーとなって昔の記憶を繋ぐこともあり、心に余裕を持たせてくれる。それが楽しい。 最近、懐かしい思い出と再会した香りがある。 DIORの化粧

      • 読書の旅② 暗幕のゲルニカ/原田マハ

        アート小説との出会い 私は美術の造詣が深くない。 けれど絵を見るのは好き。 美術館に足を運び、展示されている絵を見て意味とかはわからないけれど、心動かされる作品に出会うのが楽しい。 そんな話を知人としていたら、 「歴史が好きで美術が好きならきっと面白いと思いますよ」 とこの本を紹介してくれた。 これがアート小説(とあえてここではそう呼ぼう)という、今まで読んだことのないジャンルの本との出会い。 美術に詳しくない人でも、大抵の人間はおそらくパブロ・ピカソの名前や絵を知っ

        • 読書の旅① ぎょらん/町田そのこ著

          人が死ぬ間際に強く願ったことが 小さな赤い珠となってこの世に残る 口で噛み潰せば 死者の最後の願いがわかるのだという 7つの短編で紡がれる身近な人の死と向き合う人々の物語。 7つの物語に共通して出てくる「ぎょらん」 最初は少し不気味さがあったけれど、同時にイクラのようなその赤い珠は空に透かすとキラキラと綺麗に光るイメージもあって、毒々しくも美しいその珠は強い存在感を放っていた。 私はこの作品に出てくる言葉がすとんすとんと心中に落ちていく感じがあり、読み終わった後少し心が

        読書の旅③ 東京都同情塔/九段理江