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ライブレポート

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セトリやアーティストの言動だけではなく、その場の雰囲気から感じたことを書きます。
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サカナクションは、なぜ暗闇を作らなければならなかったのか?

サカナクションは、なぜ暗闇を作らなければならなかったのか?

「あいちトリエンナーレ2019」で2019年8月7日から11日まで開催していたサカナクション「暗闇 -KURAYAMI-」。その名の通り、会場を完全なる暗闇にして、ライブが行われる。演奏される楽曲に馴染みのヒット曲は一切なく、この日に合わせたスペシャルな構成だった。

サカナクションは「6.1chサラウンドLIVE」など音響にひたすらにこだわってきた。こだわり過ぎてライブはチケット代のみでは赤字の

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曲順で振り返るライブレポ(The Mirraz 427@新宿Marz)

僕らなんてたまになんか不必要になる
生まれなきゃよかったとか思う事もある
生きていればきっといつかなんて言葉が
嘘くさくて嫌になって嘔吐したくなる
だけど今日だけは今だけはこの日だけは
君と出会えたって喜びだけで心満たしたい
迷い、涙、苦しみ、「嫌い」、痛み、怒りも
何もかも忘れるんだ 何もかも忘れよう
"We are the fuck'n world" The Mirraz

The Mirra

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クリープハイプに踊らされる

ライブ中、尾崎が一曲ごとにギターを変える。
その度に「あぁ、売れたな」という思いか積み上がる。

11月28日 Zepp Tokyoでアルバム「泣きたくなるほど嬉しい日々に」リリースツアー。
クリープハイプはいつも通り少しだけうつむきながらステージに現れる。
1音目が鳴る。ステージが始まる。
JKたちが待ってましたとばかりにキャーキャー叫ぶ。あのクリープハイプもいまやアイドルかよ、そんなことを思う

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「デイドリーム 祈り」銀杏BOYZ武道館ライブDVD

「デイドリーム 祈り」銀杏BOYZ武道館ライブDVD

「デイドリーム 祈り」
なんでこんなタイトルなんだろう?あの時、武道館にいたけれども分からなかった。
すぐ思いつくのは、ザタイマーズの名曲「デイドリームビリーバー」。そして、銀杏BOYZなら「夢で逢えたら」。

銀杏BOYZの武道館公演を収めたライブDVDをポレポレ東中野で見た。
特に何も特別な編集がされてない単なる武道館ライブを収めたライブDVDだった。
ただ、上映が行われた映画館では鼻をすする

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童貞とビッチを肯定するHave A Nice Dayというバンド

Have A Nice Day(以下、ハバナイ)のライブはどのバンドともどのアイドルとも客層が違う。この人たちが本当に音楽を聴くのかよって見た目の人がたくさんいる。サブカル系バンドによくいる、「自分はいかにも傷ついてます」オーラを出してる人はほとんどいない。
ハバナイの客層を一言で表すなら童貞とビッチだ。美女と野獣カップルなんて世の中に存在しない。そう言われるのは大抵そこそこに美人とそこそこの男だ

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7/23 ドレスコーズ 360°完全解放GIG @新宿紅布

7/23 ドレスコーズ 360°完全解放GIG @新宿紅布

僕らはおそらくすごい秘密を抱えてしまったのかもしれない。
ドレスコーズの志磨遼平はこのライブ前半に「ここで起きたことは僕らだけの秘密だよ」と言った。そして、ライブが終わった後ふと気がついたのは、ライブ中のことをあまりにも覚えていないことだ。何が起こったのかよく分からなかったのだ。だから、ここには始まる前と終わった後の話を書く。

今日は「360°完全解放GIG」という響きのせいなのか1日中そわそわ

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渋谷www xでみたindigo la End「PULSATE」

indigo la Endのニューアルバム『PULSATE』発売に合わせて、5/8渋谷www xで行われたニューアルバムのタイトルを冠したindigo la Endのライブレポを改めて書いてみる。

時間は遡り、5/8のライブのアンコール最後の曲は「名もなきハッピーエンド」が演奏された。周りが盛り上がる中で僕は泣いていた。知らないうちに泣いていた。ただひたすらに泣いていた。この曲をwww xでアン

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7/15 MOROHAワンマンツアー@FAD yokohama

7/15 MOROHA F.A.D.yokohama。この日のライブを恐らくMOROHAは忘れることはないだろう。
この日のライブには態度の悪い数名の客がいた。後方でおそらくお酒が入っていたのか騒ぐ客が数名いた。「これが聞きたかった!」とか、彼らは曲が始まるたびに叫び、始まったあとも騒いでいた。簡単に言えば、演奏されるMOROHAの音楽が彼らが泣くためのちょうどいいBGMになっていた。別の言い方を

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The Mirraz "俺より強いヤツに会いに行くツアー2018"

ミイラズは常に攻めるバンドだ。だからこそ、大人に嫌われる。メジャーデビューした後はメジャーに馴染むためにミイラズの個性であったサイゼリヤ、モンハンなど他のバンドが使わないような固有名詞を封印して曲を作っていた。
ただ、それも長くは続かなかった。何故ならその変化にリスナーがついていけなかったのだ。

ただ、そんなミイラズが今また唯一無二の存在として戻って来ている。むしろ、以前よりも強くなっている。ミ

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cero "POLY LIFE MULTI SOUL TOUR"

cero "POLY LIFE MULTI SOUL TOUR"

ceroのライブはいつだって贅沢だ。まず3人組のはずなのにライブに行くと8人くらいいる。次によくあるバンドダサいグッズとは一線を画すようなオシャレグッズが売ってる。
ただ本当に贅沢なのは、このバンドと同じ時代に生まれて、演奏を生で聞いて、踊れること。
ceroは、Contemporary Exotica Rock Orchestra.の頭文字からなる。まさに8人で奏でられるオーケストラを聴くことが

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