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トップセールスの頭の中② | BtoC (個人向け)営業編

全4回に分けてお届けする、トップセールスの頭の中シリーズの第2弾です。


みなさんこんにちは、 セレブリックスの今井です。
私はセールスエバンジェリストとして、主に法人営業のセールスモデルの研究や最新営業手法の開発などを行っています。

今回も株式会社セレブリックスが運営する、トップセールス体験シェアメディア「SalesShip」より、トップ営業マンをカテゴリーにまとめ、行動や考え方を抜粋して披露します。


第2回の今作は「BtoC営業で成果を出したセールスパーソン」に焦点をあててご紹介します。

トップセールスの頭の中、全4回企画

1.あの有名企業でNo.1 編
2.BtoC(個人向け)営業編 ➡ 今回
3.データで実現するトップセールス編
4.今話題のあの人たち編


↓↓前回の「あの有名企業でNo.1 編」を見逃した方はコチラ


富田顕子氏 ※旧姓田上 (ファイナンシャルアライアンス株式会社)




冨田(旧姓田上)さんは、保険のセールスパーソンとして、世界基準の年間売上3000万円以上の上位が名乗ることが出来るCOT(Court of the Table)に選出された凄い方です。
紹介営業を軸に、ファンを増やす営業手法に学びがあります。
1円でも安く買うという節約生活から、生活は一変、服装の専属コーディネイターがつくようなセールスドリームを叶えた1人です。


___<頭の中>___

とにかく商談の席につかなければいけない。キーマンによる紹介営業をメインにすることにしたんです。世界最大規模の異業種交流組織に参加し、契約を増やすために人脈の開拓に力を入れました

目を合わせられなかったりするくらいの人見知りなのですが、「保険営業の世界でトップになりたい!」その一念で腹をくくりガムシャラに突き進みました

信頼関係を築けていないのに、「何が何でも契約を取りたい」という気持ちは営業の本質ではないと思っていて、逆に引かれてしまうような気がしません?

お客様であっても終始本音でトークするようにしています。私たちのようなセールスは、まず「信頼関係を築くこと」が重要です。個人の関係をつくったうえで、お客様に喜ばれる提案をしなければなりません。

私の場合は、人脈を増やす活動を後回しにせず頑張ったことがブレイクスルーに繋がったんだと思います。新規開拓を紹介だけで賄えるようになったおかげで数字的にも精神的にも楽になりました。

キーマンを毎回5人~10人くらいピックアップして、そのキーマンに対して何をするのかという行動目標を掲げています。接触回数を増やすことで、どのようにニーズや課題を引き出すかを心がけているんです。

(モチベーションのあげ方)やりたくないことを まずやるようにしています。やるべきことをやっていないと、ストレスになってしまい、やる気が出ないんですね。だからそういう時は、To-Doリスト化して一気にやっつけるんです! 自分を律するのが苦手な人やサボり癖がある人にはお勧めしたい方法ですね。

遅くても朝は4時半くらいには起きて、今日やらなくてもいいけど重要度の高い仕事を8時までにするように心がけています。日中はどうしても緊急性のあるものや打ち合わせ、人に会う用事などが優先されてしまいます。

移動時間のムダがきらいなので、タクシーやグリーン車を頻繁に利用しますね。移動時間のムダと仕事の効率は大きく関わっていると考えています。

著者のひと言

まず紹介営業の際に重要なのが、顧客満足度・顧客体験を高め、「しっかり紹介してもらう」という意識を持つことが重要だなと感じました。
※良いサービスを提供したら勝手に紹介されると思っている人、
    そんな簡単には行きませんよ(汗)
紹介営業で成果を出すには、目の前の顧客がサービスや営業パーソンに、想像以上の満足感や体験を得ていることが大前提です。
そういう意味では、「紹介営業を強化する!」という宣言は、営業が契約後のフォローアップへの優先度と意識が回り、結果としてカスタマーサクセスにも繋がるんじゃないかと感じます。


オア明奈さん (株式会社CRAZY)


続いては、サービス業からのピックアップです。
現在は株式会社CRAZYにて、法人や団体のセレモニーやイベントのBtoBビジネスを担当していますが、もともとウェディングのプロデューサーとしてtoC(個人客)を相手に営業・接客を行っていた、オア明奈さんです。
CRAZY WEDDINGは「人生を変えるほどの結婚式」をブランドとメッセージを掲げるサービスで、どのように寄り添ってヒアリングをしているのか。
その秘訣に迫りましょう。


___<頭の中>___

本質を掴むためには事象に対して「なんのためにやっているのか」とか、「どこに向かっているのか」とか、きちんと “問い”があることが大事だと思っています。

お客様にメインで聞いていることは3つあって、それぞれの生い立ち
お二人が出会って変わった価値観、結婚式をどんな日にしたいか・・・ということをメインに聞いていきます。どこまで踏み込むかと聞かれると第三者に「こんな事まで話すの!?」って思われるくらいに踏み込みます。

(なぜそこまで踏み込むのか?)私達が踏み込むことで、お二人の人生のターニングポイントがどこなのかということを棚卸してもらいたいと思っているんです。なので、聞くことが大事ということではなく、聞いたことに対してお二人が会話をしたり、私に話してくださることで、自分の人生を自己認知するきっかけになることが大事なんです。

人って、本当に大事だと思っていることはあるのに言えなかったり、忘れていたりすることが多いと思うんですよね。その本音に踏み込み触れることが大事だと思っているので、聞くことよりも気付かせるということが大事なんだと思っています。

(踏み込んで聞く上で大切なこと)一番大事なのは『あなたのことを知りたい』というスタンスです。お二人から大事にしていることや当時の感情などを聞かせてもらって、この2人は当時こんな状況だったんじゃないかなと想像できるまで聞きます。私達は“憑依”すると呼んでいるんですけど、2人になりきれるまで知ることが大事なんです。

お客様の話を聞くだけではお客様の想像以上のものは提案できません。クリエイティブな提案を発想するというのはインプットがないとできないんですよね。ですので、雑誌や本を読んだりイベントに出掛けたり・・・。例えば私は1年に1回、1か月間休みをとって海外に行くんです。いろんなことを「見てる」「知ってる」「経験している」ことで提案できることが広がります。

なんとなく置かれているものや、なんとなくおしゃれなものは意味がなくて、全てに意味がある一貫性があることが重要なんです。感情の設計というクリエイティブは、ゲストがどんなことをされたら嬉しいかとか、どんなことをされたら感動するのかといった感情をデザインして、そこに向かうように照明や音響、進行などを設計していくことが求められるクリエイティブですね。

(法人営業で活かせることは?)結婚式は皆さん本気なんですよね。結婚するお二人のことを祝いたいと思う気持ちで集まっていますし、主役のお二人も一生に一度のイベントなので真剣に考えています。企業でも同じように本気の人がいるか、本気になる土台を見つけられるか、はとても大事だと思っています。

(個人・法人の営業でも共に大切なものは?)理想を再定義していくことだと思います。理想がない経営者の方はいないと思うんですよね。でも私たちの役割としては「本当にそうなのか」と“問う”ことが大事だと思うので、そこはプロデューサーの役目かなと思います。

著者のひと言

人生最高の瞬間をクリエイトするウェディングプロデューサーの営業学には想像を超える学びがありました。
法人でも個人でも「最高の提案」をするためには、顧客の感情に憑依し、顧客の理想に「問い」を加えることで最高のものにしていくという、まさにプロデュース業だなと感銘をうけました。
この、前提をかえるスキルを私は「リフレーミング」と呼んでいますが、残念ながら顧客に「聞く」だけでは、顧客の想像以上のクリエイティブや改善案は生まれないものです。知見やノウハウなど専門知識を有した営業が「本気」で寄り添うことで、最高の価値ある提案が実現できるなと考えます。

営業って、「顧客の購買に意味を持たせる」役割があるんだなと納得。
AIに出来ない、コミュニケーションによる行動変容ですよね。



安田錦之助さん(株式会社イコールワンホールディングス)



最後は、野村證券とプルデンシャル生命保険という日米の2大ブランドで営業を経験した安田さんです。営業に強い会社で、必ずと言っていいほど名前が挙がる2社です。個性で勝負する日本式営業と体系化されたアメリカ式の営業から安田さんはどのようなスタイルを見出したのでしょうか。


___<頭の中>___

その人の話を聞くかどうかというのは、最初の瞬間で決まってしまいます。(新規営業は)遠慮や負い目があるからだと思うのですが、コソコソとアプローチしてくる人の話は絶対に聞かないです。

(営業するに負い目を感じる人へのアドバイスとして)
営業は、相手に対して何かしらの「よいもの」を運んでくる人です。
手ぶらで営業するのは失礼ですけど、自分の会社が扱っている価値提案や、極端にいえば元気な挨拶とか、相手の雰囲気をよくするとか、そういうことでもいいと思っています。

若い営業の人に多いのは、勢いとか自分の調子の「波」が生まれてしまいますが、これは営業スタイルが体系化されていないために起こります。
つまり、自分の勝ちパターンを作って、営業を体系化することが大切です。

商品によりますが、結果は3の数字でやってきます。
今結果が出てない人は、3日前、3週間前、3ヶ月前にやっていることが間違っていた人です。結果が出ていないからといって今の対策を否定すると間違った結果を生み出してしまうかもしれません。
成果が出ていない時には辛抱も必要です。

スキルを磨くために一番手っ取り早いのは、自分が営業しているところを映像で撮ることです。

「今日はもう疲れたなぁ。飛び込み営業やめようかなぁ」と思っても、あと一件がんばることで、1年で365人と多く出会えることになり、10年間で3650人、30年間で1万人を超える人と多く出会えるわけです。毎日、あと一歩あと一歩をもっとポジティブな気持ちでやっていけば、もしかしたら次の人が自分の人生を変えるかもしれない。営業とは、そういう職種だと思います。

著者のひと言

成果が出ていない時って苦しいですよね。
そんな時、はやくこの地獄から脱却したくて、施策ありきで物事の改善を図ろうとしてしまいます。しかし成果が出ずに、負のループに陥る・・・そんな経験ってありますよね。
しかし安田さんの言う通り、今の結果は「今の行動ではなく過去の行動で起きた結果」です。なので改善活動というのは辛抱強く、しっかりやりきることが大切です。
同じように成果が出ている人。今の成果は過去の取り組みの結果です。
例えば、業績が良いから、新規案件の発掘などをおざなりにしていると、2,3か月後に成績が悪くなるわけです。
「波」に左右されない、習慣行動を作ることがトップセールスへの道のりの第一歩かもしれません。


まとめ


法人営業に活かせるセールスノウハウがどれくらいあるのか、執筆&編集する前は不安でしたが、完全に取り越し苦労でした。
目の前のお客様の感情を揺さぶる・・・という点は、BtoCの営業は非常に学びになりますし、個々人がそれぞれの工夫をしているのでTIPSもバラエティ豊かです。

是非、ご自身の営業活動の参考にされてみてはいかがでしょうか?

営業活動を体系的に形にしていきたいという場合は、是非、営業支援のセレブリックスにご相談くださいね♪(最後ちょっと宣伝)

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