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【読んだ】不思議の国のトットちゃん

おすすめ度 ★★★☆☆

黒柳徹子さんの本を連続で読んだので、流れで図書館で借りた本。
どんだけトットちゃん好きやねんと思うけど、好きなんです。

前回読んだ「小さいときから考えてきたこと」に続くエッセイ本。

本作はユニセフ親善大使としての海外視察の話が特に多い。
「小さいときから考えてきたこと」では、2001年のアフガニスタン訪問、本作では2002年のアフガニスタンが描かれている。

奇しくも2001年9月11日の同時多発テロ直前と直後
徹子さんはアフガニスタンに訪問していたのだ。

アフガニスタンのこと

当時私は高校生で、あまりニュースも見ない子どもだったので、アフガニスタンのことは全然知らなかった。
同時多発テロのニュースは見ていたけど、不穏で恐ろしいことが起きている怖さから余計にニュースを見ないようになった。目をそらしていた。

20年以上たって、今更だけど、この本のおかげで当時をリアルに知ることができた。

同時多発テロの前、タリバンに大部分を支配されていたアフガニスタンの状況はひどいものだった。
街で音楽を演奏することも、テレビを見ることも、子どもたちが凧揚げすることも禁止されていた。そして女の子が学校に行けない。小学校にすらいけない。あらゆるものが禁止されていた。

しかし同時多発テロの後、アメリカ(イギリス)の空爆でタリバンが一掃され、状況は一変する。

アフガニスタンの空に凧が揚がっている。いろんな形の凧が、いくつも、高く高く。
それは、「僕たちは自由になりました」「みんな、私たちは凧を上げても、良くなったんですよ」と知らせているように見え、胸が熱くなる光景だった。

「二度目のアフガニスタン」より

こんな書き出しから始まる。
女学校の話も希望に満ちている。主婦のフリをして隠れて女の子たちに教育をしていた女の先生たちが堂々と教室で教えていること、将来の夢を弁護士、裁判官、パイロット、お医者さん、学校の先生と、各々語る女子生徒たちの姿。
昔の私は、空爆と聞いて「戦争が始まったのか、怖い」としか考えていなかったけど、こうしてアフガニスタンに希望が満ち溢れた時期があったのだと、初めて知った。

でも現在。
2021年にアメリカ軍が撤退してから、再びタリバンがアフガニスタンを掌握している。女性の教育を禁止するなど、ニュースでみた。

あの時、裁判官になりたいと夢見た女の子たちはどうしているんだろう。
自分たちの意志とは関係のないところで、自由になったと思ったものがまた禁止されたりする。命も脅かされる。

学校行きたくない、宿題めんどくさいといいながら、学校で友だちと遊べる我が子。
仕事がめんどくさいと思いながら、報酬を得て何不自由なく暮らしている私。

どうしてここまで違うんだろう。私に何ができるんだろう。
胸が苦しくなる。

救われる命

本の中に、徹子さんがユニセフ親善大使になったとき(1984年)には、世界で5歳未満の子供が1400万人死んでいた。それが1100万人にまで減ったという話が書かれている。2003年の話だ。

今はどうなっているんだろう?と思い、ググってみたら
最新2021年で500万人にまで減少していた。半分以下だ!

500万人は、まだまだ多い。
過去を知らなければショックを受ける数字だし、ゼロになるまで支援の努力は続けなきゃいけない。

でも世界中が差し伸べた支援の手が確実に子どもの命を救っている。
現状を知って、できる支援をすることに意味があるんだと少し励まされた。

ユニセフに月額寄付をすることにしました

というわけで、ユニセフのマンスリーサポートプログラムに登録することにした。
今年の確定申告でバッチリ寄付控除もできるようになったし!

実は何年か前に日本ユニセフの悪い話を聞いたことがあって、なんとなく寄付を敬遠していたんだけど、ちゃんとデマだと公式発表されていたんですね。

日本ユニセフのHPをじっくり見て、デマ情報に踊らされていたことを反省しました。ごめんなさい。。
年に4回ニュースレターがくるのも、子どもたちにみせてあげたいと思って。

他にも少年兵の話や、女性の性器切除の話など衝撃的な話が多くて書ききれないけれど、読書日記としてはここまでにしておく。

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