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保護猫カフェ目指しながら全く関係ない貿易の話~円安について(1)~

 近頃、円安だ戦争だガソリンの高騰だと、何でもかんでも値上がりしていますね。

今年31歳な平成生まれの私は、円安でニュースになっていたころ小学生や中学生だったこともあり、今まであまり気にしていませんでした。
(高校た大学の授業では勉強したはずなんですけどね笑)

実は私、昨年まで貿易にフォワーダーのカスタマーサービスとして携わっておりました。

海外の方とメールで(I don't speak Englishなもんで…w)やりとりする中で、『日本人の考え方ヤバい!』と思うことがけっこうあったんです…。

それもまた今度お話してみたいなとは思ってるんですが、今回は一先ず置いておきます。

そもそも、貿易における日本の輸送手段は空輸(飛行機)か海運(船)の二択になります。
(島国なんで当然ですよね!大陸だと鉄道とか車があります。)

さぁここで問題です!
飛行機と船は何で動いているでしょうか!?

………。

………………。

はい、そうです!
石油です!!

円安になる前に、すでに輸入品・輸出品の価格ってギリギリだったと私は考えています。

船も飛行機も、コロナウイルスの発生から料金が爆上がりしてます。

コロナによる人手不足や旅行客の減少、医療品優先による貨物の停滞、燃油価格の高騰が原因でした。

特にアメリカー日本間の船はヤバかったのです。

日本がよく輸出するものは電化製品とか、自動車や自動車部品・精密機器系が有名ですよね。

大体が安全性の問題もあり、コンテナ単位で船にブッキング(予約)します。

そしてこの金額ですが、各フォワーダーが船会社との年契約を基本的にしているのですが、年契約する意味ある?っていうくらい、毎月値段が上がっています。

さらに貨物の積載に対する料金だけでなく、サーチャージと呼ばれる様々な種類の手数料をどんどん増やしてます。

アメリカ向けの料金って、クリスマス休暇前がピークになるんですよね。

確かまだピークですらない昨年の夏ごろだったと思います。
40ft(フィート)という大きいサイズのコンテナ1つで、40000ドルを越えたっていうニュースを見たんですよね…。
当時の日本円で500万超えです。
コストでおそらく赤字確定です。

40ftコンテナはだいたい電車の車両一本分、と聞いたことがあります。

いや高いわ。
これ本当に買う人いるん??

ってなりましたよね。
まぁいるんですけど(笑)
(日本の企業ではないそうです)

ちなみに例年の10倍以上の金額です。

昨年のクリスマスにはもう休職していたので、どうなったかは分かりませんが、御愁傷様としか言えなかったでしょう。

船が高くなったなら飛行機で!
って考える方もいらっしゃると思います。

みんな考えることは同じですよね。

飛行機もめっちゃ上がりました。
需要と供給のバランスが崩れての値上がりです。

しかもですね、飛行機も船も経由便、というのがおおいんです。

◯◯の港で積んで△△の港で卸して、✕✕行きの船に載せかえる
といった感じです。

新幹線に乗る方は分かるかもしれないですね。

◯◯→✕✕
に貨物を運びたいんですけどね、

△△→✕✕
に貨物を運びたい人もいるわけですよ。

必然的に△△の港大混雑ですよね。

大混雑するってことはですね、出港が遅れる………
どころか載せる予定の船に乗りませんでしたー
とか言われるんですよ。

しかもそれが判明するのに2週間とかかかったことあります💦

船はですね、2ヶ月遅れとか当たり前だと思って計画しとかないとアウトです。

そして船会社に言われるんです。
『どうしてもこの船に載せたかったらこの料金で』
って(笑)

年契約が消えた瞬間ですよね。

お客様に相談するんですけど、まぁ激怒されますよね。
そっちで負担しろとか言ってくるんですよ。
無理なんですけどね。
(そもそも前もって予約くれてたら安く取れたりしてたんで)

フォワーダーの皆さん、お疲れ様です。

さて脱線してしまいましたね(スンマセン)

輸送費10倍っすよ10倍。
でも売値はね、契約の時に決まってるんですよね。
それこそ年契約で。

あ、貿易における輸送費なんですけど、売り手と買い手どちらが負担するかは、前もって契約で決まってます。

日本の場合は売り手負担が多いイメージです。

買い手負担の場合は、買い手側が大企業で、現地で格安の料金の年契約をしている場合が多いです。

インコタームズ(建値)というものが関わってくるのですが、ここでは割愛します。
(知りたいという要望あればコメント頂けたらなるべくお応えします!)

つまり、例を挙げてみると
4月に送料込みで500万で売る契約をする

生産開始

7月に生産したものを輸出

輸送費が500万に増えていた!

となります。
(極端な数字ですが)

いや大赤字ですよね?
材料費と生産コストあるのに輸送費で売上帳消しですよ。

値上げの交渉をしてみているお客様も居ましたが、結果はよろしくなかったようでした。

こうなると、次の契約では値上げすることになります。

だから大手のメーカーでは、顧客が逃げる現象が実は起きてました。
中国から買った方が安い
とか
自国で作れる工事探す
とか言われてたみたいです。

そう思うと今回の円安、その辺の企業からしたら契約のチャンスなんですかね?

まぁ円の価値が下がってるんで良くはなさそうですが…。
(日本っていつまで先進国でいられるんですかね?)

一方輸入では、逆に買い手(日本側)が輸送費を負担することが少ないので、輸入品の値上げにはなかなか反映されなかったのだと思われます。

それでも、生産国から値上げを言われると、他に手に入れる算段がないと受け入れるしかなく、徐々に材料費の高騰は起きてました。

輸送会社と交渉する立場のフォワーダーである私たちには、値切りのお電話やメールが来る来る…(笑)

でもフォワーダーも顧客を逃がすわけにはいかないので、仕入れに上乗せなしで売ったりしてたんですよね…。

値切る余地がないっていう…。

日本の『お客様は神様』みたいな風潮作った人、めっちゃ罪深いと思います。
予算決められてるのにタダ働きしないとなんですよ。
やってらんねかったです(笑)
(私、わりと毒吐いちゃいます☆)

まぁ何が言いたかったかというとですね、
・物価高騰
・給与が上がらない
ってのは2年以上前から予見出来てたはずなんですよね。

貿易関係の仕事をしてみて、貿易について知っておくことって家計にも関係してくるな、と思ったので、
少しずつ情報発信出来たらいいなと思います。
(最新情報でないのはお許しを!)

・給与が上がらない

↑こちらについては次の投稿でお話出来たらな、と思います!

食品や衣類・生活用品を買う際に生産国意識してほしいことについてです。

海外製のものを買う

という行動は何を招くのか、考えてみたいと思います!

ここまでお読み頂きありがとうございました✨
また、よろしくお願い致します✨✨

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