![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/98472274/rectangle_large_type_2_a76ad8cec8d5aed2c32f4f708b7b78c1.png?width=1200)
超初心者さんのための小説講座(7)〜短編づくりの流れを見てみよう
小説を書いたことがない人、または超初心者さん向けの小説講座。
7回目は「短編づくりの流れを見てみよう」です。
前回はこちら。↓
短編づくりの流れ
「ストーリーのつくり方」、「アイデアの出し方」と進めてきました。
これで、短編づくりの知識はだいたい揃ったと思います。
ですが、実際に作業するとなるとなかなか難しいでしょう。
ですので、「文章の書き方」に進む前に、とっかかりから始めて、どのようにストーリーにしていくのかを、例を交えて見ていこうと思います。
短編づくりの作業の流れは、単純に言うとこんな感じです。↓
とっかかりを出す
とっかかりからアイデアやワードなどを抽出する
アイデアやワードのメリット・デメリットを出す
グッドエンドかバッドエンドか考える
グッドエンドなら最初はバッドに。逆も同じ。
ストーリーに反映する
最初を何から始めるかは人それぞれですが、2以降はすべて同じ流れになります。
おそらく最初のとっかかりは、以下の場合が多いでしょう。
アイデアを思いつく
ストーリーを思いつく
主人公を思いつく
今回は、この3つの場合に分けて、どのようにストーリーにするのかを見ていきます。
1.アイデアを思いついた場合
最初からアイデアを思いつく場合があります。
この場合のアイデアというのは、たとえば、
突然、超能力に目覚めた
朝起きたら女体化(男体化)していた
名前を書いたら死ぬノートを拾った
といった話のメインアイデアですね。
すでにアイデアが出ているので、次は流れどおり、アイデアのメリットとデメリットを考えます。
たとえばこんな感じです。↓
アイデア:心の声が聞こえる力に目覚めた
メリット
気持ちがわかる
騙されない、など……
デメリット
相手の嫌悪感も知ることになる
パートナーの本当の気持ちを知ることになる、など……
続いて、グッドエンドかバッドエンドかを考えます。
今回はバッドエンドにしましょう。
ということは、ストーリーの最初はグッドから始まればいいのでしたね。
(最初と最後が逆になればいい)
ですから、この場合の話は、簡単にいうとこうなればいいわけです。↓
最初:能力のメリットを享受する
最後:能力のデメリットで痛い目を見る
あとはストーリーにすればいいだけです。
例を出してみましょう。
1.うだつの上がらないセールスマンの主人公は、ある日、心の声が聞こえる能力に目覚めた
2.営業成績が上がり、大成功する
3.金目当てで近づいてくる大勢の人たちにうんざりする主人公
4.だが、その中に主人公のことを心から愛する女性がいた
5.主人公は彼女と結ばれるが、彼女は姿をくらまし、気づけば財産はすべて彼女に奪われていた
6.彼女は自分の心さえ偽ることのできるプロの結婚詐欺師だったのだ
あまり良い例ではないですが、こんな感じでグッド→バッドにアイデアのメリットとデメリットを絡めれば短編らしくなるわけです。
2.ストーリーを思いついた場合
最初にストーリーを思いつく場合もあるでしょう。
「○○が■■する話」といった感じですね。
この場合は、話に出てくるワードから考えるのが簡単です。
たとえば、
「高校生が盗撮する話にしよう」
と思ったとします。
この場合なら「高校生」か「盗撮」というワードから考えればいいわけですが、「盗撮」の方が考えやすいでしょうね。
ワードを出せたら、メリット・デメリット、または良い点・悪い点などを出していきます。
盗撮
悪い点
そもそも犯罪
プライバシー侵害
気持ち悪い、など……
良い点
秘密を暴ける?
誰かを守れる?、など……
「盗撮」は悪いことですから、最後はグッドエンドにひっくり返せばいいです。
1.盗撮趣味の陰キャ主人公は、ある日、犯罪の証拠を撮影してしまう
2.その犯罪には同級生が巻き込まれていた
3.証拠を見せれば盗撮犯として捕まってしまう。悩んだ主人公は、盗撮映像に写っていたもう1人の同級生に協力を求めた
4.なんとか犯人を追い詰めたが、決定的な証拠はやはり盗撮映像しかない
5.主人公は映像を見せる
6.捕まることを覚悟したが、協力者である同級生が「実は彼とは付き合っていて、盗撮プレイをしていた」と証言し、罪を免れた
7.2人はその事件をきっかけに仲良くなった
盗撮が許されるのはちょっと気持ち悪いですが、それは話の中で説得力を出していけばいいでしょう。
3.主人公を思いついた場合
主人公から考える場合もありますね。
主人公の設定などを思いつくことが多いと思います。
たとえば
「ゾンビの主人公にしよう」
と思ったとしたら、これもワードから考えればいいです。
「ゾンビ」の良い点・悪い点などを出せばいいのですね。
ゾンビ
良い点
死なない?
食べなくていい、など……
悪い点
人を襲う?
腐る?、など……
次にグッドエンドかバッドエンドか決めます。
「主人公がゾンビになる」のはバッドなことなので、最後はグッドエンドにしてみましょう。
1.難病治療の研究者である主人公は、珍しい死体を調べているうちにゾンビ化してしまう
2.肌ツヤがなくなり、食欲が失せていく
3.自分がゾンビになってしまったことに気づき落ち込む主人公だったが、持ち前の探究心で自分の状態を調べ、理解していく
4.生肉さえあれば体を維持できるとわかると、彼は化粧で肌をごまかし、研究に邁進する。ゾンビに睡眠は必要ないのだ。
5.自分の体で人体実験を行い、ついに世界初の治療薬を開発した
良い話かどうかは別として、それなりの話になっているのはわかると思います。
短編づくりの流れを再確認
短編づくりの流れを再確認しておきましょう。
こんな感じでしたね。↓
とっかかりを出す
とっかかりからアイデアやワードなどを抽出する
アイデアやワードのメリット・デメリットを出す
グッドエンドかバッドエンドか考える
グッドエンドなら最初はバッドに。逆も同じ。
ストーリーに反映する
何から考え始めても、2以降はだいたい同じ流れで作れることがわかったと思います。
最初にワードを思いついた場合は、3から考えればいいです。
この方法なら、短時間で、そこそこの短編を作ることができるでしょう。
ぜひご自分でも作ってみてください。
今回のまとめ
超初心者さんのための小説講座「短編づくりの流れを見てみよう」でした。
短編づくりはだいたい同じ流れ
最初のとっかかりはそれぞれ違う
流れのとおりに考えれば、それなりの話になる
ここまでで、おおまかなストーリーは作れると思います。
あとはそれを文章で表現するだけです。
それではまたくまー。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?