小説を書いているなら、一度くらい新人賞に出してみよう
趣味で小説を書いている方も、一度くらい新人賞に出してみるのも悪くないと思います。
最近ではネットで応募できるので、かなり手軽です。
今回は新人賞に出すメリットなどをご紹介します。
新人賞選び
今は新人賞がたくさんあるので、ほぼ毎月、何かの賞の締め切りがあると思います。
新人賞の一覧サイトなどで調べてみるといいでしょう。
出す気がなくても、ちらちら見ているだけで「へ〜、こういう賞があるのか」「これなら今書いているのが出せそうだな…」とその気になったりするものです。
大きくわけて、短編の賞と長編の賞があると考えればいいでしょう。
それぞれこんな感じです。
短編の賞
規定 :数百字〜原稿用紙100枚くらい?
メリット :気軽に出せる
デメリット:受賞しても本にならないことが多い
長編の賞
規定 :原稿用紙350枚くらいまで?
メリット :受賞すればだいたいデビューできる
デメリット:完成させるまでに時間がかかる
本気で作家を目指すなら、長編の賞一択です。
短編で受賞しても、ほぼデビューできません。
ただ、短編でもアンソロジーになったり、その他の短編を加えて短編集として出版できる賞もあります。
ですので、そういった賞を狙うのもありですね。
とりあえず出してみようと考えるなら、手軽な短編の賞がいいです。
規定も数百文字といった短いものから、けっこう長めのものまでいろいろあります。
ただ、手軽に出せるということは、応募者も相当多いはずです。
ですので、手軽だからといって、簡単に受賞できるわけではありません。
新人賞に出すメリット
新人賞に出すメリットにはこんなものがあるでしょう。
目標ができる
フィードバックが期待できる
意識が高まる
1.目標ができる
これが、メリットとしてはもっとも大きなものだと思います。
目標もなく書き続けられる人もいるでしょうが、はっきりとした目標や、締め切りがあった方が、力を出しやすいと思います。
また、いままで自分なりに書いてきた人にとっても、ある新人賞に出すと決めれば、その新人賞向けの作品を書かなければなりません。
そういった経験は、作品の幅を広げるのにも役立つと思います。
私は新人賞に出す以外で小説を書いたことがほとんどないので、毎年、いくつかの締め切りがあるのが普通でした。
締め切りのパワーは絶大なので(火事場の馬鹿力的なものが出る)、一度体験してみるのもいいですね。
2.フィードバックが期待できる
新人賞の中にはフィードバックが返ってくる賞もあります。
評価シートなどと呼ばれるもので、ストーリーやキャラ、アイデア、文章力といった項目にわけて、下読みさんや編集者さんがコメントしてくれるものです。
こういったフィードバックがものすごく役に立つかというと、今思えばそこまでではないのですが、そもそもフィードバックをもらえる機会がほとんどないので、当時はとてもありがたかったです。
私が出していたのはライトエンタメ系の賞ですが、今でも評価シートはもらえると思います。
一般的な新人賞では、そういったサービスはしていないでしょう。
ですから、ほとんどの場合、フィードバックとして得られるのは、何次選考まで残ったかという結果だけです。
とはいえ、それだけでも、自分の実力がわかるというのは得難い体験だと思います。
3.意識が高まる
新人賞に出すと、他の方の作品タイトルなどを目にすることもあり、創作への意識が高まるのは間違いありません。
「次こそは一次選考に通りたい」といった欲も出てくるでしょうし、落選しても得られるものはたくさんあります。
毎年同じジャンルの賞に出していると、「あ、この人また出してるな」と常連の方のペンネームに気づいたりします。
すると、そこはかとない仲間意識も芽生えますし、「自分もがんばらないと」「この人には負けられない」と意欲も湧いてくるものです。
そういった見知らぬライバルがいるというのも悪くないですね。
気をつけること
ところで、新人賞に出すときにちょっと気をつけておくといいことがあります。
規定を守る
カテゴリーエラーに注意
使いまわし
1.規定を守る
1つ目は応募規定を守ることです。
規定はいい加減に決まっているものではないので、当然ですが、厳守しなければなりません。
枚数や文字数を間違えていれば、規定で落とされます。
今はネットで応募できるので、応募用紙などのフォーマットを間違えることはないと思います。
あるいは文字数なども、制限を越えていれば、そもそも応募できないようになっているのかもしれませんね。(ちょっとわかりません)
2.カテゴリーエラーに注意
カテゴリーエラーというのは、自分の作品と賞とのミスマッチのことです。
たとえば、恋愛小説の賞にホラー作品を出せば、カテゴリーエラーで落とされます。
料理コンテストで言えば、和食のコンテストに洋菓子を出すようなものですね。
いくら美味しくても、落とされて当然です。
とはいえ、これをやる人はかなりいると思います。
どういう人がジャンルを無視した作品を送るかというと、こんな感じの人です。
「選考委員の度肝を抜いてやるぜ!」
「俺のオリジナリティ溢れる作品を見ろ!」
「私の作品はジャンルを越境する新しい作品なのよ!」
差別化を狙うというより、もっと子どもじみた「お前らに俺の作品の良さがわかるかな?」みたいに考える人ですね。
私もこの傾向があるので、わりとカテゴリーエラーな作品を送っていたような気もします。
こういう人はいつまで経っても、一次選考すら通れません。
自分の思うとおりに書くのではなく、賞が規定するジャンルの中で最大限自由に書きましょう。
3.使いまわし
使いまわしとは、落選した作品を別の賞に出すことです。
規定に書いていなければ、使いまわしても構わないはずなのですが、以前はよく、下読みさんが「使い回しは通さない」と言っているのを見かけたりしました。
今はどうなっているのかわかりませんが、規定に書いていない以上、使い回しても問題ないと思います。
とは言え、おそらく他の賞で落ちた作品は(特に一次選考も通れないような作品は)、どこに出しても通らないと考えた方がいいです。
別に出してもいいですが、同時に次の作品を書き始めましょう。
過去の作品をもったいないと思うことはありません。
次の作品はもっと上手く書けるからです。
今回のまとめ
「新人賞に出してみよう」という話でした。
一度くらいは新人賞に挑戦しよう
一覧サイトなどを見てみると出したい賞が見つかる
新人賞に出すメリット
目標ができる
フィードバックが期待できる
意識が高まる
気をつけること
規定を守る
カテゴリーエラーに注意
使いまわし
noteでも賞のようなものをやっているようですから、そちらに出してみるのが一番手軽かもしれませんね。
それではまたくまー。
(2023.4.17追記)
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