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「物」にならずとも「本物」であれば良い【コトバビタミン】第42回

私は時々、若者たちの軽音楽指導に携わっていますが、毎年数名、プロを目指して巣立って行きます。


しかし、夢を抱いて飛び出して行きますが、音楽だけで生活できるようになる者は少なく(長年かけてそうなるケースもありますが)、なかなか険しい道のりです。


そのためその夢を途中で諦める者も多く、世間的には「物」になっていない、ということになるでしょう。



しかし、音楽が好きで、発信することが好きで、共感してくれる人が一人でもいれば、それは「本物」であって幸せなことだと思います。


「物」になるか、そうでないかの判断は、見つけてくれている人がどれだけ多いかによりますが、もし見つけてくれている人が少なくても、そこに「本物」の気持ちが乗っていて、受け取る相手に幸せを与えていれば、それは「本物」です。

今は大きなレコード会社と契約しなくても活動していける時代です。海外でもライブツアーをする私の好きなtoe(トー)というバンドは、バンド活動以外にもメンバーがそれぞれ別に職を持っています。

このバンドのメンバーがコロナ禍で経営の厳しくなったライブへの支援金を募るための仕掛けをしました。
こういったノウハウも自分たちでレーベルを運営していたり、別の仕事をしていたりするところから得られているのだと思います。


音楽を含めた総合的な部分で自分たちを表現していければ、それは人を幸せにすることであり、とても有意義なことです。


私も商業的に「物」にはなりませんでしたが、好きな音楽と共に楽しく過ごせている一つの人生の例として見えていればいいなと思います。

これは音楽だけではなく、色んなことに通ずることです。


夢を持って巣立っていき、目標に向かってもがいている者たちを私は陰から応援していきたいと思います。


ではまた次回に。

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