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#54 専門学校の手話レッスンについてご紹介します

にいまーるは、障害福祉サービス事業を中心に手話普及活動も行なっている団体であり、ろう者と聴者が一緒に働く職場です。
障害福祉サービスの利用者は全員耳が聴こえません。
しかし、スタッフの比率は、ろう者2割:聴者8割と、聴者が多いので、双方の文化の違いが垣間見え、時には食い違うことも多々あります。
そんな職場から生まれ出る、聴者とろう者が共に仕事をする中での気づきを連載していきます。
今回は、手話レッスンでにいまーると関わりのある専門学校での手話レッスンについて紹介します。

にいまーるでは現在,就労継続支援B型,共同生活援助(グループホーム事業)の2つの事業の他に,手話普及活動事業という柱があります.この活動はNPOを立ち上げる前から続けていた事業です.

手話普及活動事業の一つとして本日ご紹介させていただくのが,専門学校で行っている手話レッスンです.現在は接客系を中心に, 専門学校の講義として外部講師をにいまーるが引き受けているといった形です.

専門学校では外国人の接客を想定して,英語などの外国語を学んだりしている中で,聴こえない人を想定して手話もカリキュラムに組み込んでいるようで,極めて珍しいなと感じながらも,素晴らしい取り組みだと感じ,応援させていただいています.

さてこれまでの記事の中でも,にいまーるは大学の手話部や手話サークルで講師をしていることをお伝えしてきましたが,専門学校では「授業」として対応させてただいており,またスタンスが少し異なります.講義の期間が決まっており,その中で目標設定をし,手話を教えるという部分です.学校なので当たり前なのですが,成績評価など心苦しい部分もありますが,精一杯努めさせていただいています.

卒業生からも時折ご連絡をいただくことがあり,手話を通してコミュニケーションの幅が広がったろう者のことを深く知ることができた就職先で活かすことができた,という声も寄せられています.単純にスキルとして手話を学ぶだけでなく,「ろう者とは?」「手話とは?」というような講義も含めて,聴覚障害に関する教育や福祉についての情報全般を提供しています.

そんな中で,学生さんたちにとっては,「日本語の読み書きはできるんじゃないの?」,「手話って言語なの?」というような,私たちにとっては当たり前のこともまだまだ理解が進んでいないんだあと思い知らされる場所でもあります.

これからも地道にさまざまな場所に足を運んで,その名の通り手話普及活動を進めていきたいと考えています.

現在も教育機関での授業や地域の団体から講演の依頼を受けたりして出向いたりしています。ご興味を持っていただいた方がいれば,ご一報いただければにいまーるが伺います.

ぜひお気軽にご連絡ください.

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文:吉井大基
Twitter:@dyoshy_


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