NPO法人にいまーる

【第二・第四火曜夕方更新】聴覚障害を持つ人の就労支援や生活支援,社会参加の支援,居場所づくりを行う,NPO法人にいまーるが運営する公式noteです. HP:https://niimaru.or.jp/

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  • コラム

    にいまーるのスタッフが書くコラムです。耳が聴こえない当事者の想い、聴こえない人と共に時間を過ごした聴者の気づき、などを記していきます。

  • にいまーるの活動紹介

    にいまーるが運営している施設や事業の紹介記事をまとめました。

  • インタビュー

    にいまーるのスタッフや、にいまーるを応援してくれている関係者のインタビュー記事を掲載しています。

最近の記事

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#65 私たちと一緒に働きませんか

こんにちは。NPO法人にいまーる、理事長の臼井です。 いつもnoteを読んでいただき、ありがとうございます。 にいまーるは、今後10年、20年と持続可能な道を探るべく、事業拡大を考えています。それに伴い、新たにろう難聴者の職員を募集することになりました。 この記事では、にいまーるが求める人物像について書いていきます。「ろう難聴者の就労環境」や「手話を使って働く職場」についての情報も書きましたので、にいまーるで働くことに興味がある方はもちろんのこと、そうでない方も、ぜひご一読

    • #93 小学生のための福祉学習─耳が聴こえないってどういうこと─

      手楽来家スタッフの毛利です。 まずは少し昔ばなしです。 私が手話をはじめたのは大学在籍中、20歳の頃。 大学の手話サークルで活動をしていました。 同時に、教職を目指していた私は教育実習の単位を履修するため、母校である地元の高校で経験を積ませていただきました。 それから大学を卒業して、ご縁があり、OBとして手話サークルに講師としてお邪魔するお仕事が始まりました。 その日は年度の初回、入学したばかりの新入生も何人か迎えての活動。 指導を終えると新入生の女の子が一人、私のもとへ

      • #92 介護施設におけるろう難聴者支援の実態と専門職連携の重要性

        日本の総人口における高齢者の割合は年々増加しています。また、日本に住む65歳以上高齢者の認知症発症率は約15%、6、7人に1人の割合であると報告されています。 このような傾向から、提供するサービスの内容によって差はあるものの、介護施設の数も増えています。その一方で、手話のできる介護施設は、全国で8法人10施設と依然として数少ないのが現状です。 にいまーるが拠点を構える新潟市江南区にも、ろう難聴者の受け入れを前提とした介護施設がないため、当法人の施設に通う利用者は、近隣の介護

        • #91 旅するろう者─韓国 ソウル編─

          「ろう者の中には、海外旅行に出かける人が多い」という話を聞いたことがあります。 もちろん、すべてのろう者が海外に行くわけではありません。中には「飛行機には絶対乗りたくない!」という人もいますが、「言葉が通じなくて不安だから」という理由を挙げる人はあまりいないようです。 日頃から、コミュニケーションにおける社会的障壁を感じているため、海外で言葉が通じないことへの不安が少ないのかもしれません。 前回の「ベトナム ハノイ編」に引き続き、今回は「韓国 ソウル編」です。新潟空港からの

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        #65 私たちと一緒に働きませんか

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          #90 旅するろう者─ベトナム ハノイ編─

          こんにちは、理事長の臼井です。 忙しい日々が続いていたので、8月に長めの休暇をとって、ベトナム(ハノイ市)と韓国(ソウル市)に行ってきました。 今回は、ベトナムでの体験についてご紹介します。 1. コミュニケーション方法 ベトナムには、2005年以来、約20年ぶりに訪れました。 ハノイ市ではトヨタやマツダの車が走っており、都市部の発展も見受けられましたが、依然として数多くのバイクが街を行き交い、まだまだバイク文化が根強いように見えました。 現地の方々とのコミュニケーショ

          #90 旅するろう者─ベトナム ハノイ編─

          #89 新しい情報保障の形─ろう通訳とインターメディエーター─

          こちらは、「ろう通訳」を取り扱った本です。 8月末に発売されました。きっと国内初の内容だと思います。 今年7月には、全日本ろうあ連盟から「ろう者による手話通訳に関する見解」が公表されました。 当法人でも、ろう難聴者およびろう重複障害者の支援現場において、ろう者スタッフが通訳のような形で支援することが時々あります。 手話通訳派遣制度を活用し、手話通訳者(聴者)に通訳してもらいますが、利用者さんによっては、手話通訳者の手話がわからない時があります。手話通訳者の技術によるもの

          #89 新しい情報保障の形─ろう通訳とインターメディエーター─

          #88 ろう重複障害者の支援についての勉強会を実施しました

          2024年7月12日(金)、ろう重複障害者の支援に関する勉強会を開催しました。 職員研修の一環として、にいまーるが運営する「就労継続支援B型 手楽来家」と「グループホーム かめこや」の職員を対象に行いました。 今回は講師として、社会福祉法人 埼玉聴覚障害者福祉会「ふれあいの里・どんぐり」施設長の佐藤善宜様をお招きしました。 研修では、職員への事前アンケートの結果をもとに、にいまーるの課題にどんなアプローチができるのかを検討しました。どんぐりでの事例を紹介していただきながら

          #88 ろう重複障害者の支援についての勉強会を実施しました

          #87 にいまーるの活動が雑誌に掲載されました

          先日、寄稿した文章が雑誌に掲載されました。 掲載されたのは、一般財団法人 第一生命財団様が発行する『Community』という雑誌で、1964年5月の創刊以来、現在では年2回のペースで発行されています。『Community』という名前のとおり、「コミュニティ」を大きなテーマとしてかかげ国内外の事例が多数紹介されています。 No.172となる今号では、「日本で暮らす外国人と地域社会」をテーマに特集が組まれ、その他にエッセーや連載記事が掲載されています。にいまーるの記事は、「

          #87 にいまーるの活動が雑誌に掲載されました

          #86 手話で相談できる司法書士・桂誠九様

          にいまーるの理事長・臼井です。 先日、講演会を開催しました。 東京都在住の司法書士・桂様をお招きし、「司法書士から見たろう者の社会的障壁について」というテーマでお話しいただきました。 桂様は司法書士になられたあと、手話通訳士の資格を取得され、手話で相談ができる司法書士として活動されています。 私も理事長として、税理士や社労士などの専門家と話し合う機会があります。ほとんどの人が手話を話せないので、音声認識ソフトや通訳を介してやり取りをしますが、直接話せたほうが色々と確認し

          #86 手話で相談できる司法書士・桂誠九様

          #85 手話を使う介護施設で働いて

          はじめまして。 普段、にいまーるnoteの見出し画像の作成を担当している関と申します。 昨年4月から、ろう者が多く入居している老人ホームで介護職員として働いています。 今回は、私の仕事について紹介します。 きっかけ 学生時代、手話サークルでの活動やにいまーるでのアルバイトを通じてろう者と交流した経験から、「ろう者と関わる仕事をしたい」「手話を使う職場で働きたい」と思い、ろう者向けの施設を運営する法人に入職しました。 いくつかある施設の中から、私は特別養護老人ホームに配属さ

          #85 手話を使う介護施設で働いて

          #84 識字と読解の違いから考えるろう者への効果的な支援

          にいまーる理事の吉井です.こちらのnoteではお久しぶりになります. 日頃より,手楽来家やかめこやの日々の業務を通じて,様々な気づきを得ることがあります. 今回は,当法人が運営する施設の利用者との関わりの中で得た気づきから,日本語の読み書き、識字率、読解力と手話の関係性について掘り下げ、効果的な支援について考えてみたいと思います. 利用者対応をする中で,常々,日本語をどのくらい理解しているのだろうと探りながらコミュニケーションをとりますが,聞こえのレベルや生まれ育った環境に

          #84 識字と読解の違いから考えるろう者への効果的な支援

          #83 就労継続支援B型、それは多くの人に寄り添う働き方

          私はある機会に「就労移行支援」という支援方法を知り、それをきっかけとして、にいまーるがおこなう「就労継続支援」を思い出しました。 就労移行支援について詳しくなった私は、「なぜにいまーるでは就労継続支援B型の事業を扱うことにしたのか?」という一つの疑問を持ちました。 そこで、理事長の臼井さんににいまーるで就労継続支援B型の事業を始めた経緯を伺いました。 1. 前提知識 障害があり一般就労が困難な方が、障害福祉サービスを利用しながら就労することを福祉的就労と呼び、「就労継続支

          #83 就労継続支援B型、それは多くの人に寄り添う働き方

          #82 ろう者が障害福祉サービスを利用するまでの経緯

          当法人は、障害福祉サービスのうち、「就労継続支援B型」と「共同生活援助」を運営しています。 ろう者から多く寄せられる相談の一つに「手話で話せる施設に通いたいけど、どうやって利用できるのか?」というものがあります。 利用までの流れはこちらの資料がわかりやすいです。 障害者総合支援法のサービス利用説明パンフレット(2021年4月版)https://www.shakyo.or.jp/download/shougai_pamph/date.pdf 就労継続支援B型を利用されている

          #82 ろう者が障害福祉サービスを利用するまでの経緯

          #81 理事のコラム─東日本大震災のその後─

           私がにいまーるの理事を仰せつかって5年以上が経ちました。普段は東京で暮らしているので、1年に2回くらいのペースで新潟に足を運んで、にいまーるのお手伝いをしています。前理事長の笠原さんと同年配で、現役時代はユニバーサルデザインや人間工学の研究をしていました。  今回は、今年の3月18日に東日本大震災の地を訪問した時の様子をお伝えします。  そこでは色々な複合した被災の形態がありました。福島第1原発の放射線災害。荒浜では長く広い浜から約13.7mの津波被害。松島は湾の中に島

          #81 理事のコラム─東日本大震災のその後─

          #80 合理的配慮と「わかる環境」作り

          理事長の臼井です。 新年度が始まりました。 能登半島で被災に遭った方々は、まだ新生活が送れていない実態があると伺っていますので、一刻も早い復興を願っています。 新潟市内も一部のエリアで、元旦の被災がそのままの状態になっており、他人事ではないと感じています。 さて、令和6年4月1日から合理的配慮の提供が義務化されました。 これを受け、ろう難聴者の職場における環境に変化が起きるかもしれません。 https://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/sa

          #80 合理的配慮と「わかる環境」作り

          #79 手話サロン「ひるかめ」の楽しみ方

          こんにちは。手話サロン「ひるかめ」スタッフの小熊です。 ひるかめは、にいまーるが毎月第4土曜日に亀田駅前地域交流センターで開催している手話の交流イベントです。 今回は、ひるかめの意義と楽しみ方について、ご紹介したいと思います。 ひるかめの活動については、過去の記事でも紹介しているので、詳細を知りたい方は、そちらをご覧ください。 手話カフェ+αの場に 手話で注文や会話ができる「手話カフェ」。 東京や大阪などの都市部では新しいお店がじわじわ増えてきています。私も行ってみたい

          #79 手話サロン「ひるかめ」の楽しみ方