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史上初めての通天閣公式パートナーホテルになったわけ

大阪のランドマーク・通天閣。そのほど近くで日本ユニストが運営する「Willows Hotel 大阪新今宮」は、通天閣完成から110周年となる2022年7月3日に、通天閣の公式パートナーホテルとなりました。

通天閣が特定のホテルをパートナーに認定するのは、当ホテルが初めて。
無名ブランドでありながら、なぜ通天閣とタッグを組むことになったのか、その経緯や舞台裏について、このnoteではお伝えします。パートナーホテル認定に向けて動いてきた、マーケティング担当の堀江が語り手としてお話します。

堀江翔太
WillowsHotel大阪新今宮 企画・マーケティング担当。2021年7月、運営会社の日本ユニストへ入社。イベントの企画実行などを行ってきた。

「街全体をテーマパークに見立てたい」と伝える
→パートナーホテルの提案をいただく

Willows Hotelは通天閣から歩いてすぐの場所にあることから、2021年9月の開業当初より、通天閣観光の高井隆光社長に懇意にしていただいていました。
「新参者だからこそ、新世界の街を頑張って盛り上げていきたい」という話は当初からお伝えしていたのですが、ある日「街全体をテーマパークに見立てて楽しめるようにできたら」とお話したところ、「いいですね。今までになかったようなことを何か、協力してやりたいです」という返答をいただきました。
新世界は大阪を代表する観光地ですが、課題として観光客の滞在時間が短いことが挙げられます。というのも、新世界の治安に対する不安感などから、観光客はホテル数が多い梅田や難波を宿泊先に選びがちで、新世界は旅行の途中で少し立ち寄るだけという行動パターンが多かった。
そのため、もっと新世界に長く滞在し、街を堪能していただけるような施策を行いたいと、かねてより思っていたのです。

こうした考えをお伝えした数日後、「通天閣のパートナーホテルになるのはどうでしょうか」とご提案をいただきました。
支配人も交えて再度話し合いの場を設け、すぐに意気投合。「相乗効果を生み出せるような企画に色々とチャレンジしていきましょう」と、固い握手を交わしました。

通天閣は普通の展望台だけではなく、スライダーや跳ね出し展望台など斬新なアイデアを駆使することで、多種多様な客層の方を惹きつけています。
当ホテルも、通天閣を間近に眺められる屋上を有効活用したり、ただ泊まる場所を提供することにとどまらず、新世界に行きたくなり泊まりたくなるような仕掛けを作り出しています。「需要があるからホテルを作る、イベントを行う」というケースと違い、「新しく需要を生み出し、街の活性化につなげる」ことがホテル全体の理念として浸透しています。

そのため、やっていることは違えど、通天閣もWillows Hotelも根底で目指しているところは一致しているのではないでしょうか。

営業開始前に通天閣へ入場できるアーリーエントリーなどを実施

プロジェクトを進めるにあたり、まず始めに、Willows Hotelに宿泊されるお客様へ、特別な体験を提供できる企画を考えることに。

一番に案が上がったのが、通天閣が営業を開始する一足先に、宿泊客のみ特別に入場できる「アーリーエントリー」。
休日は入場に1時間待ちの行列ができる日もあるため、当ホテルのお客様には優先してスムーズにお楽しみいただけるような付加価値をつけたいと思いました。言うなれば、ディズニーホテル宿泊者がディズニーランドに一般客より先に入園できる特典と同様です。
事前入場に際しては、オリジナルデザインのレトロ感漂うチケットもご用意しました。

ほかにも、ホテルエントランス前の公開空地を「通天閣広場」と命名し、地域を盛り上げれるようなイベントを誘致したり、通天閣を眺められる客室のドアに通天閣を模したマークを取り付けたりと、大小さまざまな企画を実行しました。

自分たちだけではなく、地域全体を考える姿勢は双方で一致

新世界には他にも何カ所かホテルがありますが、その中でもWillows Hotelにお声がけいただいた背景としては、どうやったら地域全体をより良くできるのか」と考えている姿勢を評価いただいたことが大きいと、自負しています。
Willows Hotelだけではなく、日本ユニストが熊野古道で行っているSEN事業のことも見て下さっていて、新しいことに挑戦してどんどん切り開いていく会社だと、認識いただいていたようです。

アーリーエントリーのチケットの売れ行きは好調ですし、パートナーホテルとなったことでお客様からの反応も変わり、大いに手応えを感じています。大阪最大の観光スポットとタッグを組んだことで、地域の方々との関係づくりにも良い影響がもたらされました。

通天閣の真下

一方で、パートナーホテルとなってから9カ月ほどが経ちましたが、このポジションをまだ最大限に生かし切れていないとも感じます。なので、アフターコロナとなる2023年は新しい企画にどんどん挑戦したい。

新参者だからこそ良い意味でしがらみがなく、新たな発想で周りの方々も巻き込めると思っているので、街の活性化にこれからもどんどん貢献したいと考えています。通天閣を起点に街全体の回遊を楽しめるイベントなどを企画して、実施までこぎつけられたらなと思います。


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