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質問する生徒【史上最も醜い学級会】

⑫「今日の学級会ではセックスの相手を決めてもらいます。」史上最も醜い学級会が始まった!政府のとんでも政策、少子化対策案とは?T県中学校2年1組の生徒の運命は・・・

質問する生徒

 藤原琢磨と平百合香はどうせロクな質問ではない。藤原はさっき伝えたことを聞いてくるだろうし、平はギャーギャーとわけのわからんことを言うだけだろう。他の4人は話してもらう価値がある。「じゃあまず、上村君。」「はい、子どもができなかったらどうなるんですか?」なるほど、鋭い。説明する必要がある。川中Tは答えた。「子どもができなかったら、・・・・留年。もう一年、中学三年生をやってもらう。今後、子どもを作ることは中学卒業の条件になるんだ。」「ええええー--!」周りの生徒が騒ぐ中、上村は2秒ほど考えて、「わかりました。」と答えた。そのとき高橋ひなのが、何か考えるしぐさをしたのが見えた。おや?・・・「みんな静かに!・・・じゃあ次は藤原君。」「はい、えっと好きな高校に行けるんですか?」・・・ハイきたよこれ。先程まで騒いでいた皆も急にしらけている。「さっき言った。藤原君、はい終わり。次。」「えつ、言いましたか???」「話聞けよ!」「人の話聞けよクソが!」うむ、今だけは平百合香も正しい。「じゃあ次平。」川中Tは基本女子を名字のさん付けで呼ぶが、例外が4人いる。岩瀬恵真→エマ、神楽奈琉→神。野原希咲→キサ、中島桜→サクと呼んでいる。それと平。岩瀬は学年に同じ名字がいるための区別、神楽は神のように真面目な、手のかからない生徒であるから。野原と中島は、女子というより、かっこいい男子に近い。要録表記が女子なのにかっこいいとなっているがあれは間違いではない。とくに中島桜は半端なくカッコいい。というわけで、なんか「さん付け」じゃないなあと思っていた。夏休みの後の生徒会でよく行動を共にするようになり、急ぐときに呼びやすくするため「キサ」、「サク」で呼ぶけどいい?と聞いて承認を取っている。さて、平百合香のセリフは・・「ふざっけんなよクソが!政府しね。まじでクソだし。ってかアレ、総理大臣つれてこい!ここに!」「はい終わり。満足ね。」サッと終えた。「はあ?なんでもう終わりなんだよ!」「だってそれただの愚痴だから。聞くのめんどくせーよ」川中Tが女子に冷たい態度を取るのは平だけだ。だが、不思議なことにそれを喜んでいる節がある。たぶん、かまわれていることや特別扱いが、プラスの感情になるのだろう。やはり一応女の子だ。次の3人の質問は多分的を射ているだろう。心して答えなければならない。

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