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定番の台湾スイーツ①つるんと滑らか豆乳ゼリー【豆花】

台湾スイーツと言えば、豆花。台湾スイーツの定番であり、最近では日本でもちらほら本格的な豆花を提供しているお店がオープンしています。台湾では午後に小腹が空いてきた時に「近くの屋台で豆花を買おっか」と日常的に食べられています。つるんと食べられてヘルシーなので、お年寄りの方から若者から子供まで、みんなに愛されています。私も午後のおやつや夜食によく食べていました。ここで紹介しきれないほど色んなお店で食べてきましたが、今回の記事では私の特におすすめの豆花についてまとめました。

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豆花とは?

豆花はお豆腐のようなスイーツであり、いわゆる豆乳ゼリーのようなものです。豆乳に硫酸カルシウムという、お豆腐を固めるにがりのようなものを加えて凝固させて作られ、豆腐よりは若干柔らかいゼリー状をしています。つるんと滑らかな食感は、一度食べたらやみつきになります。さっぱりした豆花に、花生(ピーナッツ)、紅豆(あずき)、綠豆(緑豆)、薏仁(ハトムギ)、湯圓(白玉団子)、珍珠(タピオカ)など様々なトッピングをのせ、黒糖などを煮詰めたスープのようなシロップをかけて食べます。甘すぎず、ほのかな甘みが日本人の味覚にもぴったりです。台湾華語ではDòuhuāと呼び、名前の響きもとても優しいです。台湾人は夏は氷やかき氷を入れて冷たくしたものを、冬は温かいスープをかけたものを食べるので、一年中食べられているスイーツです。

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【民生路無名豆花】

豆花専門店から小さな移動式屋台から夜市まで、台湾ではあらゆるところで食べることができます。ここは私の通っていた國立台中教育大学の近くの【民生路無名豆花】という名前の、豆花の移動式屋台です。日曜日を除く毎日13:45-17:00の午後、人通りの少ない路肩に小さな移動販売車を止めて販売しています。店名の通り「民生路にある無名の屋台」なのですが、これが地元の知る人ぞ知るとんでもない人気店なのです。

開店時間に合わせて到着しても、すでにこの長蛇の列です。学生や仕事の休憩中や主婦らしき人、お年寄りの方もみんな並ぶのには慣れた様子で、近くにバイクを止めてはどんどん並んでいきます。お店自体は小さくて全く目立たないのですが、この人の列ですぐに見つかります。しかもすぐに順番が回ってくるかと思いきや、さすが外帯(テイクアウト)大国の台湾、1人で5個〜10個と大量に買って行く人がかなり多く、意外と見た目の人数よりも待ちます。ちなみに台湾の会社では午後のおやつ休憩があり、午後になると同僚の飲み物やおやつをまとめて買い出ししている社員をよく見かけます。

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ここの人気の理由は、何と言っても抜群のコストパフォーマンスの高さです。ここは豆花のトッピングがセルフサービス、しかも盛り放題なのです。値段はシンプルなトッピングなしの豆花が25元(=約75円)、盛り放題のトッピング付きの豆花加料が35元(=約105円)です。仙草もあり、豆花と同じ値段でトッピング有り無しを選ぶことができます。もちろんみんなが買って行くのはトッピング付きの方です。口頭で注文すると、出来立ての豆花もしくは仙草を大きな紙のカップに入れてくれるので、それを受け取ります。だいたいカップの3分の1ほど入っているので、残りは好きなトッピングを自分で入れていきます。トッピングを入れ終えたら、また店員さんに渡して蓋を閉めてもらう、という流れです。

トッピングは紅豆(あずき)、綠豆(緑豆)、花生(ピーナッツ)、薏仁(ハトムギ)、大豆(金時豆)、粉圓(タピオカ)、芋圓(タロイモ団子とサツマイモ団子)、QQ(白、黄色、赤のゼリー)など、種類豊富です。バイキング方式でお玉で好きな分だけすくって、カップに盛り付けていきます。もちろんどれをどれだけ盛ってもOKです。好きな1〜2種類だけをどっさりのせている人もいました。最終的に容器の蓋が閉まりさえすれば良いので、容器目一杯まで入れていきます。特に花生と芋圓が人気のようで、待っている側から瞬く間になくなっていきますが、それぞれのトッピングがなくなりそうなタイミングでどんどん新しいものを注ぎ足してくれるので心配無用です。貪欲に好きなだけ盛り付けましょう。もしろ逆にトッピングの量が少なすぎると、最後に店員さんに蓋を閉めてもらう時に「これじゃ足りないじゃない」と容器いっぱいになるまで勝手にトッピングを足してくれるのだそうです。すごいサービス精神です。これでたったの35元は圧巻のコストパフォーマンスです。

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こちらが私のトッピングした豆花です。もはや豆花はトッピングに隠れて見えてないので、豆花にトッピングが入っているというより、トッピングに豆花が埋もれています。私は紅豆(あずき)、綠豆(緑豆)、花生(ピーナッツ)、薏仁(ハトムギ)、大豆(金時豆)をトッピングしました。特に紅豆と花生と薏仁は大好きな3つなので、お玉たっぷり2杯分と多めに盛り付けました。普通の豆花専門店だと考えられないトッピングの量です。もちろん紙カップはずっしり重いです。肝心の豆花は出来立てでほんのり温かく、大豆の風味が感じられて美味しいです。紅豆と花生はほっくりしていて甘さ控えめ、煮込んだ大豆と綠豆は甘みが強いので、甘さが欲しい方は入れるのをオススメします。ねっとりと粘り気のある薏仁も私は大好きです。

ちなみに豆花、仙草とも最後に「要冰嗎?」と氷がいるかどうか聞かれます。欲しい場合は、ビニール袋にかき氷状の粗く砕いた氷とシロップを入れてくれるので、この氷をのせて食べます。氷不要な場合は豆花の上から直接シロップをかけてくれます。豆花はほんのり温かいので、さっぱりと冷たく食べたい場合は氷を貰っておくことをおすすめします。氷はもちろん無料で貰えます。氷が多めに欲しい時は一言伝えれば、ビニール袋いっぱいに入れてくれます。

おそらく売り切れるまで行例が続くのではないでしょうか。 行ってみようと思ってる方は開店直後を狙って行くことをオススメします。【民生路無名豆花】は間違いなく台中、もしかして台湾の中でも一番コストパフォーマンスの高くて美味しい豆花の屋台です。

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こちらは家の近くの移動販売の屋台の豆花です。決まった場所の道路脇に小さな移動販売車を止め、毎日お昼過ぎから午後にかけて販売しています。地元民がバイクで寄って午後の小吃(おやつ)に買っていきます。私もしょっちゅう買っていました。この日はトッピングに花生と生姜シロップを追加しました。この豆花は台湾の王道スタイルで、先に花生と生姜シロップをカップに注ぎ、上からふんわりと豆花をのせてくれます。大鍋から豆花をお玉でそっとすくい、崩れないように丁寧に入れてくれます。ふわふわ出来立ての温かい豆花はほんのり大豆の風味がして、つるんとした口当たりがたまりません。

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【打鐵豆花】

こちらは【打鐵豆花】という豆花専門店で、台湾国内に何店舗もあるチェーン店です。可愛いロボットの頭型の珍しい容器が写真映えすることで、若者に人気のお店です。

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蓋を開けると、豆乳が並々と容器いっぱいに入っています。豆乳の中に豆花とトッピングが埋もれています。豆乳好きにとっては何とも最高の絵面です。ここはベースの豆花に、好きなスープとトッピングを選んで注文する仕組みで、組み合わせによって自分好みの豆花にカスタマイズできます。

ベースはプレーンの豆花だけでなく抹茶味の豆花や仙草などもあり、湯底(スープベース)は細冰底(細かく削った氷の甘いスープ)、仙草冰泥(冷たい仙草スープ)、黑糖冰(冷たい黒糖スープ)、紅豆湯(あずきスープ)、豆漿(豆乳)から選ぶことができます。また配料(トッピング)は花生(ピーナッツ)、紅豆(あずき)、綠豆(緑豆)、薏仁(ハトムギ)、大豆(金時豆)、雪蓮子(雪蓮の実)、芋圓(タロイモ団子とサツマイモ団子)、芋泥(タロイモペースト)、珍珠(タピオカ)、湯圓(もち米のお団子)、粉粿(キャッサバゼリー)があり、この中から3種類ほど選ぶことができます。もちろん追加料金で更にトッピングを追加することもできます。

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今回はシンプルな手工豆花(手作り豆花)に、スープは豆漿、トッピングは花生、緑豆、薏仁にしました。豆漿は冷・温から選ぶことができ、温かいものにしました。基本メニューの手工豆花は、スープとトッピング3種類込みで60元(=約180円)です。この銀の容器が手のひらサイズぐらいでかなり大きく、ボリューム満点の一杯です。豆乳の中に埋もれた豆花は絹豆腐のように滑らかな口当たりであっさりしていて、温かい豆乳と具材を一緒に食べると一気に濃厚な味になって、ちょうど良いバランスです。食べていると中から色んな具が出てきて、見た目の可愛さだけでなく味も本格的です。

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こちらは地元の豆花専門店でテイクアウトしました。トッピングに紅豆と生姜シロップを追加したシンプルな豆花です。昔ながらの豆花の屋台では、手作りの生姜シロップを用意してあるお店が多いです。この生姜シロップを加えるだけで一気に美味しさが増します。生姜がピリッと効いたほんのり甘いスープがまた最高なのです。「你要薑嗎?(生姜シロップはいる?)」と聞かれたら「我要(欲しいです)」と、ぜひ追加してもらうことをオススメします。この豆花専門店は午後から夜遅くまで営業していたので、夕ご飯後のデザートや夜のおやつにバイクで買いに行くことも多かったです。

以上が私が台湾で食べてきた数々の豆花の中でも、特におすすめのお店についての紹介でした。最近は日本でも豆花を食べられるお店が少しずつ増えていますが、やはり本場の台湾で食べるものは一味も二味も違います。また台湾ではシンプルな食べ方から少し変わった食べ方までいろいろなスタイルがあり、身体に良い効能もいっぱいなのでぜひ一度足を運んで味わってみてください。

民生路無名豆花

ジャンル:豆花専門店
エリア:台中市西區五權路
住所:台中市西區五權路29號騎樓下
電話:(+886) +886 4 873 9353
営業時間:13:45-17:00
定休日: 日曜日
交通アクセス:バス停「五権民生路口」より徒歩1分
Facebook:https://www.datie-tw.com/

打鐵豆花-大智店

ジャンル:豆花専門店
エリア:台中市東區大智路
住所:台中市東區大智路21號
電話:(+886) 422266808
営業時間:11:00-22:30
定休日:なし
交通アクセス:台中駅より徒歩3分
公式サイト:https://www.datie-tw.com/

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