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朝ごはんには文化や歴史がつまっている

バンクーバーのホームスティ先で毎朝食べていたのは、大きなオムレツのようなオートミールでお粥のように温かい牛乳でいただいてました。ブルベリーの牛乳がけに砂糖を添えたものと、アメリカンコーヒー。17歳ではじめて食べた「世界の朝ごはん」は世界がひらけていてチャレンジャーだったけど心細さがありました。

世界のどこかで食べる朝ごはんは、その国がまとっている空気、湿度、匂いが混じりあってはじまります。

世界の朝ごはん 66ヵ国の伝統メニュー

 パイ インターナショナル編集部

美しい写真の朝ごはんとともに、ひとつひとつの料理にその国の文化歴史も丁寧に紹介されていて、眺めるのも読むのも楽しめます。料理の名前も魅力的。ベルベルオムレツ(モロッコ)、イディアッパ(スリランカ)、ビルヒャー・ミューズリー(スイス)、ザマ(モルドバ)・・・・。国当てクイズもできそう。

朝ごはんにまつわるコラムも楽しい。文書の記録に見られる世界最古の朝食は古代エジプトで「口を清めるもの」という意味を持ち、ワインやビールに浸したパンだそうです。

レシピではないのでつくりたい、たべたいと思ったら検索する必要があります。今回はブラジルのポン・デ・ケイジョをつくってみました。

ポンはパン、ケイジョはチーズのことでタピオカの粉(マンジョーカ)に牛乳、卵、粉チーズを加えて焼いたチーズパンです。タピオカ粉はキャッサバ芋のでんぷんです。

レシピはいろいろありましたが、ピザ用チーズがたくさんあったのでそれを使えるものにしました。

タピオカ粉は、カルディにありました。卵・バター・牛乳・粉チーズ・ピザ用チーズ
バターと牛乳を温めてタピオカ粉と粉チーズ、卵を混ぜ合わせます。
ピザ用チーズを包みます。
オーブンで焼きます。
できあがり。

もちもちと弾力がありチーズのコクが美味しい。朝ごはんだけど、おつまみにもいい。白ワインにあいそう。

日本から遠く離れたブラジルで、深い哀しみの中にいる方がいらっしゃいます。お料理上手な彼女はブラジル料理もカレーも、ビーツもスイーツも、餃子の皮もつくってました。

朝ごはん食べてるかな。
お子さんたち大丈夫かな。

先に逝かれた「世界で一番大切な人」とそのご家族を想いポン・デ・ケイジョをつくりました。

この本を監修したのがWORLD BREAKFAST ALLDAY というレストランです。2ヵ月ごとに国を変えて世界の朝ごはんを提供しています。6月・7月はスウェーデンの特集です。

いつか彼女と行ってみたい。
そのときはどこの国の朝ごはんかな。

世界中が朝ごはんでつながっている。
朝ごはんは1日のはじまりだから。