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身体にやさしく歴史を学べる料理 #創作大賞感想

note料理はプロの方から料理好き趣味の方、生活に密着している方と色々な方がいらっしゃって、それぞれのお料理の個性があります。休みの日に時間をかけて家族でつくる特別なもの。元気がなくっても作りたくなるもの…。

その中で異彩を放つものがどかたとしみつさんのお料理です。

小田原の老舗蒲鉾屋の鈴廣のすずこうからの詩人金子みすゞ→金子み鈴廣で、鈴廣の魚肉ソーセージを使ったお料理だとか、平清盛の26歳下の弟 薩摩守忠度からの薩摩揚げと薩摩芋の料理だったり、板垣退助からのかまぼこ板→かまぼこ料理と、史上の人物や歴史、社会と料理をミックスさせた不思議な世界。

???なんだろう?料理と言葉遊びのごろ合わせからの歴史話。不思議な魅力に引きづられていきます。

鈴廣の魚肉ソーセージは手に入らず、よくある普通の(添加物ありありの)魚肉ソーセージで。

牛蒡は酢水にさらしてアクをとり、たたいて下茹でします。

大蒜、赤唐辛子、魚肉ソーセージ、牛蒡を炒めてケチャップ、醤油、酒、味醂、蜂蜜を加えてできあがり。

牛蒡にケチャップ?と思ったけどケチャップの甘みが牛蒡をやさしくしてます。唐辛子の辛みで引きしめていて。

金子みすゞの無念と強さと優しさを感じました。

薩摩守忠、平清盛と26歳離れた弟の平忠度。藤原俊成(藤原定家のおとうさん)と仲良しで文武両道でした。

薩摩揚げと薩摩芋のお料理です。

薩摩揚げでなく頂きもののあじハンバーグ、薩摩芋、昆布、黒擦り胡麻、桜エビ。
水、醤油、味醂、蜂蜜で昆布、薩摩揚げ、薩摩芋を煮る。
黒擦り胡麻をたっぷり加えてできあがり。

昆布の黒と黒擦り胡麻。一ノ谷の合戦でお歯黒のため平家とバレちゃった
から、黒なのかしら。

平家は武士でなく貴族ではかない。吉川英治の「新・平家物語」しか知らなかったけど、能や狂言でもその哀しさがあるのですね。

かまぼこ板→板垣退助で官軍のシャグマ(毛皮みたいなもの)で細長い切り干し野菜がシャグマっぽい、と妄想のお料理。

切り干し大根、人参、蒲鉾(すみません。着色料ありあり)
水でもどした切り干し大根、人参、蒲鉾を炒め、醤油、ソースを加えます。
トッピングの桜エビは出汁のように混ぜちゃいました。マヨネーズを添えても。

切り干し大根にソース?これも斬新だけど風味にアクセントとなっておもしろい。

歴史の妄想が広がって、料理につながっていきます。
その料理は、添加物等を使わない身体にやさしいものです。
わたしは、色付き添加物ありありですみません。

歴史を学ばなくなった民族は百年で滅びる。と言ったのはイギリスの歴史家アーノルド・トインビーですが、終戦から日本人は自国の歴史を学ばなくなった。それから間もなく80年。このままいけば後20年、ことによればもっと早く日本国は消滅。そうなる前に少しでも自国の歴史に興味を持つ人が増えればいいなと願いを込めています。

おいしくたのしく歴史を学べました。
ありがとうございました。

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