最近の記事

疲れちゃったし、なんかもう嫌だなあ

    • 白銀の墟 玄の月

      1~4巻、読み終わりました・・・。何度もくじけそうになった; まーーーーーーー進まない。ほんっとうに進まない。 物語が動き出すのは後半の後半。 それまでは、いっかな動きが鈍いです。 手を変え品を変え、 泰の民がどれだけ苦しいか 泰の朝がどれだけ腐っているか 阿選に対抗するのがいかに不可能であるか・・・ というのが延々とつづられます。 と同時に、地道に、あきらめずに、へこたれずに、進める道を模索する登場人物の姿が、 いろいろな人の視点で描かれます。 停滞しているように見

      • 黄昏の岸 暁の天

        魔性の子で描かれた、あまりにも暗くて恐ろしい6年。 その間あちらの世界がどうなっていたかを描いている作品です。 泰麒と泰王に何があって二人は消えてしまったのか、 二人が消えた後、世界がどうなったのか。 李斎の口から語られるそれはあまりにも悲惨で、聞いていて苦しいものだったな。 とはいえ、陽子のこれまでを知っている身としては、 『新人すぎて理をしらないかもしれない・あわよくばその良心につけこんで泰にはびこる逆賊どもを討つべく王師を向かわせるようにさせたい、たとえそれが原因で

        • 華胥の幽夢

          短編が5編収められているのだけれど、どれも趣が違って読み進めやすい。 これまでのエピソードを読んできた者からすると、各話に登場する国も人も、行き先が気になっていたのでとても興味深かった。 柳は結局何があって(もくは何がなくて)、国が傾いたんだろうか。 今後描かれるかなあ。 一度読んでいるはずなのだけれどすっかり忘れてしまっている話も合って、 「華胥」なんてハラハラして読み進めてしまった。 身につまされる話だったわ。 (十二国記の感想で私はよく身につまされる。) 理想を掲

        疲れちゃったし、なんかもう嫌だなあ

          図南の翼

          珠晶は小賢しくて幼いなあ。。。なんて、つい、登場する大人たちと同じ(?)反応をしていました。 でも、子供のころというか思春期のころってこんな考えしてたなあと。 珠晶のすごいところは、文句言ったり憂うだけじゃなくてそれを実行するところ。 「お金があるからできるんだ」「騎獣がいたから踏み出せたんだ」とかいろいろあるかもしれないけれど、 なんにつけ、思っていることを実行するのとしないのとじゃ、雲泥の差。 子供だから(これをいうと珠晶はめちゃくちゃ怒るだろうけど)、見えていることだ

          図南の翼

          風の万里 黎明の空

          なかなか耳に痛く、身につまされたな。 3人の少女が出てくる中、揃いも揃って3人とものエピソードが耳に痛かった。 私は何でもかんでも、自分のせいだ…と思ってしまいがちなのだけれど (職場で誰かが怒っている、とか、電車で誰かがクスクス笑ってる、とかもう何でも。「私なにやらかしたんだろう・・・」となる。) 3人がそれぞれ陥っている問題が、まさにこれまでの自分がやらかしてきた、または、やらかすところまで行かなくても心のうちに沸き上がったことのある黒い部分が明るみに出されてしまったよう

          風の万里 黎明の空

          東の海神 西の滄海

          尚隆がもうものすごく大好きで、絶大な信頼をおいているので 尚隆ならなんとかしてくれる、とハラハラせずに読めるのだけれど、 斡由が最もなことをいうもんだから どんなふうにして決着をつけるのか、大人として気にして読み進めた。 なんていうの、大人になると、どちらの言い分も分かるけれどどうしたって相いれない・・・なんて場面は山ほどあるわけで その場面に遭遇するたびに、もっと聡明な人ならなんとかどちらをも納得させることができる決着のつけ方ができたのかなと、へこみ、後悔がいつまでも付き

          東の海神 西の滄海

          風の海 迷宮の岸

          泰麒があまりにも可愛らしく、不憫に感じて仕方ない。 魔性の子を読み終えている私は、彼の未来がどうなっているかを知っているから。 こんなにも素直で、人を思いやるばかりの子が、 その力が強靭すぎることと反比例する自信のなさ・自尊心の低さで とてつもない凄惨な事態を招くことになるなんて、誰が想像できただろう 「他の子と違う」ことを忌み嫌う祖母、弟。父は祖母のいいなりだろうし。 母親だけは蓬莱でもやさしく、愛してくれていたのに。 未来の母親は。 知っているが故に、蓬盧宮で女仙た

          風の海 迷宮の岸

          月の影 影の海

          #月の影影の海 #十二国記 #小野不由美 耳に痛い。これが上下巻を読み終えて、一番大きく占めていたな。 陽子はもう、、、これでもかというほど、異境の地で裏切られ、追いつめられる。それはもう「もうやめてあげて・・」と懇願したくなるほど容赦なく裏切られる。まだまだ裏切られる。 けど、陽子も倭の国にいたころ、「私は気が進まないんだけれど」顔をしながら、かといって断ることも言い返すことも助けることもしてこなかった。これも一種の裏切りだと、私の眼には映る。 つまり陽子もこれまで、

          月の影 影の海

          魔性の子

          #魔性の子 #十二国記 #小野不由美 私は広瀬に感情移入してしまって、読み終えた後、 この後、広瀬はどう生きていくのだろうかとそればかり考えてしまっている。 置いて行かれた、 自分は選ばれなかった、 自分は特別ではなく、他のみんなと違うものではなかった、、 そんな現実を、非現実的なそれらが、これでもかと突き付けてきたラストは、こちらの心が崩れてしまいそうになるくらい、厳しい。 実はこの物語を読むのは2回目だけれど、 初めてこの物語を読んだときは、この広瀬になかなか気づ

          魔性の子