人事千壺

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最近の記事

#0013 攻めの人事?守りの人事?ー人材マネジメントと労務の違いー

お疲れ様です。坪谷です。 攻めの⼈事?守りの⼈事?⼈材マネジメント(HRM)を「攻めの⼈事」、労務を「守りの⼈事」と表現されることがあります。感覚的にはわかるのですが具体的に誰が何を攻めて(守って)いるのか、今ひとつピンときません。 ⼈材マネジメントと労務はどちらも⼈事の仕事です。⼈事である限り「⼈を⽣かして事をなす」という原則は同じですが、実務の上では⼤きな違いがあります。いったい何が違うのでしょうか。 労務はいたわり・ねぎらう 労務は、働く⼈を守る企業の「義務」で

    • #0012 壺中人事塾 なぜ人事向けの塾を始めたのか?

      おつかれさまです。坪谷です。 今回は人事のプロフェッショナルを目指す有志による研鑽の場、壺中人事塾を始めた経緯についてお話しします。 師匠たちからの宿題私は30歳のとき「人事のプロ」になろうと決めました。そして40歳まで武者修行することにしました。 それは大久保幸夫さんの『ビジネス・プロフェッショナル』という書籍を読んで"プロの入り口に立つまでには10年の経験が必要で、プロとして開花するまでにはさらに10年かかる"というサイモントンの研究を知ったからです。「10年間、武者

      • #0011 真・善・美を統合するインテグラル理論

        おつかれさまです。坪谷です。 今日は真・善・美を統合するインテグラル理論について考えます。 真・善・美の統合真・善・美、どれかひとつに偏よらず、すべての領域を充実させていく統合的アプローチをとるべきだと思想家ケン・ウィルバーは言います。 真:それ(It)領域 近代以降、科学的で客観的な「真」が重んじられる時代が続いています。主観を徹底的に排除した「それ(It)」の領域です。しかし人間には主観があり「真」のみによって生きることはできません。真は重要な基盤ですが、すべてでは

        • #0010「HRアワード2024」に入賞した「人事力検定」合格者の勉強法とコツ

          こんにちは、「人事千壺」編集の島居慶美です。 今回は、立ち上げから携わった「人事力検定」が日本の人事部「HRアワード2024」プロフェッショナル部門人材開発・育成部門に入賞したことのご報告ともに、「人事力検定」の合格者の勉強法をご紹介させていただきます。 日本の人事部「HRアワード」とは人・組織に関する取り組みを対象にした表彰制度。優れた取り組みを表彰することによって人事パーソンに新たな知見やノウハウを共有し、全国の企業の発展につなげていくことを目指しています。最優秀賞・優

        #0013 攻めの人事?守りの人事?ー人材マネジメントと労務の違いー

          #0009 混乱をまねく人事用語の代表選手「組織開発」

          定義がブレるのは人事用語の宿命か?おつかれさまです。坪谷です。 私はプログラマから人事担当者になったのですが、その時とても混乱したことがあります。それは言葉の「定義」の違いです。 プログラミングにおいて「定義」は絶対にブレませんでした。言葉の意味が、状況によって異なる、人によって異なる、それではプログラムは動かないからです。しかし人事の世界では、恐ろしいことに、同じ言葉を使っていても、組織によって、人によって、その意味がまったく異なるのでした。たとえば人材マネジメント、人

          #0009 混乱をまねく人事用語の代表選手「組織開発」

          #0008 セミナー開催レポート《真の目標管理と大手ソフトウェア企業の実践》

          こんにちは、「人事千壺」編集の島居慶美です。 先日、趣旨そして会場がとってもユニークなイベントに、坪谷さんが登壇しました。 こちらの会場で、いつもと違った雰囲気でのセミナー実施となりました! 企業向けソフトウェアおよびサービスを開発・販売されている「WingArc1STさん」の主催で、ご参加の皆さんもエンジニアやエンジニア人事の方が多くいらっしゃいました。セミナー概要はこちらです。 一緒にご登壇いただいたのは、ウイングアーク1st株式会社 People Success

          #0008 セミナー開催レポート《真の目標管理と大手ソフトウェア企業の実践》

          #0007 『図解労務入門』をなぜ書いたのか?

          おつかれさまです。坪谷です。 ディスカヴァー・トゥエンティワン社より『図解 労務入門』を2024年8月23日に出版します。ここでは、当書をなぜ書いたのか、その執筆動機をお伝えします。 なぜ書くことにしたのか?私は、2年前から次世代の人事のプロフェッショナルを育成するために『壺中人事塾』という塾を運営しています。塾生は様々な規模・業態の企業の経営者・人事責任者・人事担当者の方々です。 その中で、塾生の人事責任者の方は「労務」領域で苦労されていることが多いことに気がつきまし

          #0007 『図解労務入門』をなぜ書いたのか?

          #0006 真の目標管理のヒント ティール組織・ソース原理・編集工学の視界から

          こんにちは、「人事千壺」編集の島居慶美です。 誤解されやすい目標管理において、”個人と組織がともに勝つ”「真の目標管理」が広まるにはどうしたらいいのか。今回は、2024年2月に開催したセミナーから、そのヒントを探っていきます。 「個と組織がともに勝つための目標管理」セミナーの概要2023年10月より”坪谷邦生×SmartHRの共同企画”として、11名の専門家をお招きし「個と組織がともに勝つための目標管理」というタイトルで全5回のセミナーを開催しました。 5回目のテーマは

          #0006 真の目標管理のヒント ティール組織・ソース原理・編集工学の視界から

          #0005 人材マネジメントの地図 私たちは何の話をしているのか?

          なぜ地図を作ったのかおつかれさまです。坪谷です。 私が人事コンサルタントとなり、クライアント企業の支援をはじめたころ、とても驚いたことがあります。それは同じ言葉を使っていても、企業によって、人によって、その意味がまったく異なるということです。 たとえば「人事制度」とは何でしょうか? ある人にとっては、賃金を決める仕組みのことです。またある人にとっては、人材を育成する体系全体のことです。またある人にとっては半年に一度行われる人事評価のことです。コンサルティング以前に、そも

          #0005 人材マネジメントの地図 私たちは何の話をしているのか?

          #0004「人事力検定」の開発から1年 実装してわかったこと

          こんにちは、「人事千壺」編集の島居慶美です。 「人事力検定」の開始をニュースリリースして1年が経とうとしています。 今回は「人事力検定」をはじめてわかったことについてお伝えします。 人事力検定の公式テキストは、書籍「「理論と実践」100のツボ」シリーズです。第一弾の『図解 人材マネジメント入門』は、発売から4年経ちましたが、変わらず書店に並べてくださっており、お礼と検定の報告もかねて書店回りをさせていただきました。その際、書店員の方に次のような言葉をもらいました。 「検定

          #0004「人事力検定」の開発から1年 実装してわかったこと

          #0003 目標管理(MBO)とは何か?共通の目標と自律的な貢献によって、組織を使って成果をあげること

          おつかれさまです。坪谷です。 今回は、目標管理(MBO)とは何か?をお伝えします。 目標管理(MBO)とは何か?目標管理はP.F.ドラッカーが提唱したマネジメント哲学「MBO」を日本語訳したものです。 MBO とは“Management by Objectives and Self-control“の略です(P.F.ドラッカー『現代の経営』より)。その内容を理解するため、単語の意味を順に見ていきましょう(下図参照)。 組織を使って成果をあげる(Management)

          #0003 目標管理(MBO)とは何か?共通の目標と自律的な貢献によって、組織を使って成果をあげること

          #0002 自己紹介 坪谷邦生

          おつかれさまです。坪谷 邦生です。 これから人事千壺では、私(坪谷)が実践の中で見出した人事のツボ(ポイント)を、島居慶美さんが読者の立場に立って編集し、1,000個発信していきます。このページでは、まずその坪谷というのは誰なのか?自己紹介をさせていただきます。 どこから来たのか?出身は福岡です。論理的な思考や構造化が得意だったこと、森博嗣の書籍『すべてがFになる』に影響されたことからプログラマになろうと100名のIT企業(SIer)に就職しました。しかし現場ではプログラミ

          #0002 自己紹介 坪谷邦生

          #0001_人事千壺スタートします

          はじめまして、『人事千壺(じんじせんつぼ)』編集の島居慶美です。 この度、人事千壺のnoteアカウントを開設しました。 はじめましての今回は、ご挨拶としてnoteの公式アカウントを立ち上げた経緯や、noteでどんなことをしていきたいのかについてお届けします。 『人事千壺』とはなにか『人事千壺』は、人事に関するツボ(ポイント)をストックしていくnoteです。その名のとおり、「人事」の「ツボ」を「1,000」記事ストックすることを目指していきます。 読者の皆さんが、そのと

          #0001_人事千壺スタートします