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#0004「人事力検定」の開発から1年 実装してわかったこと

こんにちは、「人事千壺」編集の島居慶美しまいよしみです。
「人事力検定」の開始をニュースリリースして1年が経とうとしています。
今回は「人事力検定」をはじめてわかったことについてお伝えします。

人事力検定の公式テキストは、書籍「「理論と実践」100のツボ」シリーズです。第一弾の『図解 人材マネジメント入門』は、発売から4年経ちましたが、変わらず書店に並べてくださっており、お礼と検定の報告もかねて書店回りをさせていただきました。その際、書店員の方に次のような言葉をもらいました。

「検定が先にでき、その対策本の出版はよくあるが、書籍をたくさん手に取ってもらった結果、読者の反応をもとに検定ができる、これは珍しい!」

「書籍から知識を身につけて役立てたいという方が多くいらっしゃる証拠だと思うし、検定誕生の一助になれていると思うと、書店員としても嬉しいです!」

書籍や書店という空間への愛があふれる書店員の方ならではの感想に嬉しさと同時に、著者、出版社、書店、読者といった様々な立場の方の想いや活動があって、こうした「事」が起きていることを実感します。

検定のご案内は、丸善 丸の内本店、紀伊國屋書店 新宿本店、代官山 蔦屋書店、ジュンク堂書店 池袋本店、丸善 博多店など、全国の書店に掲示いただいています。

このように一般的な検定と少し異なる流れで誕生した「人事力検定」について、概要そして経緯・結果・今後の順でお伝えしていきます。


「人事力検定」とは

人事力検定は、人事の基礎知識の習得につながる検定です。領域が広く捉えにくい「人事」に関する知識を公式テキストによって効率的かつ効果的に学習でき、さらにその知識の習得を検定によって確認・証明できます。

<人事力検定の概要>
【検定名 】人事力検定
【受験資格】どなたでも受検可能
【出題形式】CBT多岐選択式50問
【検定時間】60分
【受検期間】年4回(3・6・9・12月) ※該当月の一ヵ月間受検可能
【テキスト】100のツボシリーズ『図解 人材マネジメント入門』/『図解 組織開発入門』/『図解 目標管理入門

<人事力検定 4つのポイント>
【point1】体系的かつ網羅的な内容
 全体像の理解につながる広範囲をカバーした内容
【point2】見開き1テーマ100ツボ設計
 公式テキストは10章×10のツボで、学習計画をたてやすい構成
【point3】オンライン受検
 検定期間中なら、場所や時間を選ばずご都合にあわせて受検可能
【point4】即時合否判定
 検定終了直後にスコアと合否判定を確認可能。認定証も即時発行

お忙しい皆さんにもお役立ていただけるよう、スピーディかつ効果的な学習・受検 ・証明をサポートできるように設計しました。詳細は人事力検定公式サイトをご確認ください。

「人事力検定」開発の経緯

では、次に開発した経緯についてお伝えします。公式テキストとなっている『図解 人材マネジメント入門』は、坪谷邦生つぼたにくにおが人事初学者時代に「人材マネジメント」の領域の広さに驚き理解に苦しんだ経験から、誰かの助けになればという想いより2020年に出版しました。その後、多くの方に手に取っていただき、ロングセラーとなりました。

そして、書籍の内容に関連する講演やイベント登壇のご依頼も増えていきました。

「ありがたいことに多くの講演やイベントに登壇させていただきました。そこで読者の皆さんと語り合うなかで、書籍を読んだからといって知識が定着するとは限らない、という現実がわかってきました。どうしたら、知識を実践により現場で役立ててもらえる状況に近づけられるだろうか。どうしたら、知をさらに一段階上げるための助けになることができるだろうか、と考えました。(坪谷)」

試行錯誤を繰り返す中で、辿り着いたのはシンプルな方法、「問い」と「答え」を往復することでした。その問いと答えの往復が叶う方法として、検定の開発に踏み切りました。

「短期間で共通言語が身につき、人事領域の入口となる資格をつくりたい」こうした想いや詳しい背景は、PR TIMES STORY『人事とは「人を生かして、事をなす」こと。人事の基礎知識が身につく「人事力検定」開発の裏側と込めた想いとは』に詳しく記載しましたのでよろしければご覧ください。

やってみてわかったこと

ここからは人事力検定を実際に開始してわかったことについて【誰が】【何の目的で受検し】【どうだったか】、この3点をベースにお伝えします。

まず、誰が受検しているか。人事経験を伺ったアンケート結果は以下の通りでした。人事歴10年以上の方から未経験の方まで幅広い方々が受けてくださっていることがわかりました。

「人事力検定」受検者アンケートより

次に、何の目的で受けているのか。こちらもアンケート結果は以下の通りでした。知識の習得や習得度の確認に活用いただいていることがわかります。

「人事力検定」受検者アンケートより

最後に、受けてどうだったかです。「Q、検定受検はあなたの人事力向上に役立ったと思いますか?」という問いに対して、90%の方に「役立った」と回答いただきました

その理由は、「学ぶきっかけになった」と「学び直すきっかけになった(書籍再読のきっかけになった)」というお声がおよそ半々でした。

具体的には次の通りです。

「勉強によって、書籍を読んだだけでは自分の言葉で語れないレベルから、ある程度語れるレベルに上がったため」

「経験則・抽象的になりがちな職種領域なだけに、理論に基づく実践に繋がると思うから」

「単に暗記でなく本質的理解が問われる良問で、自分の知見やスタンスも確認できた」

このように開発時の想いが届き、各々の状況で活用いただけていると実感できるお声は、本当に嬉しいです!

また、アンケートのフリーコメントのなかで最も多くみられたのは「体系的」という言葉でした。学びはじめの方はもちろんのこと、人事歴が長めの方に「体系的に捉えること」に価値を感じてもらっていることも印象的でした。

そのほか、「組織で受検し共通言語化や組織の底上げに活用したい」「経営者に受けてもらい目線あわせをしたい」といった組織視点でのニーズが一定数あることも明らかになりました。

これからどうしたいか

「どうすれば個と組織は生きるのか。人事にはいったい何ができるのか。」こうした問いに取り組み続けて25年近くが経とうとするなか、「人事にできること」を一段階上げる具体的なツールとして「人事力検定」が誕生しました。

「人材マネジメントを基礎から学んでみたいと考えている方にとっては、検定がそのきっかけになれば、と願っています。既に公式テキスト『図解 人材マネジメント入門』をこれまで活用してくださった読者の方は、ぜひその理解度を検定で試し、さらに一段深い知識の定着にお役立ていただければ嬉しいです。(坪谷)」

この1年ほど前に開発STORYに記した想いは、受検者のお声からも概ね届いていることがわかりました。そして、今後さらに皆さんのご活用の幅が広がるように、組織での共通言語化や底上げのほか、人事はもちろんマネジャーや専門家等の方々にもお役立ていただけるよう工夫していきたいと思います!

これからも変わらず「人事の意志をカタチにする」というミッションのもと、ひとりでも多くの意志を持った人事の仲間が力を発揮できる世の中の実現を目指していきます。

感想やアイデアなどのお声もお聞かせいただけると、とても嬉しいです。


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