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お湯が沸くのを待ちながら

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お湯が沸くのを待つ間にも読める超絶短編小説集 思いつくまま書いた話をUPしていきます。 何かを待っている、ほんの隙間に読んでくれると嬉しみ。
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#久しぶりの投稿

超短篇小説15 "奇跡の生還イリュージョン"

超短篇小説15 "奇跡の生還イリュージョン"

土曜の夜になんとなく見ていたテレビに中東系の外国人の男が映っている。
どうやら生放送の番組のようだ。

外国語で話しているので、何を言っているかはわからないが、司会者曰く、爆発からの奇跡の生還イリュージョンを男が行うとのことだ。

男は目隠しをした状態で両手両足を縛られ、その上から手錠をかけられ、棺桶のような箱に体を入れられ、箱自体にも鎖を巻かれ、鎖と箱に南京錠を付けられた上に、手錠及び南京錠の鍵

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超短篇小説14 "戦争"

超短篇小説14 "戦争"

ある戦場で敵対する2人の兵士が地雷を踏んでしまい、お互いに動けない状態になっていた。

どちらかを撃ち殺してしまうと地雷が爆発して2人とも死んでしまう状況となっている、

1人の兵士が言う
「もうお互いに動けないのだから、いったん殺し合いは辞めないか?」

すると、もう1人の兵士は
「確かにな、どうせ他の兵士が来るまでゆっくり話でもしようか」

兵士の2人は殺し合う事をやめ、お互いの家族の話、趣味

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