見出し画像

『 実家に住むか? or 一人暮らしをする?』A or B/あなたが選択すべき人生の分かれ道 Vol.1

本日からまた新シリーズが始まりました!

人生には必ず「選択を迫られるタイミング」が訪れますよね?
そんな時に、自分にとって正しい選択をするのが成功の鍵と言っても過言ではありません。

皆さんはどうやって音大を選びましたか?
その選択は正しかったと感じていますか?

これから何回かに分けて選択肢を提示していきますが、まずは大前提として、

このブログに『正解』は書いていません!

この記事を読みなおしておいてください。

あえて「正しい選択」という言葉を使っていますが、正しいかどうかを判断するのはあくまであなた自身です。

「実家」と「一人暮らし」のメリット&デメリット

前回シリーズの『フリーランスで成功するための”10の秘訣”』と比べると、ずいぶんクオリティーが下がったと感じるかたもいらっしゃるかもしれませんが、実はとても重要な問題だと思います。

そもそも地方出身のかたには選択の余地がないのですが、後々役に立つので、とりあえず最後まで読んでくださいね。

東京、神奈川、千葉、埼玉辺りにお住まいのかたは、通う大学にもよると思いますが、実家か一人暮らしかの選択が出来ると思います。

ここでいきなり最大のポイントですが、僕が何かの選択をする際に必ずやっている事は、

・メリットとデメリットを書き出して、自分にとってメリットが多いと感じた方を選択する
・その後、デメリットを補う方法を考える

ただこれだけです。
それでは、今回のトピックで具体的に検証してみましょう。

画像1

このような可能性が考えられます。

あなたの「目的」を達成するためには、どちらの「手段」が正しい(メリットが多い)と感じますか?

僕の住まい遍歴

僕はちょっと特殊な人生を歩んでいるので、参考になるかわかりませんが、せっかくなのでシェアさせていただきますね。

実家~家賃を払わない事のメリット

うちは母親が僕が小学校に入る直前に亡くなり、大阪の父方の祖父母に育てられたのですが、中学2年生からは東京に来て、父親と二人暮らしでした。

そもそもこの時点で一人暮らしみたいなもので、一人で晩ご飯を食べるなんて事はざらにあったと思います。
高校卒業後、音大には進学せず、アルバイトをしながらプロを目指したのですが、やはり家賃を払わなくて良いというのは大きかったですね。

時給約1000円 x 週5日 = 1か月10万円程度

この収入で、CDを買ったり、コンサートやライブに行ったり、レッスンに通うのも十分で(練習場所確保のため、防音ブースも自分で購入しました)、一応投資は成功だったのか、19歳でプロ活動を始める事が出来ました。

それから、22歳でテーマパークのバンドのオーディションに受かり、千葉県に引っ越しました。この時も父と一緒に引っ越したので(実家をそのまま移動しただけなので)、基本的には家賃を払ってはいません。

ただ、一応給料をもらっていたので、「家に3万円入れなさい」と言われ、その通りにしていました。
いま覚えばですが、これが僕の自立の第一歩だったと思います(甘やかされなかった事を感謝しています)

アメリカで初の一人暮らし~帰国後に決めた自立の目標

2年間のテーマパークの仕事で300万ほど貯め、そのお金でアメリカに留学しました。
ルームシェアはしていましたが、親元を離れての一人暮らしはこの時が初めてです。家賃だけでなく、食費や光熱費、それに、トイレットペーパーとか、そういった細々したものを積み重ねていくと、結構な金額になるんですよね。

この時僕は25歳なので、音大生よりは年上ですが、もちろん仕送りはなしです。
この体験をしておいて良かったと思います。

帰国してまた1年、テーマパークのレギュラーの仕事があり、また千葉で父親と一緒に住んでいたのですが、退団と同時に家を出る決意をしました。

人によっては、給料をもらえなくなり、不安定な状態になるわけですから、追い出されない限り、実家に住まわせてもらうという選択肢もあると思います。

この時僕が決めたのは、

30歳までに音楽だけで(親に頼らずに)自立出来なければ辞める!

という目標、覚悟です。

千葉での一人暮らし~通勤時間というデメリット

テーマパークからもだいぶ遠い千葉の5万円の家を借り、フリーランスになってからの音楽の仕事と貯金のみで1年間生活し、そろそろヤバいと思っていた頃、ラッキーな事に、ヤマハ講師のオーディションに受かり、その後順調に生徒も増え、それなりに生活出来るようになりました(現在はヤマハも辞めて独立しています)。

ちなみに、テーマパークもヤマハも、運が良かっただけと言えばそれまでなんですけど、やはり自分で引き寄せているのかな?とは感じますね。

千葉のはずれ(というと失礼ですが)に住みながら、大宮の教室にも通っていて、通勤が2時間以上かかっていたので、月に数回でも大変でした(都内も決して近くはなかったです)。

都心の家賃と引き換えに得られた数々のメリット

その後友人が秋葉原に所有していたマンションを借り、どこへ行くにも楽になりました(これもラッキーでした)。

僕は基本飽きっぽいので、しばらくすると環境を変えたくなります(笑)。
一度山手線圏内に住んでしまうと、この便利さは手放したくなくて、今度は大塚駅(山手線で池袋の隣)から徒歩3分の防音物件に引っ越しました。

家賃は千葉の頃の2倍。これを高いと感じるか、安いと感じるかがポイントです。

僕は安いと感じました。
なぜならそれは、お金で「時間と環境」を買っているからです

スタジオやライブハウス、教室に通うにしても、通勤時間が短いのは言うまでもありません。
通勤に時間が取られないという事は、その分練習したり、勉強に使ったり、睡眠、ジム通いなどのコンディション作りにも充てられるんですよね。

終電が遅いので、時には先輩方と遅くまで飲み、その中から貴重な話を聞く事も出来ました(「終電なので」と言って早くに帰ってしまうのが悪いとは思いませんが、時には損をしている場合もあります)。

自宅がスタジオ状態で、生徒さんの方から来てくれるので、こちらは通勤時間ゼロ、拘束時間もレッスン時間のみなので、効率良く稼ぐ事も出来ました。

僕のオリジナルCDも、ピアノ、ベース、ドラム以外はうちでレコーディングしています(一部海外録音あり)。

仮に千葉で5万円の家に住み、通勤に3万円かかったら、都内で7万円の家に住み、通勤が1万円なのと1か月にかかる金額は同じです。

そのうえ時間が節約出来、この家でレッスンやレコーディングをしてお金を生み出し、練習によってレベルアップ、スキルアップし、さらに良い仕事が来るようになる。こう考えると、郊外の安い家に住むより、都内の練習も出来る、ちょっと高めの家に住む方が価値があると言えるのではないでしょうか(このような考え方を「費用対効果」と言います)。

千葉に戻る~通勤時間のデメリットを補う方法

現在はまた僕の飽きっぽい性格が出てきたのと(笑)、仕事が単発の演奏よりも、アレンジやディレクター、プロデューサー、ライターなどの業務に移行してきた理由から、千葉に戻り(東京都の県境くらいですが)、スタジオと自宅を分けて生活しています。

家賃は順調に(?)上がり続けてはいますが、自分にプレッシャーをかける事でスキルアップ出来ている気がしますね。

移動の時間は以前よりかかっても、その時間にこのようなブログを書いたり、事務仕事をするなどして有効に使っているので、さほどストレスはありません。

これが最初に書いた「デメリットを補う方法を考える」の部分です。
通勤が長いのは、考え方次第でいくらでもプラスになります。デジタルに縛られたくはないですが、スマホ、ノートパソコン、Wi-Fiなどは僕が学生だった20年前から比べると格段に便利になりました。それを生かさない手はないですよね。

というわけで、実家に住むか、一人暮らしをするか、都内に住むか、郊外に住むか、たったこれだけの事でも、よく考えて選択する事が大切だと思います(その後の人生に大きく影響を及ぼします)。

さて、あなたはどこに住みますか?

※「ネクストステージ・プロジェクト2019」に、僕の大塚時代の部屋が紹介されています。そのほか、若手音楽家が自立するためのノウハウが満載ですので、興味のある方は是非お取り寄せ、もしくはダウンロードしてみてください!

著者 藤井裕樹(ふじいひろき)プロフィール

画像2

NPO法人ネクストステージ・プランニング音楽ディレクター
株式会社マウントフジミュージック代表取締役
Trombonist, Composer, Arranger, Teacher, Writer, Producer, Consultant

LIFE WITH MUSIC「音楽と共にある生活を」

1979年大阪府生まれ。都立小平南高等学校在学中、第4回日本トロンボーンコンペティションにおいて第3位入賞。アメリカネバダ州立大学ラスベガス校特待生(2005年在籍)。 19歳でプロとしてのキャリアをスタート。国内外の多くのジャズアーティストとの共演の他、東京ディズニーリゾートでのパフォーマンスや、大塚愛、関ジャニ∞、矢沢永吉などのJポップ、ロックアーティストのツアー・ライブサポートや、CDレコーディング、CM音楽のレコーディングなどに参加。作編曲家としては、東京ディズニーリゾートや東京スカイツリーのイベントなどを手がけ、講師としては、2008年から2015年まで(財)ヤマハ音楽振興会認定講師を務める。2016年3月11日、自身では初のリーダーアルバム「Lullaby of Angels」をリリース(東日本大震災チャリティーCDとして)。 2017年1月、NPO法人ネクストステージ・プランニングの音楽ディレクター(プロデューサー)に就任。若い音楽家が自立するためのノウハウを書いたブログ「音楽家のサバイバル術」の執筆も行うほか、これまでの経験を生かし、楽器可物件の不動産会社や音楽事務所、ライブハウス、個人の音楽家などのコンサルティングも行っている。

https://mtfujimusic.com

『音大生のための"働き方"のエチュード』大好評発売中です!!☆

A4配布用チラシ_働き方のエチュード_トンボ無し

【内容紹介】 多面的な働き方が音楽家の人生を変える!

『日本ではまだまだ「一つのことを突き詰める」スタイルが理想的な働き方とされているかもしれません』。でも、実はその分野で突き抜けることができるのはほんのひと握り。それは音楽業界も同じです。著者・藤井裕樹は、トロンボーン奏者以外に、作編曲家、音楽教室講師、音楽ライター、プロデューサー、コンサルタントなど、さまざまな肩書を持つことで、「普通の音楽家にはできないレアな存在になれた」と言います。そんな競争相手が少ない世界に行くために何をすればいいか。現役音大生、若い音楽家に向けて、今の時代にふさわしい“多面的な働き方"を5つの具体的なステップで解き明かします!

☆こちらのリンクから購入出来ます→Amazon
Amazonのほか、楽天ブックス、Yahoo!ショッピングなどで購入出来ます。
*Googleまたは上記サイトにて「音大生のための"働き方"のエチュード」を検索してください。
次回記事:Vol.2 アルバイトをする? or しない?
前回記事:Vol.7 音楽以外の能力を持ち合わせている/音楽が好きである、信念がある

ネクストステージ・プランニングのHPはこちら!: NPO法人ネクストステージ・プランニング

よろしければサポートをお願いします!いただいたサポートは今後の活動費に使わせていただきますm(_ _)m