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再び、尾道へ

私は現在、「ONOMICHI SHARE」さんでこの記事を書いています。窓から見える尾道水道や向島の景色が最高です。


さて、1月26日から28日までの3日間、尾道に訪問しました。

今回は観光目的ではなく移住に向けた準備のための訪問でしたが、相変わらず尾道らしい様々な出会いや経験がたくさんありました。

本記事は、そんな3日間の出来事や所感を、稚出でありますが列挙していきたいと思います。

「職」「住」が決まり一安心

今回の目的は、働きたいと考えている職場との面接と、物件探しです。

現在住んでいるところから尾道は非常に距離があり頻繁に通うことはできないため、今回の訪問で全てケリをつける意気込みできました。

結果として、無事に内定をいただくことができ、また、想定以上の好物件が見つかったため即契約しました。

とりあえず、「職」と「住」が決まれば一安心です。ひとまずこれで、尾道で生活できる最低限の基盤が固まりました。


職場の面接と物件探しは事前にアポイントをとっていたため、思いのほかスムーズに事を進めることができました。先に電話で自分の思いや考えを伝えていたおかげか、職場にしても物件にしても想定以上の成果を出すことができました。

特に職場に関しては、事前にアポイントの電話をさせていただいた時にあまりいい感触ではなかったので、断られる覚悟で挑んでいました。

こちらとしては、いずれ地元で友人の店で働くための経験を得たいこと、大好きな尾道で暮らしてみたいこと、職場の素敵な雰囲気の中で自分らしく働きたいことなどを電話の段階で正直に伝えていました。

しかし、いざ面談をしてみると、職場側はすでに「いいんじゃない?」と即OKな状態。

色々とお話をしていく中でも、自分の思いを汲んでくださったり、ぜひ経験やスキルを地元でも発揮して欲しいなど、とても前向きなお話をしていただけたことに自分でも驚いています。

正式な面接ではないものの就職活動以来の面接であり、しっかりした服装で職場の情報もたくさん予習しました。また、いい年齢の男で業界未経験であることもあり断られる覚悟だったため、到着するまでの道中はとても緊張していました。

なので、なんだか拍子抜けでした。

面談後に職場を簡単に見学させていただき、全くの未経験の自分にも分かりやすいように説明してくださったりと、終始至れり尽くせりでした。

わずかな時間の中でも、お店のスタッフ同士や系列店同士の仲の良さ、企業理念に則り笑顔で自分らしく働いている様子を感じるとることができ、まだ内定ではありますが、この職場を選んで正解だったと思っています。

うまく職場に馴染めるか、仕事を覚えることができるかなどの不安はたくさんあります。ですが、将来に向けた経験を得つつ、あまり真面目になりすぎず自分らしさを忘れないようにしたいと思っています。

なにかあったら、そのとき考えればいい。今から心配してたら何もできないぞ。と、自分に言い聞かせます。

永住したくなったらどうしよう

さて、今回の予定に対して2泊3日の滞在なので空き時間はたくさんあり、旧市街地を中心に散策をしました。

尾道は不思議なもので、訪れるたびに新しい魅力の発見と新しい出会いがあるのです。

物件の相談をした不動産の方と仲良くなり最終的には事務所ではっさくをご馳走になったり、SNSでフォローして移住の参考にさせていただいた方と居酒屋でバッタリお会いしたりなんてこともあり、ご縁ってどこにあるか分からないなと感じました。

このご縁の近さもまた、尾道の魅力なのかもしれません。


ひとつ懸念しているのは、恐らく自分は、このままだと尾道に永住したくなってしまうんではないかと思っていることです。

過去の記事にも書いたとおり、尾道には短期の移住の予定です。地元で友人が開業予定の洋菓子店をサポートするための経験を得るという名目で、ついでに尾道で暮らすという夢も叶えちゃおうというのが移住の目的です。

ですが、絶対に2年じゃ足りません。今回尾道を散策したりイベントに参加させていただいたりした中でもどんどん深みにはまってしまい、興味が湧いてしまうのです。

また、職場と面談をさせていただいた中で、とても前向きなお話をさせていただきました。身につけたスキルや経験を地元でも発揮してほしいし、もし他に経験したいことがあれば遠慮なく言って欲しいとのことです。とてもありがたいことを言っていただきました。

友人のお店のサポートもありますが、ゆくゆくは何らかの形で自分のお店を持てたらいいなと密かに思っていました。

今後の人生において足掛かりになることはなんでも経験したいですし、好奇心旺盛な性格のため、恐らく仕事をしていく中でもいろんな方向に興味が湧いてくると思います。

そうなると、絶対に2年じゃ足りないんじゃないかと心配になってきました。

なんなら、この街の居心地の良さから離れたくないとさえ思うかもしれません。


ですが、まあそれはその時に考えたいと思います。

そう思ったきっかけが、2日目にお邪魔した「招き猫工房」の店主さんとお話ししたことです。

宝土寺の境内にある招き猫工房さん

以前の訪問時にもお邪魔してたくさんお話しをさせていただき、移住の後押しになったきっかけの方です。

短期ですが移住を決断できたことの報告とお礼が言いたくて今回もお邪魔し、お客さまがいないのをいいことにたくさんお話をしました。

一連の経緯や今後の予定も交えてお話しをさせていただいた中で、店主さんがふと、

「期間なんて考えないでいいんだよ。予定なんてどうなるか分からないんだから。その時々で出来ることをたくさん経験すればいいんだよ。」

また、店主さんから金言をいただきました。たしかに自分は今後の目標とか期間に縛られていたような気がします。このままだとまた視野が狭まり力んでしまい、結局移住の意味がなくなってしまうところでした。

移住の目的は、今後の経験を積むことと尾道で暮らしたいという夢を叶えることの他に、自分らしくいたいという思いもあります。

目的は果たしつつ、もっと力を抜いて暮らしていこう。そう思いました。

もし、また迷うことがあったら店主さんのところに行こう。うん。

尾道は「コミュニティ」が溢れている

尾道は、いつも、どこかで、誰かが、何かをしています。

きっと尾道にはたくさんの多様なコミュニティが溢れているんだなと、今回の訪問で感じました。

う〜ん、うまく言えない…

尾道でいえば、空き家再生プロジェクトや系列店同士、移住者仲間や創作者同士、はたまた個人に人が集まって成立するコミュニティなど。私がこれまで訪れた数回の間でもたくさんのコミュニティを知ることができました。

そもそも、ただの旅行先でそんなことを思うことは普通ないので、その土地の風土や人柄を感じ取ることができる尾道はやはり特殊な場所なんだなと。

松翠園で行われた「綿入祭」

この滞在期間にも、チラシをいただいた「大人の文化祭」たるイベントに顔を出してみました。

主催者や出店者、ライブの出演者は誰一人として存じていませんでした。みなさんは恐らく民間団体の方か個人の方なのだろうと思いますが、行ってみるとたくさんの人がいて、盛り上がって、とてもいい雰囲気でした。

普通こういうイベント事は主催者がいて後援があり、それは自治体や企業が主であるイメージがありました。イベントを開催するにあたり、集客がどうのとか利益が出るのか等を考える必要もあるかと思います。また、イベントホールや大型の特設会場など目立つ場所で行うイメージもありました。

でも、決して大それたことではなく(大人の文化祭は大広間が会場で入場無料でしたし)思ったことやしてみたいことをとりあえず実践し、そこに次第に人が集まってコミュニティが生まれるのだと感じました。

でも、それぞれのコミュニティが決して敵対することもなく、かといって干渉しすぎることもなく、でも実はみんな知り合いだったり。

要は、自由にやりたいことをすればいいじゃんという風土が尾道にはあるのだと思いました。


私はどうしても、その環境に馴染もうとしてみんなと仲良くしなければならないと変に気を遣ってしまう節があります。

でも、尾道にはこんなにもたくさんの様々なコミュニティが存在するので、全てを理解するのはきっと無理です。

置かれた環境の中で、力を抜いて、自分らしくいればそれでいいと思いました。

そうすれば、自然と自分に合うコミュニティが見つかるのだと信じて。

そうだ、カメラを買おう

今回の訪問でも、散策をしている中で風景や街並み、猫ちゃんなどのたくさんの写真をiPhoneで撮影してきました。

今回、3日目の朝早くに目が覚めてしまい、ふと、千光寺山から朝日を見ようと思いつき、すぐに準備をして日の出に向けて千光寺山を登って行きました。

千光寺山公園の展望台より

7時頃、厚い雲から朝日が顔を出し、尾道に朝がきました。その瞬間を見ることができ、言葉にならないくらい感動しました。

いつも賑わっている千光寺山も流石に人はほとんどいなく、この景色を独り占めできていることに一人優越感に浸っていました。


朝日の写真を何枚か撮っている時に、ふと、ちゃんとしたカメラが欲しいと思ってしまいました。

もちろん、世界が誇るApple社の技術の結晶を舐めているわけではありません。今まで撮ってきた写真は十分綺麗ですし、手軽に写真が撮れるという何よりのメリットがあります。

尾道で撮った写真は帰ってきてからも何度も見返すことがあり、写真を見るだけでもその時の空気感や心境を思い出すことができます。

だからこそ、携帯電話で片手間で撮るよりも、その時々の瞬間をしっかり写真に収めたい。瞬間を収めることに意識を向けるためには、カメラを買うしかない。

決して高価なものでなくていいから、エントリーモデルの一眼レフを買おう。朝日を撮りながらそう思いました。

尾道は、写真を撮るためだけに出かけるのもいいかなと思っています。カメラをぶら下げて街ぶらをするのも面白そうだな。楽しみです。

猫ちゃんもきっと、気軽に携帯電話を向けられるよりも、気持ちと共にレンズを向けられた方が気分がいいんじゃないかな。←スーパー思い込み

あとは移住をするだけ

かくして、この3日間で「職」と「住」が決まり、移住をするための最低限の基盤を固めることができました。

結果論ですが、ここまでスムーズに事が進んだことに驚いています。

これもひとえに、神経質になって十分すぎるぐらい準備をしてきたこれまでの行動の成果かなと思っています。

元々自己評価は低い方ですが、今回は自分のことを少しは褒めてもいいかな。

まだまだ細かなやることは沢山ありますが、ひとまずこれで一安心です。あとは、現在の会社を3月末に退社後に、尾道に引っ越してくるだけです。


期待と不安でいっぱいですが、尾道でなら、きっとなんとかなる。

そんな気がしています。

尾道のみなさん。どうぞ、よろしくお願いします。

少しだけ、お世話になります。


乱筆にて

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