商品・サービスが顧客に刺さるためのデザイン手法を学ぶ「価値デザインワークショップ 」#2
こんにちは、NEXCHAINです。
去る10月27日、商品やサービスがより市場や顧客に刺さるようにデザインする手法を学ぶ「価値デザインワークショップ」を開催しました。
世の中には様々なヒット商品がありますよね。
皆さんは、「その商品はなぜヒットしたのか」考えたことはありますか?
価値デザインワークショップは、ヒットの理由、つまり、売れる(=顧客に刺さる)構造を読み解き、実際にその価値を創り出す過程をワークショップ形式で体感いただくイベントです。
講師は、FORTH innovation method公認ファシリテータ/ビジネスモデルイノベーション協会認定コンサルタントを務める草間 隆人氏です。
このワークショップでは、顧客に刺さる商品やサービスの特徴を掴み、実際の価値提案に繋げ、その価値を評価するフレームワーク、バリュー・プロポジション・キャンパス(以下、VPC)を用いて、価値のデザインに取り組みます。
今回は、記事を読んでいただく皆さんにイベントの雰囲気を味わっていただきたいので、参加者の声や会場の様子もたっぷりとご紹介します。
アイスブレイク(参加者の意気込み)
-本日参加いただいた理由と、このワークショップを通じて持ち帰りたいことについて教えてください。
「異業種企業との対話」、「新規事業立案のためのノウハウ習得」に関するコメントが多い中、「NEXCHAINの活動を体験したい」という新しい角度でのコメントもいただきました。様々な角度からNEXCHAINへの興味を持っていただけて、筆者も大変嬉しいです。
ワーク以外の時間でも、参加者同士で活発なコミュニケーションが生まれ、初対面とは思えない程のとても良い雰囲気でした。
ワークショップでの実施内容
さてここからが本題です。今回は、このような流れで実施しました。
はじめに、Value Proposition(提案価値)について考えていきます。
-今年あなたが購入した商品・サービスで、印象に残っているものはありますか?
様々な回答が出ましたが、2つの例をご紹介します。
消費者がなぜその商品を購入したのか?その理由や目的が、Value Propositionです。
AirPodsの例のように、ブランドイメージ等の感情的な要素が購買行動に繋がることもあります。人によって感じ方も異なり、その人が置かれている状況次第で選択基準や要件は変わってくるものです。
「素敵だな」「良いな」と感じてもらっても、実際に購入されなければヒット商品にはなりません。そこで、顧客の行動に繋がる価値の提案について深掘りします。
携帯料金や保険料金をイメージしてください。
-あなたは、今と同じサービスレベルのまま、“今より必ず月額1円安くなる”と言われて乗り換えますか?
結果は、1円でも多くお金が欲しいという気持ちはあるけれど、乗り換える手間の方が面倒だと感じる人が多いようです。
つまり、ヒアリングやインタビューで「安い方が良い」という結果に対し、上記の問いのようなキャンペーンを打ち出しても、効果が無いということになってしまいます。
大切なことは、「あったら嬉しい」ではなく「無いと困る」に着目することです。「1円でも安い」はあったら嬉しいが、無いと困る要素ではないのです。あったら嬉しいだけでは、顧客は行動に移さないことが多いので、要注意です。
コーヒーブレイクを挟み、いよいよ実践編に入ります。
良い商品・サービスの特徴をおさらいすると、状況・目的・手段の3要素がフィットし、上手く組み合わさっていることです。これを、VPCを用いて検証します。
この図に見覚えのある方もいらっしゃるかもしれないですね。
VPCの概要や使い方については、こちらの記事で詳しくご紹介しています。
刺さる商品・サービスは、顧客にとって重要なPainやGainをターゲットにしています。VPCを作成した時に意識するポイントとしては、「複数あるPainの中から重要なものを見極めているか」、「そのPainを劇的に改善しているか」を意識することです。
そして、今回のワークショップで扱うお題は「ビジネス書籍会社の新サービスを考える」です。グループ内でのユーザーインタビューで聞き出した結果について、VPCを用いて整理します。VPCの各要素が埋まると、ようやくアイデア出しに入ります。
皆さんとても真剣な表情で取り組んでいますね。
その後、各グループで纏めたアイデアを全体共有しました。
「提案書作成をサポートしてくれる自動書籍」や、「市場調査等に必要な書籍を提案してくれるサービス」、「本を読む時間を短縮するために、著者の対談動画をサブスクで提供するサービス」等、非常に興味深いアイデアが出てきました。
今回は、時間の都合上簡易的な検証に留まりましたが、仮説を作って終わりではなく、きちんと検証することが重要です。
最後に、参加者から学びや感想についてお話いただきました。
―本日の最大の「気づき」や「学び」について教えてください。
短い時間ではありましたが、皆さんそれぞれ気づきや学びがあり、有意義な時間になったと思います。
最後に
大変嬉しいことに、本イベント実施後、参加者より実業務で活用いただいたというお話をいただきました。ワークショップでの学びや気づきをご自身の業務に活用いただけて、NEXCHAINとしても光栄です。
今後も、会員の皆様にとって価値を感じていただけるよう様々なイベントを企画していきますので、皆様の積極的なご参加を、心よりお待ちしております。
NEXCHAINの活動にご興味のある方は、下記よりお問い合わせください。
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