岸田奈美さんから「書く」うえで大切なことをいろいろ学んで、エッセイストの道は諦めた
本日は人気作家である岸田奈美さんが登壇されたイベントに参加してきました。
実は最近、岸田さんの書籍を読ませていただいて、
・こんなおもしろい文章を書けるの憧れる!
・自分もエッセイを書けるようになりたい!
とか思ったんですよ。
そしたら、ナイスタイミングで岸田さんが来阪されるってことだったんで、早速イベントに申し込んだんです。
売れっ子作家さんのエッセンスを吸収するぞ!ってなもんでね。
で、実際に参加してみると、岸田さんは喋るの上手だし、話もめちゃおもしろい。
文章を書くうえで大切な考え方やポイントなんかも聞けたので、参加して良かったなと思えたんです。
「よし、文章を書こう!」と、前向きな気持ちになれましたからね。
うん、なれたんですけど。
一方で、第一線で活躍されている作家さんの凄さを目の当たりにして、若干打ちひしがれた部分もあってですね。
とりあえずエッセイストの道は諦めることにしました。(詳しくは後述します。)
岸田さんといえば、テレビでコメンテーターされてたり、ご自身の家族をモデルにしたドラマが放映されたりと、めちゃくちゃご活躍されてる作家さん。
ぼくはずいぶん前に書かれたこちらの記事と、
こちらの記事
を読んだことが岸田さんを知ったきっかけです。
岸田さんの文章て、表現力と描写の巧みさが、ほんとにすごいと思うんですよ。
読むと情景が思い浮かんできて、感情の揺れも伝わってきますし。
なんで、こんなおもしろい文章書けるんやろと、いつも羨望の眼差しとともに読ませていただいてるわけです。
まだ読んだことがないという人は、上記2つの記事はもちろん、他の記事もめちゃくちゃおもしろいので読んでみてください。
読みやすい文章で、笑えて、泣けて、元気がでます。
ちなみに、9月14日にぼくが愛してやまない阪神タイガースのアレ記念として、岸田さんの有料noteが無料で読める期間限定クーポンが配布中です。
クーポン使えるのも明日(18日)までですから、お早めに。
で、本題。
今回参加したイベントで聞いたお話は、「書く」仕事をしている人、あるいは「書く」ことを続けている人にとって、めちゃくちゃタメになる内容ばかりでした。
そこで、備忘録代わりにしておこうと思い、このnoteを書いてます。
イベント内でも、理解するには自分が考えたことや受け取ったことを口に出すべきだと仰っていましたからね。
早速学んだエッセンスを実践してますよ。
ただ、聞きながらメモしていたので言い回しが若干違うかもしれません。
それに、前後の話をすっ飛ばしてキーワードだけをまとめているので、興味なさそうな人はすぐに岸田さんのnoteへ遷移するなりして、幸せな休日をお過ごしください。
とくに聞いていて印象的だったのが、岸田さんが所属するコルクの佐渡島さんや、ほぼ日の糸井重里さんから受け取ったアドバイスの紹介のところ。
どれもが含蓄に富んでいるなぁと感じたんですよ。
例えば、
「何もなくても書けるようになったほうがいい」
とか。
岸田さんが割とトラブルや過去にあった失敗談をネタにしていたことが多かったことから、それだといつか書くために常にトラブルを探すようになってしまう。
そして、トラブルが起きないと自分を責めるようになるかもしれない。
だから、何があっても書けるようになったほうがいい、という糸井さんからの言葉だったようです。
シンプルな一言ですけど、すごく本質的なことだなと。
続いて、佐渡島さんから伝えられたという言葉にも印象的なものがありました。
「作家とは書き続ける人生のこと」
「その人にしかない感情を書けるのが作家」
「1人歩きする記事(考察モノとか。誰が書いたかはどうでもいい記事)ではなく、あなたならではの感情、視点を加えること」
書き続けること、そして事象に対する心象をいかに表現できるかどうかって、めっちゃ難しいことですよね。
「書き続ける」は気合いでどうにかなるかもですが、とくに心象の描写については、最近ぼく自身がとくに課題だなと思っているところだったので、この考え方は喉元にブッ刺さりました。
イベント終わって数時間経過してますが、まだ喉に刺さったままです。
また、心象の描写について
「辞書にないような感情はすべての人が持っているが、それをいかに表現できるか。そして、1つの記事の中で書き手の感情の変遷が1本の流れになっているか」
も大事であると。
いやぁ、これなぁ。
これまで自分が書いてきたものを思い返すと、まったくできてねぇなと。
このあたりから、岸田さんを含めて第一線で活躍されている作家さん、ライターさんと自分を比べてしまい、少しずつ心が打ちひしがれていってですね。
極め付けは、イベント中盤で行われたプチ心理テスト(インプットとアウトプットを左脳・右脳どちらで行っているのか分かるやつ)でして。
テストしてみると、ぼくはどっちも左脳を使う「ささ脳」であることがわかったんです。
岸田さんの主観によると、エッセイとかに向いているのは「うさ脳(右脳でインプットして、左脳でアウトプット)」だそうで。
岸田さんも「うさ脳」らしく、会場にも数名いらっしゃって、羨ましいなと思って眺めてたんですよ。
で、ぼくも該当した「ささ脳」ですよ。
「ささ脳」に該当する人は、笑えるようなおもしろい文章(エッセイとか)を書くのには向いていないとのことでした。
論理的に物事を捉え、論理的に発信するタイプで、ある意味一番堅いというか真面目というか。お笑い的なおもしろさを期待しちゃいけないと。
エッセイストとしての道がガラガラと崩れていくのを感じましたね。
エッセイ書けるようになるためのエッセンスが学べると思って参加したイベントで、自分がエッセイスト向きじゃないという現実に直面するとは思いもよりませんでした。
まあ、文章を書くようになってから、薄々感じてはいたんですけどね。
最近は今後の方向性に悩んでいるところもあったので、自分を見つめ直すいいタイミングだったのかもしれません。
それに「積んでいるエンジンは人によって違う」とも話しておられたので、エッセイに向いている人もいれば、向いていない人もいるのは当たり前の話なわけで。
「ささ脳」の人は、わかりやすい文章を書くののには適しているらしいですから、腐らずに自分の味が最もでる文章を模索していきたいと思います。
ちなみにイベントは他にも
・文章を書くときに注意していること(スマホで読まれることを考えた行間とか)や、書いた文章をいかに届けるために努力するかという話。
・自分が書いた大切な文章はしっかり残しておくべきという話。(メディアなどに寄稿していても、そのメディアが無くなると文章も読めなくなるから)
など、盛り沢山の内容でした。また機会があればいろいろお聞きしたいですね。
今回でエッセイストの道はほぼ諦めましたが、自分の考えや感情をわかりやすく伝えられる人でありたいと思ったので、これからも文章を書き続けていきたいと思います。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?