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バンコク下町の夜 37mmマニュアルレンズ写真日記 2023年10月15日

 この数年でタイ人の若者や外国人旅行者の人気スポットとなった、バンコク中華街(ヤワラート)。1965年製のレンズのため、劣化で光源がにじむ。

 中国系の例年のイベント、ベジタリアン・フェスティバル(菜食週間、タイ語でキンジェー)初日。光源はにじむものの、解像力はそこそこあって夜でもしっかり写る。

 客の半分以上が外国人旅行者というシーフード屋台。客が多すぎるため作り置きをし始め、以前より味が落ちている(と思う)。

 イベント名の「ジェー」は齋藤の「齋」。漢和辞典には、「神に供える」という意味合いの説明がある。売られる食べものは全て、肉、野菜、匂いのきつい食材は使われていない。

 祭りの写真は、どこかしらにブレがあった方が動感を与えやすい。たまにマネキンを撮ったかのような祭りの写真を見かけて、何とも残念。

 フレアやゴーストが出まくり。にぎやかな構図になるのは良いが、理解して撮らないとレンズの特徴に頼るだけの写真に成り下がってしまう。

 全体がブレてしまったらただのブレ写真だが、芯が残っていれば(ここでは龍の両目)何とかなる(と思いたい)。

 帰宅前、中華街にほど近いフアラムポーン駅(旧バンコク中央駅)の路上飲み屋に寄り道。コピペしたようなそっくりの猫が少なくとも3匹、居着いている。

 30年もここで商いをする知り合い。オールドレンズファンが大好きなフレアが出まくっている。そもそも評価される表現ではなく、やりすぎるとマイナス。

 路上にゴザを敷いて酒とつまみを出すだけの商い。完全な時代遅れだが、それでもまだ続いている。

 商いの女性と常連客。後10年続くか否かの路上光景。古いレンズらしい派手な収差。

 20~30年前は100人を超えるほど多かった商いの女性たちだが、今は10人を数える程度。

今日の制約:Mir-1V 2,8/37 旧ソ連製37mmレンズ。1958年にベルギー・ブリュッセルで開催された万博で金賞受賞、メーカーはよほどうれしかったのか、それ以降レンズ鏡筒に「GRAND PRIX BRUSSELS 1958」と刻印している。金賞を受賞したとはいえ、基はドイツ製カールツアイスのフレクトゴンで、オリジナルの開発ではない。

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