2020年3月の記事一覧
[110](19/100)じつは仏教説話だったかも『鳥打ちも夜更けには』(金子薫)
古典『見聞録』で「楽園」と記された架空の街。三色の花をつけるネルヴァサの花とその葉を食べ蜜を吸う美しい蝶アレパティロオオアゲハがこの街のシンボルだ。
そのシンボルを守るため、アレパティロオオアゲハを捕食してしまう海鳥を吹き矢で殺す仕事を任された3人の男たち。架空の街の通りの名前も地区の名前もカタカナなのに、この3人の名前は、天野、沖山、保田と日本名だ。
仕事をしていくうちに、生き物を殺して生計
[106](18/100)「このページをめくれば、あなたはこれまでの人生の全てを失うかもしれない」『私の消滅』(中村文則)
僕が読みたいと思う本の選び方は直感的だ。SNSやHONZなどで「を、いいね」と思える本を、地元の図書館ホームページで予約する。予約順に読めるので、人気の本は忘れたこと順番が回ってくる。
今回図書館から連絡が来たのがこの本。中村文則さんかぁ。『教団X』の人だ。。。『教団X』意味わからん本だったんですよね。
さて今回の『私の消滅』
自分が他人と入れ替わる。それはなりすましのような種類のものではなく