ニホン・ネットキリスト教会

教会から離れてしまった方へ、教会につまずいてしまった方へ、聖書の御言葉を届けたい。私た…

ニホン・ネットキリスト教会

教会から離れてしまった方へ、教会につまずいてしまった方へ、聖書の御言葉を届けたい。私たちと一緒に、もう一度、礼拝と学びをしてみませんか。

最近の記事

聖書の登場人物を学ぼう|サウル⑤

サムエル記上15章17-35節サウル王、マレク人との勝利と不従順2 1.サウルの言い訳 サムエルはサウルに2つのことを諭しました。  イスラエルの諸部族として長である王としての重要な地位について、そして明確かつ具体的な使命を与えられて遣わされたかを思い起こさせています。  そして、サウルの取った行動の不従順であると指摘し、なぜこのような悪を主の前に行ったのかと迫りました。  サウルは、先の主張を繰り返し、自分は従順に使命を果して帰って来た、民が最上のものを殺さなかったのは

    • 聖書の登場人物を学ぼう|サウル④

      サムエル記上15章1-16節 サウル王、マレク人との勝利と不従順1  この章は、なぜサウルが王としての資格を奪われ、部下のダビデに譲らなければならなくなったかを説明している章です。もはやサウルの中にむしばみはじめていた神さまへの不従順は、明らかにされます。 1.万軍の主の命令 遊牧の民アマレク人は、ヤコブの兄エサウの子孫でした(創36:12)。この民は神さまを恐れることをせず、出エジプトの際、疲れて弱っていたイスラエルの民を背後から襲い、落後者を切り倒すという蛮行を働きま

      • 聖書の登場人物を学ぼう|サウル③

        サムエル記上13章 ミクマシの戦い  前回の振り返りを兼ねて13章2-3節です。  ヨナタンが宿敵ペリシテ人の守備兵を敗り、戦争が始まっていきます。そして、ペリシテ人から憎しみを買ったと知らせを聞いたイスラエル人は、ギルガルにいたサウルのもとに集合しました。 1.待ちきれなかった王サウル イスラエル軍はわずか3千の兵力ですが、これに対峙したペリシテ軍は戦車3千、騎兵6千を擁し、《民は浜べの砂のように多かった。》とあります。  サウルがいるギルガルとペリシテ軍が陣を張った

        • 聖書の登場人物を学ぼう|サウル②

          サムエル記上 11章-13章4節 油注ぎとサウルの即位  サウルは《若くて麗しく、イスラエルの人々のうちに彼よりも麗しい人はなく、民のだれよりも肩から上、背が高かった。》(9:2)  前回、サウルを紹介している聖書箇所です。  祭司サムエルは、サウルにイスラエル初代の王として、サウルの頭に油を注ぎま した。  ここで、「油を注ぐ」ことを聖書でどのような意味を持つか見ていきます。 1.聖書に書かれている油注ぎとは(1)聖書における油注ぎ  聖書では一般的に油は、オリブ

        聖書の登場人物を学ぼう|サウル⑤

          聖書の登場人物を学ぼう|サウル①

          (全7回) サムエル記上8-10章 士師時代の終焉とイスラエル初代の王サウル 1.継承者の不在と王の要求 なぜ、神の人であるサムエルが、どうして息子たちを神さまの前に善い訓練できなかったのか。と思わされます。しかし、現代でも十分起こっていることです。親が信仰的にすばらしい人であっても、そのお子さんが相応しくないことは耳にします。  二人の息子は「ベエルシバ」で士師でした。サムエルのいるところから遠く離れています。そこで、彼らが利得を求め、賄賂を取って、そのさばきを曲げてい

          聖書の登場人物を学ぼう|サウル①

          聖書の登場人物を学ぼう|サムエル④

          サムエル記上8章 求めるべきもの 1.繰り返される過ちから 実は同じような記事が2章に書かれていますのでそれも見てみましょう。  エリはサムエルの父親代わりであり、祭司やさばきつかさとしての師匠です。その2人とも、息子にはどうやら苦労をしたことがわかります。  聖書になぜ、息子たちがそのようなことになったのかは、詳しく書かれてはいません。しかし、私たちは推察することはできます。  まずは、親の側か、子どもの側か、あるいは両方に神さまを侮る心があったということです。神さ

          聖書の登場人物を学ぼう|サムエル④

          聖書の登場人物を学ぼう|サムエル③

          サムエル記上5章-7章 物事を正しく見る力 1.奪われた契約の箱 これまでの背景を見ますと、まず、イスラエルで神の決まり事を守らない祭司がいました。そして悔い改めませんでした。  そのことから、どうやらイスラエルの民全体もほかの神さまを求めるようになったようです。  次に、イスラエルの民にとって神さまとの接点であり、またアイデンティティそのものである契約の箱が敵国ペリシテ人によって奪われたということです。神さまはこのことをあらかじめ預言していました。  それは、神の人と

          聖書の登場人物を学ぼう|サムエル③

          聖書の登場人物を学ぼう|サムエル②

          サムエル記上2章12節-4章 神を侮ること 1.エリの息子たちの罪 エリの子らは、何が“よこしま”であったのかと言いますと、神さまへのささげものについての規定をしっかり守っていなかったことです。  当時のささげものの主なものは肉でした。それは当時の高級品です。今もそうかもしれませんね。これを祭司の家系の人は一部をもらうことができると律法には書かれています。  しかし彼らは、鍋や大釜の中で煮ている肉を肉刺し(大きな串)で取り出して、勝手に自分のものにしていました。いくらでも

          聖書の登場人物を学ぼう|サムエル②

          聖書の登場人物を学ぼう|サムエル①

          サムエル記上1章1節-2章11節 サムエルの出生 1.サムエル記の書かれた背景  サムエル記Ⅰ、Ⅱは、作者が歴史的事実として伝えたいポイントがいくつかあります。  まず一つ目に、サムエルという人についてです。  彼は祭司と士師、現代でいえば宗教的指導者であり、またパートタイムの政治的指導者であったということです。しかし1章1節には  とあり、彼の先祖はエフライムと書かれていますので、律法に示されている祭司の家系ではないのです。  しかし、これからお話していく母ハンナやサ

          聖書の登場人物を学ぼう|サムエル①

          聖書の登場人物を学ぼう|ルツ記④

          (全4回) ルツ記4章 つながる愛の物語  ルツ記のルツは、モアブというイスラエルとは敵対する土地の出身者です。  不思議な導きで義理の母であるナオミとともにベツレヘムにやってきました。ルツにとってベツレヘムに行くメリットはあるでしょうか。  モアブとイスラエルは血縁関係にあるとはいえ、この時代、土地柄や文化は全く違います。  故郷のモアブに帰って誰かと再婚するほうが安定した生活があったと考えるのが普通です。  しかしルツは、イスラエルの神を自分の神として歩むことを決心

          聖書の登場人物を学ぼう|ルツ記④

          聖書の登場人物を学ぼう|ルツ記③

          (全4回) ルツ記3章 それぞれの願い  ルツ記は、神さまの約束の地からモアブの地というイスラエルの神さまを軽視するところへ逃げてきたエリメレク一家の話から始まります。  エリメレクの名前の意味は「神は王です」という名前ですが、その名前とは裏腹の行動をとったということです。  そして、エリメレクが亡くなり、結婚した2人の息子マロン(「柔和,心の優しさ」の意)とキリオン(「完全,完成」の意)も10年後亡くなってしまいました。  この家族は、エリメレクの妻ナオミと2人の息子

          聖書の登場人物を学ぼう|ルツ記③

          聖書の登場人物を学ぼう|ルツ記②

          (全4回) ルツ記2章 神さまの導きの中で  1章を少し振り返りましょう。  ベツレヘムという地に飢饉が起きて、そこから逃がれた4人家族がいました。  飢饉という状況の厳しさとその中で生きなければならなかった一家の苦労がうかがえます。その家族は、神さまを侮るモアブの地に逃れて行ったのです。  著者は、モアブの地への移住については言及していません。ただ、このような彼らを神さまがどのように扱われたかを見極める必要があります。  理由は定かではありませんが、主人と2人の息子は

          聖書の登場人物を学ぼう|ルツ記②

          聖書の登場人物を学ぼう|ルツ記①

          (全4回)  ルツ記1章 絶望の中にある希望  このルツ記は士師記とサムエル記の間に挟まれています。実はこのルツ記はなくても聖書の文脈を損なわずに読むことが可能です。言い換えれば、あえてここにルツ記を挟み込んでいるようにも見えます。  実は、聖書の多くの個所でそのようなところは存在します。では、そのような個所は大事ではないのかというと、とても注目をするべき箇所と言えるのです。  あえて挟み込んでいるわけですから、文脈の流れを切ってでも差し入れるべき本質があることを聖書記者

          聖書の登場人物を学ぼう|ルツ記①

          士師記を学ぼう|士師記④

          士師記17-21章 (人も部族もイスラエル全体も○○をおこなっていた?!)  16章まで、民を導く士師が記されてきた士師記は、17章から、民たちに視点が移されます。 1.ミカとダン部族の人々  エフライムのミカという人がいました。ミカは、自分で偶像と偶像をまつる宮をつくり、旅するレビ人を雇い祭司にします。  信仰的なようですが、まことの神さまには背を向けて、自分の正しいと思うままに勝手に祭司を任命し、偶像礼拝(神さまへの背信)を熱心にしているのです。  ダン部族の一部

          士師記を学ぼう|士師記④

          士師記を学ぼう|士師記③

          士師記11-16章(士師エフタとサムソン)  士師ギデオンが40年イスラエルをおさめたあと、息子の1人アビメレクが3年間おさめますが、他の兄弟69人を殺害した報いを受けて滅びます。  そのあと士師トラが23年、次の士師ヤイルが22年、イスラエルをおさめました。  しかし、民たちはまた、神さまの前に悪を行い、怒りを発した神さまは、周囲の敵ペリシテびととアンモンびとの手に彼らを渡します。  そして、イスラエルの民たちが神さまに悔い改めて助けを求めた結果、起こされた士師がエフ

          士師記を学ぼう|士師記③

          士師記を学ぼう②

          士師記6-8章(士師ギデオン)  ヨシュアの時代を知らない次の世代になると、彼らは、イスラエルの主である神さまを忘れ、カナン人のようになり、他の神々を拝んで、自分たちの神さまの怒りを買います。  神さまは、彼らを懲らしめるために周囲の敵に彼らを征服させます。その苦しみによって彼らが自分たちの過ちを認め、自分たちの主である神さまに悔い改めると、神さまは敵を倒して民を救う士師(さばきつかさ)を立て、その時代は平和になります。しかし平和が続くと民たちは再び神さまを忘れ、他の神々