見出し画像

小規模スタートアップだからこそ、エース級の人材“だけ”を揃える。クリエイターを惹きつける環境づくりの全貌

Bison Holdingsの南里勇気です。前回の記事『創業1年目で売上1.2億円。FiNCの元エンジニアマネージャーが、“脱・モバイル”で「なめらかな社会」を目指す理由』は、僕のSNSライフ史上最高と言っていいほど、公開直後から大きな反響がありました。みなさん、記事をお読みいただき、本当にありがとうございます!

今回は、Bison Holdingsが徹底した“クリエイター・ファースト”の会社であることをご紹介したいです。僕は常々「高度な専門性を持ったソフトウェアクリエイターには経済・時間的な余裕を持ちながらもっとチャレンジしてほしいし、一緒にチャレンジしたい」と思っています。

だからこそBison Holdingsでは、ソフトウェアクリエイターたちのスキルが最大限に活きるように、そして彼ら・彼女らが最大限のベネフィットを得られるように制度設計を行っています。出している報酬も一般的な企業と比べると高く、一緒に働いてくれる人々には、報酬のベースラインとして平均で時間単価8,000円ほどを提示するケースが多いです。

この記事では、具体的にどのような思想と仕組みのもとBison Holdingsを運営しているのかをご紹介していきます。

最高のメンバー、最小のチームで、最大の成果を

僕たちは、少数精鋭のチームで最大限の成果を出すことを、仕事における基本姿勢にしています。自分たちのミッションも「最高のメンバー、最小のチームで、最大の成果を」に設定する予定です。また、その体制を実現できるのは、僕らが「少数精鋭のチームで柔軟性高く動いた方が、結果に結びつきやすい案件を選んでいるから」でもあります。言うなれば、パートナー企業が僕らを選ぶように、僕らもパートナー企業を選んでいるのです。

僕らが携わっているのは、システム開発を行うことで0→1のレバレッジが効くようなプロジェクト。ソフトウェアの知見が入ることによって、ビジネスの成果が数倍、数十倍にもなりうるプロジェクトが主です。

そうしたプロジェクトは多くの場合、不確実性が高くわかりやすい答えが存在しません。試行錯誤を続けながらプロダクト開発をしていくことになります。必然的に、高いクリエイティビティを持ち、自発的に思考・行動できる少数精鋭のメンバーで推進した方が、成功確率は高くなるでしょう。

また、少数精鋭のチームで動くことにより、パートナー企業側に金銭的なメリットも生じます。仮に5つの領域のスキルセットが必要なプロジェクトがあるとして、特定分野だけしか担えないメンバーでチームを構成すると5人が必要になります。しかし、複数の専門性を持つスペシャリストでチームを構成すれば、より少ない人数で足りるわけです。

場合によっては、5つの領域のスキルセットが必要だとしても、プロジェクトチームの人数はわずか2人で十分というケースすらあるかもしれません。そうなれば、仮に前者のチームで「メンバー1人あたり月額100万円の単価」、後者のチームで「メンバー1人あたり月額150万円の単価」だとしても、パートナー企業が支払う総合的な金銭的負担は軽くなりますよね。

つまり、少数精鋭でチームを組成することで、僕らもソフトウェアクリエイターの創造性を発揮できるし、パートナー企業もビジネスで実現したかった状態を最小コストかつ最速で到達できる、という状態を目指しています。

また僕たちは、メンバーの生産性を下げるような要因をできるだけ取り除き、可能な限りパフォーマンスを発揮してもらえる環境を整えています。IT企業において、ドキュメンテーションや制度設計の不備などが原因で、ソフトウェアクリエイターの時間が無駄に奪われたり、ストレスが生じたりするケースがありますよね。そういった要素を徹底的に排除したいのです。

これは、雑務を担ってもらうためのメンバーを入れる、というわけではありません。僕自身がエンジニア出身ですから、可能な限り仕組み化・自動化することで組織の課題を解決しようと試みています。一例を挙げると、メンバーがSlackで初めてBison Holdingsのワークスペースにログインすると、自動的にオンボーディングの資料が提示されて企業や組織のことがわかるようになっています。それ以外にも、さまざまな施策を実施することで、ソフトウェアクリエイターがなるべく創造的な仕事に集中できるようにしているのです。

このような仕組みづくりにこだわっているのは、組織としての業務の属人性を排除したいからでもあります。要するに、もしも僕がいなくなっても、どのメンバーがいつ抜けても、Bison Holdingsとしての事業が円滑に進んでいくようにしたいと考えています。

本業か副業か、は本質的な違いじゃない

実は、Bison Holdingsの業務に携わっているメンバーは僕以外が全員副業で、本業を持ちながらも業務委託として事業を手伝ってもらっています。本業でも彼ら・彼女らは活躍しているでしょうし、それなりのポジションや報酬を得ていると思いますが、それでもありがたいことにBison Holdingsの一員として業務にコミットしてくれているのです。

その理由は、Bison Holdingsで面白いプロジェクトに携われるから、という理由が大きいんじゃないかと思っています。一般的に「企業が副業のメンバーに仕事を任せる」という場合、プロジェクト全体のうち一部の作業だけをお願いするケースが多いでしょう。ですが僕らは違います。たとえ副業のメンバーであっても、上流工程からプロダクトの実装まで一気通貫で携わってもらうのです。

また、僕らのプロジェクトの契約形態は、いわゆるSESとは異なります。SESは基本的に準委任契約であり成果の有無は問われないものですが、僕らは基本的なスタンスとして成果にコミットします。もちろん、プロジェクトの不確実性が高すぎる場合には、準委任契約でお引き受けすることもありますが、その場合も成果を出すことを何より大切にする考え方は変わりません。

さらに、僕らは抱えているプロジェクトの種類も多種多様です。いわゆるアプリケーション開発のみならず、データ分析や事業開発などのプロジェクトもあります。さらには企業向けの案件だけではなく、アカデミックな基礎技術研究も担っています。

こういった文章を読んでいて「副業のメンバーに重要なプロジェクトを任せるのはリスクが高いのでは?」と思われる方もいるかもしれません。もちろん、僕たちは組織としての理想を掲げるだけではなく、適切なリスクヘッジも行っています。

基本的にプロジェクトチームは複数のメンバーで構成するのですが、万が一何かの理由で特定のメンバーが抜けてしまっても、他のメンバーのスキルによって補完しあえるようなチーム組成を心がけています。チーム単位で動き、属人性を排除しつつアウトプットの品質を高められる体制を構築することで、パートナー企業にも安心して仕事を任せていただけるように努めています。

そのおかげか、パートナー企業からご好評をいただくケースや、プロジェクトが大きな結果に結びつくケースも多いです。あるパートナー企業からは、僕らがバリューを出せたことでCTOの負担が軽くなり、CTOが本質的に重要な業務に専念できるようになった、というお声をいただきました。また別のプロジェクトでは僕らが参画したことで、あるアプリが目標にしていたKPIの数倍ほどの成果を出すことができました。

さらには、もともとプロジェクトマネジメントのみを依頼されて参画し、事業開発・サービス開発を低予算で行っていたところ、結果を信頼していただけてプロジェクトマネジメントだけではなくデザインや開発などすべてを依頼していただけたケースもあります。詳細に関しては、追ってこちらのnoteでも公開していく予定です。

良い仕事に良い対価を払う。そのシンプルな本質を追求する

メンバーが「本業を持っていてもBison Holdingsのプロジェクトで働きたい」と思ってくれる理由のもうひとつは、自分の成果に見合った対価を受け取れることだと思います。ソフトウェアクリエイターは高度な専門性を持つ仕事であり、プロダクト開発を通じて世界を変えられるほどのポテンシャルを秘めています。にもかかわらず、彼ら・彼女らが受け取っている報酬の水準は、生み出す価値に比べるとまだまだ低いのが現状ではないでしょうか。

そのため、僕はBison Holdingsのプロジェクトに携わってくれる人々には、報酬のベースラインとして平均で時間単価8,000円ほどを提示しています。僕らのようなスタートアップ企業がお支払いする金額としては、かなり高額です。また、報酬金額を高めに設定するだけではなく、ストックオプションや株式譲渡、株式割当などによるリターンをインセンティブとした新たな資本政策も検討しています。

余談ですが、平均の時間単価を8,000円という水準にしたのは、あるエピソードが影響しています。僕の知り合いのなかで一番優秀なエンジニアの報酬が時間単価8,000円でした。その人があるとき「8,000円だとクライアントから高すぎると言われるケースが多いんだよね」とこぼしていました。ならば、自分がこの水準の報酬を当たり前に出せる企業を経営すれば、必ず優秀なメンバーが来てくれる。たとえ規模の小さなスタートアップだとしても、人材獲得競争で勝てるはずだと考えました。

とはいえ、ソフトウェアクリエイターに対して高額な報酬を支払うには、当然ながら良いプロジェクトを獲得してくることが必要になります。だからこそ僕たちは、クリエイターたちの生み出す価値を理解してくれて、相応の予算を出していただけるパートナー企業と取り引きをしています。これは冒頭の“僕らもパートナー企業を選んでいる”というエピソードにも通じてきますね。

しかし、もちろんこれは「予算がなければお付き合いをしない」という意味ではありません。予算が限られているなかでも、ご相談をしてくださるパートナー企業には全力で期待に応えたいと思います。そうした場合には、予算の範囲内でプロジェクトを遂行できるように、請け負う業務内容やチーム編成を工夫するなど柔軟な対応をしています。

ソフトウェアクリエイターをもっと自由にしたい

僕が高い報酬にこだわる理由の根底には、ソフトウェアクリエイターをもっと自由にしたいという思いがあります。人間は経済的・時間的に余裕がなくなると苦しくなりますよね。視野も狭くなりますし、好奇心もなくなりますし、人に優しくすることもできない。そうすると、ソフトウェアクリエイターにとって何より必要な“創造性”が失われてしまうはずです。

彼ら・彼女らの生活に余白を生み出すうえで、高い報酬を提示することは大切だと思っています。たとえば、ある人に100時間という時間が与えられており、そのうち何割かを使って32万円を稼がなければいけないとします。時間単価4,000円でそのお金を稼ごうとすると80時間が必要になり、残りの可処分時間は20時間しかありません。しかし当たり前ですが、時間単価8,000円ならば40時間で済むので、可処分時間は60時間も残ります。

その時間で新しい分野の勉強をしてもいいですし、資格を取ってもいい。何かの社会貢献活動をしても趣味の活動にあてても、なんなら体力温存のために寝てもいい(笑)。そうやって余白を生み出すことでより創造性を高められる可能性を残すのは、人生において結構大事なことなんじゃないかと考えています。

おわりに

今回のnoteでは、僕らがどんな思想や制度のもと、“クリエイター・ファースト”を実現しているかを解説してきました。これからもBison Holdingsをスキルの高いメンバーが集まる企業にしていきたいですし、世の中から「Bison Holdingsにいたならば、きっと優秀だろう」と認識されるようになりたいです。Paypalマフィアならぬ、Bisonマフィアですね。

今回の記事を読んで「一度、南里と話をしてみたい」「Bison Holdingsのプロジェクトに携わってみたい」と思ってくださったソフトウェアクリエイターの方々は、ぜひこちらのフォームからご応募いただけると幸いです。

また、今後は人材育成にも力を入れていきたいと考えています。例えば、高い志を持った高専生や大学生、大学院生などにインターンとして参画してもらい、一流のメンバーたちと一緒にプロジェクトを運営する経験も創出していきたいです。よかったら学生の方々も、奮ってご応募ください!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?