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HSPと自己紹介。
ビッグなタイトルのわりに単なる自分あるあるだったら申し訳ないのですが、共通言語のない人との間の自己紹介が結構苦手です。
「共通言語がない人との間の」とわざわざ書いたのは、以前フォロワーさんの主催するHSPのお散歩の会にはじめて参加したときに体験した自己紹介が驚くほど肩の力の抜けた楽なものだったからです。
私たちみたいな人種ってそれぞれのアカウントがすでに名刺代わりなので、SNSを見ればその人が大事にしていることや価値観、本音、世界観など、その人の人となりのようなものが伝わります。
だから頑張ってあれこれ自分を説明しなくてもスムーズに事が進むのがとても良くて衝撃的でした。
でもそうじゃない場合。
というのは、相手になにかしらのメリットを提示したり自分が人に貢献できる点をアピールしないといけない空気のときの自己紹介ってとても苦手です。
当然のように「職業や資格や役割=自分」という認識を前提とする場では、うーん…と考え込んでしまいます。
社会的な役割=自分とするよりも、「世界一優しいふわふわのあざらしさんと寝るのが何より大切でだいすきなロングスリーパーです!最高にお気に入りの瞬間は目覚めたときにあざらしさんと目が合う瞬間で、その瞬間のために生きてます!それ以外のことは全部おまけです!」と言ったほうが5億倍自分らしいのに、大人として人間としてそれが許されなかった。
まー言える人は言えるのだろうけどね。
だから実際に仕事をやめたとき、自分を職業や会社名で説明する煩わしさから解放されてすごく楽になりました。
今思い出したのですが、画家の友人がいます。
4歳児がそのまま大きくなったような人で、遠慮とかなくて色々どストレートで、行動力の塊のような人。
わりと本能が服を着て歩いてるみたいなところがあって、行動にストップをかける恥とか忖度とかの部分がたぶんバグってる(褒めてます)。
「ああ、こういう人を天才と呼ぶのだな」などとその人を見るたびに思っていました。
(一度だけ彼のためらう姿を見たことがありますが、あれはきっと幻だったのでしょう。)
知り合ってから結構な年月が経つのですが、学生の頃もバイトしながら絵を描いていた頃も、彼は画家以外の何者でもなかった。
世に出る前から一貫して「自分はアーティストである」と言っていましたし、だからこそ周りも彼をアーティストでしかないと認識していたように思います。
でも、そこまでの揺るぎない自信を持って「私はこれを大事にしてます」っていう部分をはっきりと外側に向けて言える人って、実はそんなに多くないんじゃないかなっておもうのです。
そのことで人の役に立ったり生計を立てられるくらいの収入があって(またはある程度の知名度や影響力を得て)初めて、「こういうことが好きです」「こういうことしています」って堂々と言うことが許されるみたいな空気って、やっぱりある。
自分という人間を構成している「大事にしてること」や「すきなこと」よりも、家庭や社会で担っている役割のほうが重要視される場面がどうしても多いよね。
すごく素敵な才能に溢れていながらも性格的に遠慮がちなかたや自責傾向の強いかたならなおさら、自己紹介に戸惑うのだと思います。
他人受けを気にしなきゃいけない場面での近況報告なんかも。
「あなたのやっている事はいくらに換金できるのですか?」という、すきを表現するたびに繰り返されてきた無言の質問に心底辟易してしまっているから。
そしていつからか自分自身でさえも、自分にたいしてそのような問いを投げかけるようになってしまう。
そして「他人向けの言葉」と「本当の自分を表す言葉」の間で揺れ動いた結果、口をつぐむか、もしくは自己紹介がしっくりいかないものになる。
でも、そういう人が「実はこういうことしてるんですよね」ってこっそり教えてくれるの、結構すきだったりする。
そういうのって、すごく魅力的だなあっておもうのです。
職業名や会社名が自分を言い表すのになんだかしっくりこないかたは、共通言語(共通の価値観)を持って話せる「自分のすきの居場所」みたいな場を持てると、結構幸せに そして生きやすくなるんじゃないかなーなんて思います。
時代の流れ的にはこれからますますそういう場が重要視されるようになってくるのだろうし、私の生きてる世界線でもすでにそうなっている空気を感じています。
逆に自己紹介がスムーズにいかない場って、自分にとってそんなに必要でない場所だったりするのかも。
なんか… 自己紹介について簡潔に書こうと思ったのに、なぜかこんな長文になってしまいました。
私ももっと堂々と、寝ることとあざらしさんへの愛でしか出来ていない自分を表現していきたい。そしてそういう偏愛を笑って話せる場所を広げていきたいとおもいます。
オチをつけられなかったのがくやしいですが気力がきれたので終わります。
ありがとうございました。
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HSPのお部屋。
雑貨屋さんやってます。あそびにきてきて。
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