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はずかしがりやさんの写真館~今までにない変身体験~
前回までの記事はこちら
はずかしがりやさんの写真館~友人が女優になった瞬間~
この日、
友人が持参したのはワンピース2着。
撮影したのは、
着てきた洋服も含めると
全部で6着だと記憶している。
後半の3着は
りょうちゃんが用意した洋服で、
彼女が愛用する私物だ。
![](https://assets.st-note.com/img/1682841786965-DRzybRJ8qy.jpg?width=800)
どれも新鮮で、
友人にぴったりだった。
「自分では絶対に選ばないものばかり」
着替えるたびに
満更でもなさそうに口にしていた。
本人が気づいていたかは知らないが、
友人は着替えた姿を見ていない。
スタジオには姿見がないのだ。
![](https://assets.st-note.com/img/1683011616868-dSaMmbpYN5.jpg?width=800)
彼女が頼りにするのは、
りょうちゃんのセンスと反応。
「やっぱり似合う!」
「いいよ、いい!!」
「わたしも気に入ってるんだ〜」
着せ替え人形を楽しむように、
次々とコーディネートを用意する。
洋服に合わせて髪型も変えていく。
完全に
りょうちゃんの世界が繰り広げられている。
プロカメラマンに撮ってもらうとなると、
いつもと違う自分を演出するので、
コスプレ感覚に陥る。
わたしにとって
記念写真の撮影とは、
非日常を味わうイベントだ。
なので、
今回の撮影風景は新鮮でしかたない。
![](https://assets.st-note.com/img/1682841882960-Ynd580hsCL.jpg?width=800)
友人は、
撮影したカットを見せてもらっている。
モニターを見ながら、
明らかにニヤニヤしている。
「違う人みたい!」
「いいかも~」
「新鮮!!」
まるで他人に声をかけているみたいだ。
おそらく、
ショッピング同行をお願いしても
このリアクションは出ないであろう。
似合っているかもしれない姿であっても、
気恥ずかしさが先に立つ。
鏡に映る自分は、
どんなに変身していても自分にすぎない。
カメラマンが切り取ってくれた
モニターに映る自分は別人として扱いやすい。
ゲラゲラ笑っているうちに
すべての撮影が終わった。
「心残りはない?」
終了間際に
りょうちゃんが発した。
主導権を握りつつ、
相手の意向確認はしっかりとする。
自分か楽しむだけでなく、
相手の気持ちも忘れない。
撮影の合間に感じた
りょうちゃんの優しさだ。
![](https://assets.st-note.com/img/1683011746203-NeSenM5LcB.jpg?width=800)
「カメラの向こうのりょうちゃんがしあわせそうで、わたしも笑顔になっちゃった」
撮影を終えた友人の言葉である。
傍でいた身としては、
非常に共感する。
あんなに全力で
「かわいい!」と全肯定される機会は
ほとんどの大人にとって貴重な機会だろう。
ただそこにいるだけで、
「いい!最高!!」と絶賛される。
まるで、
赤ちゃんのようだと思った。
りょうちゃんは、
赤ちゃんを見守るお母さんだ!
赤ちゃんは
自分をよく見せようとしない。
周りの大人は、
赤ちゃんに似合いそうな服を着せる。
よく似合うと喜び、
その笑顔に
赤ちゃんも反応する。
![](https://assets.st-note.com/img/1683011875034-s5VbPiu2vf.jpg?width=800)
女優コースの撮影は、
まさに赤ちゃんを見守る母親みたいだった。
被写体をそのままの状態で受け入れ、
愛情をもって、
その人に似合いそうな洋服を着せる。
あくまでも、
被写体に似合いそうな服なのだ。
自分を愛でる人が選んでくれた服を
何も疑わずに着てみる。
女優コースに必要な要素があるとすれば、
素直に受け入れる心かもしれない。
主張の苦手な
はずかしがりやさんにとっては、
心地よく感じる可能性もある。
東京都八王子市
はずかしがりやさんの写真館
フォトサロン クルール
公式 Instagram
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