宇宙論(22)
僕は中学生の頃から約10年間、バンドをやっていた。姉と、友人たちと。
メンバーは入れ替わり立ち替わりだったけれど、最終的には固まったメンバーになった。それでも、そのメンバーでの活動期間は数年で終わってしまった。
バンドには自由がある。何人[なんぴと]にも揺るがされない自由。僕はそう思っていたし、今も思っているけれど、バンドをやっていた当時の僕は独裁者だったと思う。自分勝手で、自己中心的で、最悪。
それでも付いてきてくれて、今でも仲良くしてくれているメンバーには感謝しかない。本当に。
バンドは複数人でやるから楽しい。1人ではできないことをやる。それが楽しい。
感動の共有。感性の共鳴。
バンドをやっていた時はがむしゃらだった。向こう見ずだった。その日暮らしだった(いや、それらは今も大差ないかもしれないけれど)。
とにかくバンドは楽しかった。以上。でもいいのだけれど、少しだけ続く。
僕たちは自由を体全体で表現していた。それがライブだった。生きるということだった。それが楽しくて仕方がなかった。
曲作りが好きだった。それは未知の世界の創造だった。楽しくて仕方がなかった。
今もその気持ちは忘れていない。永遠と無限。好奇心。喜び。宇宙。
もう僕はギターが弾けないのでバンドはできないけれど、音楽は続けていきたい。僕が覚えたすべてを綴っていきたい。
誰かと発見を共有したい。報告したい。こんなもの見つけたよ! 君はどう?
死ぬまでそれを続けたい。創造を続けたい。感動し続けたい。
そんなことを考えている。
(2024.4.27)
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