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宇宙論(17)

 読者の方からオーダーをもらったので、僕の恋愛観、結婚観について。

 僕は恋多き青年だった。本当に多くの人に恋をした。その多くは実らなかった。僕にとっての恋とは得てしてそういうものであった。

 愛についてはよく考える。僕は付き合った女性や、行きずりの女性や、風俗嬢の女性をその瞬間瞬間、心の底から愛していた(と思う)。それでも、付き合ってしまうとその人をたくさん傷つけてしまって、自分も傷つく。風俗嬢の女性に対しての方が、傷つけることや傷つくことがなかったから、より無邪気に愛せた。何度も同じ女性とセックスをした。お金を払って。

 また、今の僕は付き合っていなくても、仮に相手にパートナーがいても、全然気にせず、勝手に女性を愛してしまう。迷惑にならない範囲で愛せたならといつも思う。

 結婚について。僕には無理だと思う。僕は精神の自由を探していて、その道半ばで、というか永遠に道半ばで、そんな時に誰かと結婚をするなんてこと、考えにも及ばない。自分のみならず、誰かの自由を奪ってしまう、そんな契約は僕にはできない。

 念のため言っておくと、僕以外の他者の結婚に関しては何もネガティブに思うところがない。素直におめでたいことだと思う。

 子供が欲しいとも思わない。子供は好きだ。でも自分の子供じゃなくても、僕は勝手に子供を愛することができる。自分の子供は可哀想なんじゃないかとすら思う。だから、子供を作りたいとは思わない。

 念のため言っておくと、この傲慢な世界がわずかばかりの調和を保って存続していくためには子供の存在があまりに必要不可欠で大切だ。この宇宙には子供の神話が必要だ。だから、僕以外の他者の子作りに関してはポジティブな気持ちしかない(たまには全人類が滅亡してこの世界が終わってしまった方がいいのではないだろうかとも思うけれど。たまにね、思うだけ。深く潜った時)。

 僕は臆病なのかもしれない。そうではないのかもしれない。自分ではよくわからない。

 僕は恋愛も結婚もしない。今はそう決めている。それでも、恋愛や結婚の愛おしさも感じてはいるつもり。世界が平和であればいい。そう思う。

(2024.4.26)

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