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転職を考えている教員の方へ、高校教員から一般企業へ転職をした私が伝えたいこと。

まず、この記事に辿り着いて下さっとこと、ありがとうございます。
この記事に辿り着いたということは、あなたは多少なりとも転職が頭によぎっているのではないでしょうか?

そんなあなたへ、私が一番お伝えしたいことは、「転職するか・しないかは後で決断するとして、まずは準備をしてみた方がいい」ということです。

準備といっても、履歴書や職務経歴書を書く、といった具体的な行動を起こす必要はありません。
実際にどんな求人があるのか眺めてみる程度で十分です。
さらに余力があれば転職サイトに登録してみてもいいと思います。
転職サイトに登録=転職が必須
というわけではないですし、登録者だけがみられる求人や詳細情報もあるので登録して損はないと思います

転職準備をすることで得られるメリット

なぜ、私が転職の準備をすることを勧めるかというと、「いつでも辞められるという心の余裕ができる」というメリットがあるからです。

私は教員だった頃、「教員になった以上、教員以外の道はない」と考えていました。
「教員は世間知らずで、一般企業の常識を知らない」と思われがちなことを、ネットをみたり、や保護者と話したりする中で痛感していましたし、実際特殊な部分はあると現場で実感もしていました。

だからこそ、「一回教員の道を選んだからには、一生教員として生きていく」と覚悟を決めていました。

うつ病になり、休職してからもその考えは変わらず、教員に復帰することばかり考えていました。
うつ病が寛解すると、迷わず復職のためのプログラムを受けました。
残念ながら、私は復職プログラムの途中でうつが悪化し、復職は叶いませんでしたが、そこで初めて「転職」という選択肢が見えてきたのです。

転職を考え始め、たくさんの求人をみた時、「教師以外の仕事が、この世にはこんなにもたくさんあるんだ。」と感動に近い感覚を覚えました。そして、心がとても軽くなりました。あの感覚は、今でもはっきりと覚えています。
もちろん、世の中にたくさんの仕事があることを知ってはいました。
ただ、自分にもたくさんの選択肢があることを実感したのはこの時が初めてでした。

実際、私の周りには、教師・看護師・管理栄養士・薬剤師・弁護士等、大学で一生懸命勉強し、資格を取り、その資格をいかした仕事をしている友人・知人がたくさんいます。
そして、そんな方々と転職の話になると、
資格があるが故に「自分にはその資格の仕事しかできない」と可能性を狭めているように感じます。私自身もそうでした。

転職の準備は自分をそんな呪縛から解き放ってくれます。
自分の持つ資格が必須ではない仕事だとしても、資格を取るために得た知識や経験は必ず役に立ちます。
それに、資格を持っているということは、勉強し、経験を積み、努力を重ねてきた証拠です。
そんな資格を持っている人が、その資格の仕事しかできない人材な訳がないのです。

転職の準備は、
世の中にはたくさんの仕事があり、
自分にはできる事がたくさんあると気づき、
今の仕事がきつくなった時には、別の仕事をすればいい、
と心に余裕をもたらしてくれます。

教員から一般企業への転職は難しい…。でも何とかなる!!

転職の準備を始めると、転職市場で元教員はあまり歓迎されていない事実に直面するかと思います。
ただ、ここで心を折られないでください!
教員は常識がない、頭が固い、新人として素直に新しいことを吸収できない、などなど、転職市場で散々な言われようをしていることは残念ながら事実です。
ただ、そういう考え方をしている企業は、書類選考で落としてくれます。

転職活動で一番労力を使うのは面接です。
正直、書類に関しては転職サイトやエージェントに登録すれば、内容をそのまま使い回すので1回作って終わりです。
ただ、面接となると相手企業のことを調べたり、企業に出向く時間がとられたりと手間と時間がかかります。

「元教員」という転職市場ではあまり歓迎されていない経歴でも書類選考を通過したということは、「その人自身に魅力を感じてくれている」ということです。

私は、教員から一般企業、一般企業から一般企業と2回転職をしましたが、書類選考の合格率は前者が10%ほどだったのに対し、後者は90%でした。
書類の内容は1回目の転職時に使ったものに、その後の経歴を追加しただけの使い回しだったので、クオリティの差はありません。
それなのに、2回目の転職の際あまりに書類選考を簡単に通過するので、「一般企業を経験するだけでこれほど扱いに差が出るのか、、、」としみじみ感じたことを覚えています。

しかし、面接試験で結果が逆転します。
1回目の転職時の合格率は100%、2回目の合格率は25%という結果でした。
2回目の面接では、書類に書いていたことを再度聞かれることがとても多く、そこで求めていた条件が合わないと不合格にされることがよくありました。「だったら書類選考の時点で落としてくれよ」と正直思いました。

1回目の面接では、そんなことは一切なく、「教員時代の経験を一般企業にどういかしていけると考えているか」や「年下の上司がいる場合、どう振る舞うか」など、最初から採用したときこの人と働いていけるか?を前提とした面接をしてくれていることが伝わってきました。

教員から一般企業に転職するためには、「書類選考」という壁が立ちはだかります。しかし、そこで諦めなければ、あなた自身のことを最初からきちんと見てくれる企業に出会うことができます。

一番大切なのはあなた自身

ここまで教員の転職について語ってきましたが、私は決して転職した方がいいよ!と勧めるつもりはありません。
ただ、少しでも転職が頭をよぎったのならば、転職について少しでも準備することで、自分の将来の選択肢に「教員を続ける」以外に「転職をする」の選択肢があることを実感してほしいのです。

教員は本当にやりがいのある仕事です。
私も「いつ」「どんな形か」はわかりませんが、教育現場に戻りたいと思っています。
しかし教員は本当に過酷な仕事であることもまた現実です。
「仕事へのやりがい」だけでは続けていけないところまで、今の教育現場は来てしまっていると思っています。
自分自身が、心も身体も健康に働くことが何より一番大切なことです。

どうか、この記事を読んだあなたが、これからも健康に、自由に、人生を歩んでいけることを願っています。

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