モドキ

猫と旅が好きです。

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よく来たねぇ

「あれ?来たかな?来たきたーっ!!」 都営アパートの角をまがると 直線道路の30mぐらい先から 小さなシルエットが一目散にかけてくる。 茶白猫のモドキだ。 しっぽをま…

モドキ
8か月前
4

木登りモドキ

わたしは毎晩20時すぎからの1〜2時間を 夜の公園で過ごした。 モドキが夜ごはんをもらうのは19時半。 わたしが公園に到着する頃には既に食べ終わっている。 公園を寝床にし…

モドキ
8か月前
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見つけてもらった?

スチールの玄関ドアが ガチャッと音をたてて開くと 少し前から近くでスタンバイしていた猫たちは 待ってましたとばかりに アパートの階段下に集合する。 スゴイ。猫の腹時…

モドキ
8か月前
4

会いたくて

小さなころから動物は得意ではなかった。 動物好きな母がどこかで撮ってくれた うさぎを抱くわたしの表情は、とても険しい。 たぶん3、4歳くらいのことだけど うさぎを渡さ…

モドキ
8か月前
5

夜の公園と猫

その公園にたどり着いたのは 夕食後に散歩するようになって2〜3週間たったころ。 「外出を自粛してください」というニュースのおかげで もしかして運動不足なんじゃないか…

モドキ
8か月前
5

はじめまして

はじめまして。モドキといいます。 モドキはわたしの人生をかえた猫の名前。 noteを始めるきっかけをくれた彼は 推定5、6歳の茶白猫。 大胆に水平カットされた右耳がトレー…

モドキ
8か月前
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よく来たねぇ

よく来たねぇ

「あれ?来たかな?来たきたーっ!!」

都営アパートの角をまがると
直線道路の30mぐらい先から
小さなシルエットが一目散にかけてくる。
茶白猫のモドキだ。
しっぽをまっすぐピンとたてて
「よく来たねぇ」というように
出迎えてくれるようになった。
わたしも毎回、心の中では
両手を大きく広げてモドキにかけよった。
夜の公園で過ごすモドキとの時間は
かけがえのないものになっていた。

ちょうどその頃、

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木登りモドキ

木登りモドキ

わたしは毎晩20時すぎからの1〜2時間を
夜の公園で過ごした。
モドキが夜ごはんをもらうのは19時半。
わたしが公園に到着する頃には既に食べ終わっている。
公園を寝床にしているわけではないので
食べるためにわざわざ
車が通る4m道路を横切ってやってくる。
どこからきて、どこへ帰っていくのか。
何度か後をついて行ったけど
同じ民家の駐車場から暗闇に消えていった。
もしかしたら違うところでも
違う名前

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見つけてもらった?

見つけてもらった?

スチールの玄関ドアが
ガチャッと音をたてて開くと
少し前から近くでスタンバイしていた猫たちは
待ってましたとばかりに
アパートの階段下に集合する。
スゴイ。猫の腹時計は正確だ。

2階からサトウさんがゆっくりと、
そして4階からお兄さんが
リズムよく小走りにおりてくる。
サトウさんが「まぁーって!」といいながら、
何枚もの白いプラスチック鉢皿に
猫たちのご飯を盛っていく。
お兄さんも猫たちに変わっ

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会いたくて

会いたくて

小さなころから動物は得意ではなかった。
動物好きな母がどこかで撮ってくれた
うさぎを抱くわたしの表情は、とても険しい。
たぶん3、4歳くらいのことだけど
うさぎを渡された時の感覚は思い出せる。
怖かった。

その後も犬や猫と一緒に暮らすことなく育ち、
遊びにいった友人宅や
仕事でお邪魔したお客様宅でも
苦手を悟られないよう
うまく乗り切ってきた。

そんななのに、あの夜の公園で
たくさんの猫にあっ

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夜の公園と猫

夜の公園と猫

その公園にたどり着いたのは
夕食後に散歩するようになって2〜3週間たったころ。
「外出を自粛してください」というニュースのおかげで
もしかして運動不足なんじゃないかと気になったわたしは
家の近所だけど、ふだんは歩かない道を歩くようになっていた。

その公園は都営アパートに隣接して細長いかたちで
子どもの代わりにリラックスした感じの大人が3人立っていた。
暗くても、遠目でも、なんとなくウェルカムの空

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はじめまして

はじめまして

はじめまして。モドキといいます。
モドキはわたしの人生をかえた猫の名前。
noteを始めるきっかけをくれた彼は
推定5、6歳の茶白猫。
大胆に水平カットされた右耳がトレードマークで
顔はほっかむりした昔の泥棒みたい。
もちろんモドキは泥棒なんかじゃないけど、
わたしの心はがっしりとつかまれて、うばわれてしまった。
これから、モドキのことはもちろん
日常のこと、仕事のこと、旅のこと
素直な気持ちを書

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